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えっ?元刑事ってどういうこと?!優待弁護士・澤井康生さんインタビュー

トウシル / 2024年8月18日 11時0分

えっ?元刑事ってどういうこと?!優待弁護士・澤井康生さんインタビュー

えっ?元刑事ってどういうこと?!優待弁護士・澤井康生さんインタビュー

 2019年からスタートし、今年で5年目になる連載「優待弁護士」イチオシ優待銘柄ランキング。弁護士である澤井康生先生が、愛あふれる優待トークで厳選した銘柄を紹介する連載は、トウシルの優待記事でも固定ファンがついている人気連載の一つ。優待を愛し、優待に愛された(?)澤井先生って、いったいどんな人なのか? 改めて、インタビューしてみました!

えっ、元刑事ってどういうこと?!

トウシル:5年にわたって連載を続けてくださっているのですが、ご本人のインタビューって、実はしたことがなかったな…ということで、今回は優待弁護士が、いかにして優待弁護士になったのか、という経緯なども伺っていきたいと思います!

優待弁護士:よろしくお願いします!

トウシル:もともとはトウシルの編集部の一人が、投資家が集まるパーティー会場で澤井先生をスカウトしたのがきっかけなんですよね。

優待弁護士:あはは、そうでしたね(笑)。

トウシル:肉や料理が並んでいるビュッフェ形式のパーティー会場で、スイーツコーナーに張りついて、甘いものを物色していた澤井先生をスカウトしたと聞いています(笑)。

優待弁護士:私は無類の甘党なので、パーティー会場でもスイーツコーナーの近くにいることが多いんです(笑)。

トウシル:そもそも、弁護士になる前のご経歴が異色すぎて…警察官僚から弁護士になるまでの経緯を教えていただけますか?

優待弁護士:はい。大学卒業後は警察庁に勤務して、法律を作る仕事をしていたのですが、作った法律が現場でどのように使われて、どんなふうに市民のために役立っているのかを現場レベルで知りたくなったのが、弁護士に転身したきっかけです。自分自身も法律を使って、事件を実際に解決に導きたいと思ったため、警察庁を辞め、弁護士になる準備を始めました。

トウシル:なるほど。銃を持って犯人を追いかけるような、ハードボイルドを想定していたのですが、そうではなく、法整備に力を尽くしておられたんですね。

優待弁護士:え、でも途中で警視庁に出向してたときは、銃も手錠も持って、街にでて捜査をしたりもしてましたよ。殺人事件や放火事件なんかの捜査も実際にしていました。

トウシル:え! 本物の刑事じゃないですか! 銃とか撃ったことはあるんですか!?

優待弁護士:街中で発砲したことはありませんが、訓練では銃も撃ってましたよ。

トウシル:ええっ! スゴイ!! まさに異色の投資家ですね…。そんな先生が投資を始めたきっかけについて教えてください。

優待弁護士:警察庁を辞めた後、MBA(経営学修士)を取ろうと思って、ファイナンスの大学院に行って、経営学修士を取得しました。授業の中で株式投資や不動産の証券化など、実務的な投資に役立つ授業が多かったんです。

 そこで知り合った友人も、銀行や証券などの金融機関から勉強をしに来ている方が多くて、知り合ううち身近に投資をするグループの方がたくさんいたので、それに感化されたというのが一つの理由ですね。

トウシル:周囲に投資をする方がぐんと増えたのがきっかけだったんですね。

優待弁護士:はい。そこでできた友人たちの話を聞いているうちに、私も何か投資を始めたいと思いました。ただ、基本的に弁護士とは、法律を使う職人さん的な仕事で、どちらかというと草食系な性格なんです(笑)。

 そんな私に、デイトレードやFXのようなイケイケの、肉食系の投資はちょっと向いていないんじゃないかなと思って、何かいい金融商品はないかと探していたんです。

トウシル:そこで優待に出会ったんですか?

