日経平均が2週間で11.4％の大幅ダウン！下落時に株を買うならここに注意

日経平均株価が2週間で11.4％の下落に

　7月11日に4万2,426円77銭の史上最高値をつけた日経平均株価でしたが、その後は下落に転じ、およそ2週間で11.4％の下落となりました。

　個別銘柄においても、半導体関連株が軒並み大きく下落するなど、短期間で20％、30％の下落となったものもありました。

　株を保有していてこのような下落に遭遇すると、なんとも気分が良くないものですが、株をあまり保有していない、もしくは新たに株を買おうとしていた方にとっては、良い買い場を提供してくれた、といえます。

　筆者は株価が下がっているときに逆張り気味に買い向かうことは基本的にしませんが、株価が下がったら買いたい、と考えている個人投資家の方も多いでしょう。そこで今回のコラムでは、株価が大きく下がったときの新規買いをする際、どのような点に注意すべきかについて検討してみたいと思います。

株価が大きく下がったときの買いは2種類の考え方がある

　株価が大きく下がったときの買いには、大きく2種類の考え方があります。

　一つは、短期的に大きく下がった銘柄につき、短期的な反発、つまり「リバウンド」を狙って買うというものです。

　もう一つは「将来長期的に見て株価が上昇すると思われる銘柄をできるだけ安く買いたい」という意図で買うというものです。

　両者は同じ「大きく下がったら買う」という行動であっても、その意味合いは大きく異なりますので、しっかりと区別する必要があります。

リバウンド狙いの場合に絶対に守るべきことは？

　リバウンド狙いで買う場合、絶対に守るべきは、「撤退（損切り）する株価を決めておき、確実に撤退する」ことです。

　リバウンド狙いは、短期間で大きく下がった株が底打ちして反転上昇することを狙うわけですが、それが成功することも失敗することもあります。

　株価が大きく下落してリバウンドが近いと思って買っても、思惑が外れてさらに株価が下がるという可能性も大いにあります。

　マーケット環境が悪化すれば、大したリバウンドもないままズルズルと株価が下がり続けることもあるのです。そんな中、買った株をそのまま保有し続けていると、含み損が膨らんでしまい、塩漬け株をつくってしまいます。

　それこそが、最もありがちな失敗であり、最も避けなければならない失敗です。

　そこで、リバウンド狙いで買う場合、直近の安値があればそこを割ったら損切りする、なければ買値から5％とか10％下がったら損切りする、といったように、損失が膨らまないよう細心の注意を払うようにしましょう。

長期的な目線での買い下がりの場合の注意点は？

　もう一つの「将来長期的に見て株価が上昇すると思われる銘柄をできるだけ安く買いたい」という意図の買いは、言い換えれば「長期的な目線での買い下がり」ともいえます。

　この買いを実行するときのポイントは、「ある銘柄のみが大きく下がっているときにその銘柄を買う」のではなく、「マーケット全体が大きく下落し、業績が良い銘柄や優良株と呼ばれる銘柄までも株価が大きく下落しているときに買う」ということです。

　前者の場合、他の銘柄の株価が下がっていないのに特定の銘柄が下がっているということは、その下がっている銘柄に、業績の悪化など株価が下がる理由が内包されている可能性が高いです。下手に株価下落の途中に手を出すと、業績悪化の顕在化などによりさらなる株価下落に陥る可能性が高いです。

　後者の場合は、個別銘柄の業績が要因で売られているというよりは、マーケット環境が悪化しているので、本来株価が下がる要因がない銘柄までも連れ安しているという状況です。

　このような状況であれば、優良な銘柄を安く買える機会となりますので、長期投資の観点からは有用といえます。

　なお、筆者の個人的な考えとしては、たとえ長期目線での買い下がりといえども、将来的には業績の伸び悩みや悪化などにより、株価が大きく下がってしまう可能性もあります。その意味では、株価が下がっている間は買わない、損切りルールを決める、といったことも、大きな損失を回避するためには必要ではないか、と思います。

■【動画で学ぶ】足立武志さんの株投資テクニック満載！

≫【資産形成】株で儲ける人が実践するいい忍耐・失敗する人のダメな忍耐

≫勘違いしてませんか？NISAの税金、基礎知識（足立 武志）【楽天証券 トウシル】

≫【初心者向け】投資初心者は注意！株の注文方法（指値・成行）の使い分け

（足立 武志）