優待弁護士:いえ、最初はJ-REIT(ジェイ・リート:国内の不動産投資信託)から始めることにしました。Jリートとは、多くの投資家から集めた資金で、オフィスビルや商業施設、マンションなど複数の不動産などを購入し、その賃貸収入や売買益を投資家に分配する商品です。

 金融商品の中では、比較的落ち着いた値動きをする商品で、「ミドルリスク・ミドルリターン」とされています。激しい上下がなくて、ある程度、高い配当利回りが得られるので、初めての投資としては入りやすかったんですが、やはりあまりにも地味すぎて…(笑)。

トウシル:(笑)

優待弁護士:どの銘柄も、同じようなビジネスモデルを元に不動産物件を投資先に選んでいるので、何がどう違うのかもよく分からなくて…、ぶっちゃけ面白くなかったんです(笑)。

 なんとか面白味を理解したいと思って、毎月出ているマネー雑誌を買ってみたら、その中に「今月の権利付き優待!」「もらえる優待品特集」など、優待が頻繁に特集されていました。それを読んで「あ、これ面白そう…」と思って、優待を始めた、というのがきっかけです。

150以上の優待銘柄を保有する「優待弁護士」になったきっかけは?

トウシル:優待の魅力を知ってしまった先生が、「優待弁護士」と名乗るまで、どっぷり優待にハマるようになった理由はなんですか?

優待弁護士:優待銘柄って、銘柄数がとても多くて、金券、商品券、食事券、カタログギフト、会社の自社商品などなど、もらえる優待のバリエーションが豊富なのにまず驚きました。

 さらに、毎月、権利付き最終日が来るので、その月ごとに注目優待銘柄が変わるという点も魅力でした。今月は何かな、今買うといつ権利確定するのかな、と、投資に、毎月、区切りがつく感覚も新鮮でしたね。

トウシル:一番最初に買った優待って覚えていらっしゃいますか?

優待弁護士:たぶん…日本マクドナルドホールディングス(2702)か、すかいらーくホールディングス(3197)だったと思います。

トウシル:人気の鉄板銘柄ですね! 

優待弁護士:はい。私自身、投資を始める前から、マックやすかいらーく系のファミレスを利用していたんですが、株主になり、優待券を手に入れて、支払いするときに優待券を出した時、自分がすごく偉くなったような気がして(笑)、とてもいい気分になったのを覚えています。

トウシル:今、優待銘柄だけで、どれくらい保有されていますか?

優待弁護士:だいたい150~200くらいの銘柄を、保有しています。

トウシル:それだけの銘柄を保有していると、優待品で毎日が潤うと思います。澤井先生は、どんなふうに優待ライフを楽しんでいらっしゃるのでしょうか。

優待弁護士:私が好きな優待品の一つが「QUOカード」です。QUOカードは、ご存じの通り、コンビニや大手の書店、一部のファミレスなどでも使える金券でとても便利なんです。

 私は、QUOカードを優待品にしている銘柄をたくさん保有しているので、コンビニでお弁当を買ったり、コンビニのスイーツを買ったり、仕事柄法律関係の本を買うときなどに、すかさず、優待でもらったQUOカードを出して支払いしています。

 また、外食産業の優待券や割引券も大好きで、外食産業の優待銘柄もたくさん保有しています。毎日のランチや、週末に家族みんなでおいしいものを食べに行くときなどに、優待券で支払ったりして、株主気分を満喫しています。

トウシル:冒頭におっしゃったように、澤井先生は大の甘党だということですが、コンビニの新作スイーツなんかもQUOカードがあれば気軽に買えたりしますよね。

優待弁護士:はい(笑)。コンビニに行っても、お弁当にプラスして、ついついスイーツの棚に行って、甘いものを物色してしまいます。あと一品、デザートが欲しいな…というときに、QUOカードがあるととても役立ちますね。いつも財布の中にQUOカードを数枚入れておいて、いつでもどこでも使えるように準備しています。

銘柄選びの決め手は「優待品」と「配当利回り」

トウシル:とはいえ、もらえる優待品だけで銘柄を選んでいるわけではないのが、連載からは伝わってきます。澤井先生が優待銘柄を選ぶ基準を教えていただけますか?

優待弁護士:まずは「何がもらえるのか」という優待品で選ぶことが多いのですが、それにプラスして、例えば3%以上など、配当利回りもチェックするようにしています。優待とはいえ、株式投資なので、ある程度、配当利回りがあるものを選び、それについてくる優待品ももらう、という二重の楽しみが得られるように考えて銘柄を決めています。

 1~12月まで、毎月、権利確定月があるので、「今月は配当利回りも高いこの銘柄にしてこの優待品をもらおう、来月はこの優待品が欲しいから配当利回りや株価をチェックしてみよう」、というように、いろんな銘柄の中から月々のスケジュールを立てるのがとても楽しいです。投資なのに、ある意味、お買い物感覚で投資ができる点が、優待投資の最大の魅力だと思います。

トウシル:そんな澤井先生も、優待投資で失敗したこともあると思います。優待投資の失敗談を聞かせてください。

優待弁護士:優待株って、基本的に、優待がもらえる最低単元だけを買うのが、投資効率がいちばん高いと私は今は思っていますが、いきなりドカンと大量に銘柄を保有して塩漬けの刑を食らったことがあります。

 投資を始めた初心者の頃、勉強のために本や雑誌を読んでいると、「優待銘柄は、優待品をゲットする資格を得るため、権利付き確定の直前に価格が上がる性質がある」と書いてあったので欲が出まして(笑)。

 これを自分でやってみよう!と思って、本来ならば100株だけ買えば優待品がもらえる銘柄を、一気に1,000株くらい購入しました。権利付き直前で、株価が値上がりしたら売って利益確定しよう!と思っていたのですが、なぜかそのときだけ、値上がりしなくて…。

トウシル:え、それはショックですね…。

優待弁護士:はい。優待銘柄はもう優待もらっちゃったからいらないや、と売却する人も多いため、権利付き最終日が過ぎると株価が下がることが多いんです。1,000株保有していた銘柄の価格は、そのセオリーだけは守ってがくんと株価が下がってしまい。しばらく、売るに売れずに塩漬けになっちゃった、という失敗経験があります。

トウシル:100株など、優待発生の最低株数を購入するようになって、150~200銘柄の分散投資に落ち着いたんですね。痛かったけれど、その経験が生きていますね。

優待弁護士:はい。ただ、保有株数が多いほど、もらえる優待品や優待券が多くなる銘柄も多いので、逆に、優待券が欲しい銘柄はその条件を満たすだけの株数を頑張って購入しています。

 例えば、外食産業などだと、保有株数に応じてもらえる食事券の金額が高くなるものが多いんです。100株だったら500円程度の優待券しかもらえないけれど、1,000株保有していると5,000円分の優待券がもらえたりするものも多い。

 ランチが外食がちなので、優待券をたくさん持っているととても助かるので、よく行く店で使える優待券がもらえる銘柄は、保有数をマックスまで増やして保有している銘柄もいくつかあります。「これだけ優待券を持っていれば、何回もランチを優待券だけで食べられるぞ」と思うと、とても楽しいですね。

トウシル:近隣のお店で、現金を使ったことがない店なんかもありそうですね(笑)。

優待弁護士:はい。すかいらーく系のファミレスは、だいたい優待カードで払っちゃうことが多いので、ほとんど現金は使いません。たまにどうしても端数が出ちゃうときだけ現金を出すくらいです。

トウシル:近くのお店の店員さんの間では、ちょっとした有名人かもしれませんね。

優待弁護士:「優待のお客さん」認定されてるかもしれませんね(笑)。

優待弁護士が愛する2銘柄は?

トウシル:数ある優待の中で、澤井先生がお気に入りの銘柄をいくつか、教えてください!

優待弁護士:まず一つ目は、銀座ルノアール(9853)です。ルノアールの優待品は、お店で使える食事券です。食事券を希望しない人には、ルノアールのアイスコーヒーを現物で送ってもらう選択もできます。

 私は、いつも食事券をもらってアイスコーヒーやケーキを楽しんでいたんですが、たまには現物をもらってみよう、と思って、今年はアイスコーヒーの現物を選択しました。

 そうすると、この取材のちょうど1週間くらい前にルノアールから、段ボールで3箱くらい、アイスコーヒーがドカンと届いて、今玄関先に積まれています。今年は猛暑なので、少しずつ冷蔵庫に入れて、飲み始めたところです。

 二つ目は、外食産業で、SFPホールディングス(3198)と、クリエイト・レストランツ・ホールディングス(3387)です。この2銘柄は、グループ会社で使える優待券がもらえるのですが、この2銘柄で共通して使えるのが、居酒屋の「磯丸水産」です。

トウシル:でも先生は、お酒はあまり飲まないんですよね?

優待弁護士:はい。でも、居酒屋さんの多くは、ランチ営業もやっています。私は海鮮系の食事が好きなので、週に1回は優待券を使って、磯丸水産で海鮮丼やお刺身定食などを食べています。

 磯丸水産で使える優待券が絶対に欲しいので、この2銘柄はかなりの株数、いつも手放さずに保有している、お気に入り銘柄です。居酒屋系優待、案外使い勝手がよくておススメですよ。

優待投資を始めたい人にアドバイス

トウシル:新NISA(ニーサ:少額投資非課税制度)が始まって新しく投資を始める人が増えました。まずは投資信託を積み立て始めた人が、そろそろ、株も買ってみたいと思っている人もいるタイミングかもしれません。Jリートから入って、優待投資にハマった先生から、優待投資を始める際のアドバイスをいただけますか?

優待弁護士:優待株は、種類がとても多くて、最初は選ぶのも大変かもしれません。投資に必要な金額も、数万円からできる銘柄から、何百万円も必要な銘柄まで、ピンからキリまであります。だから、最初はまずは、少額で始められる優待銘柄を選んでみるのがいいと思います。

 私の失敗談のように、最初からドカンと大きい金額で投資してしまうと、焦げ付いてストレスになる場合もあるので、最初はまずは少額で買える優待銘柄を探してみてはどうでしょうか? その後、慣れてきたら、徐々に投入する投資金額をあげていくなど、ステップアップしていくのがいいと思います。自分の知識と経験に応じて、投資金額を増やしていくのがいいでしょうね。

 また、優待投資家あるあるなのですが、優待品が魅力的でも、自分の家や勤務先など、生活圏で使えない優待券などをもらってしまうと、使い勝手が悪くて大変だと思います。

 わざわざ交通費を使って遠くまで食べに行ったり、結局使えなくて無駄になったりすると、後悔が残ると思うので、まずは自分の生活圏の中で、自然に使うことができる優待券かどうかを確認した上で投資判断をするといいと思います。

 現物が送られてくる優待も、私は、インスタント食品やお米など、普段の生活の中で自然に消費するものが送られてくる銘柄を選んでいます。早く食べないとダメになってしまうような、期限があるような優待品は避けるようにしています。

 あとは、やっぱり優待とはいえ株式投資なので、株価の動きはある程度チェックしておく必要があるのかなと思います。私は本職が弁護士なので、毎日、クライアントと打ち合わせをしたり、裁判所で裁判したり、訴状を一生懸命作ったりと、本業の仕事もかなり忙しく、毎日、株価をチェックしたりはできません。

 ただ、優待は毎月権利付き最終日が来るので、月に一度くらいは株価や配当利回りなどをチェックする習慣をつけるといいと思います。株価の動きに一喜一憂するのではなく、あくまでも優待品をもらいながら配当や利益も得られればいいな、というような草食系の優待戦略でやっていくといいと思います。

トウシル:本日はありがとうございました!

優待弁護士:ありがとうございました!

(トウシル編集チーム)

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