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キーコーヒー、丸大食品…優待大好き個人投資家・夕凪さん厳選!9月のイチオシ優待10銘柄

トウシル / 2024年8月31日 11時0分

キーコーヒー、丸大食品…優待大好き個人投資家・夕凪さん厳選!9月のイチオシ優待10銘柄

キーコーヒー、丸大食品…優待大好き個人投資家・夕凪さん厳選!9月のイチオシ優待10銘柄

 9月は、3月に次いで優待銘柄の権利確定日が集中する月であり、300以上の銘柄が権利付き最終日を迎えます。そこで、ご自身も熱心な優待銘柄ファンである個人投資家・夕凪さんに、お気に入りの9月優待銘柄を10銘柄、選んでいただきました!

IT関連企業の会社員時代、米国シリコンバレーに赴任。そこで同僚の影響を受け、株式投資を始める。ITバブルが崩壊して含み損を抱えていたが、帰国を機に米国株投資から撤退。その後、何らかのイベントに合わせて株価が動く現象に着目し、先回りして売買することで利益を上げる「イベント投資」へスタンス変更。投資成績が順調に波に乗り、会社を退職して、専業投資家に。著書に『スタバ株は1月に買え! 10万円で始めるイベント投資入門』などがある。

ブログ:ダントツ投資研究所
X:@yuunagi_dan

インフレ家計を優待品がサポート!

 夕凪さんは、会社員から投資家に転身して大きな成功を収めた投資家の一人。市場変更やTOB(株式公開買い付け)などの機会を狙う「イベント投資」や、株価が過去の最高値を超えた銘柄をターゲットにする「新高値投資」などの短期取引を得意としています。

 しかし、その一方で、株主優待も積極的に行っていて、常時保有している優待銘柄は約150銘柄。それ以外に権利日が来るたびに「優待つなぎ売り」(とある銘柄について、同じ数量の買い注文と売り注文を同時に発注することで損失リスクをなくす取引方法)で優待品を手に入れることも多いそうです。

 この9月は121の優待銘柄を保有し、優待をゲットする予定。インフレの昨今、優待投資でもらえる優待品は大いに家計を助けている、と夕凪さんは言います。

「おそらく生活費は優待を始める前の半分以下で済んでいると思います。とくに食費は、野菜や肉などの生鮮食品以外は優待品で賄えますし、外食チェーンや居酒屋チェーンの無料券もたくさん届きますから、かなり節約できます。また、日用品もお金を払って買うことはあまりありません」

 資産が億を超える夕凪さんにとっても、優待は生活の一部になっているようです。

夕凪さん厳選!9月イチオシ優待銘柄10

 では、夕凪さんはどんな優待銘柄を選んでいるのでしょうか。9月権利確定銘柄の中から、お気に入りの銘柄を挙げてもらいました。

下記の数値は2024年08月23日時点の数値となります。
*株価/配当利回りは、楽天証券HPの会員ログイン後の銘柄ページより採用しておりますが、市況により変動するため、必ずご自身でご確認くださいませ。

サイバーエージェント(4751)

権利付き最終月:9月[貸借銘柄]
株価:1,006円(2024年08月23日終値)
配当利回り:1.49%
優待発生株数:100株以上
最新情報は企業HPからご確認ください

イチ押し理由!

 まずはインターネット業界を代表する1社で、最近はネットTV『ABEMA』の運営で知られるサイバーエージェントを挙げます。

 優待品は『ABEMA』のほぼ全てのプログラムを視聴できる『ABEMAプレミアム』無料クーポンで、100株以上500株未満の保有だと3カ月分、500株以上だと1年分もらうことができます。私は、新型コロナウイルス以降、『ABEMA』を視聴する機会が増えたので、500株購入します。

『ABEMA』は『FIFA ワールドカップ カタール 2022』で全試合無料生中継をして大きな話題を呼びましたが、アニメや恋愛バラエティなどエンターテインメントの分野も充実しています。とくにアニメは先行配信や独占配信も多いので、ファンは見逃せないと思います。

MTG(7806)

権利付き最終月:9月[貸借銘柄]
株価:1,458円(2024年08月23日終値)
配当利回り:0.69%
優待発生株数:100株以上
最新情報は企業HPからご確認ください

イチ押し理由!

 トレーニング器具の『SIXPAD』で有名な健康美容機器メーカーです。

 株主になると公式オンラインショップで利用できるポイントをもらえるのですが、かなりコスパがいいのが特徴。 6カ月以上3年未満継続保有の場合、100株以上500株未満の保有で6,000ポイント、500株以上1,000株未満だと4万ポイント付与されます(1ポイント=1円で利用可能。 6カ月未満の場合はポイントが半分になります)。普通、100株で6,000ポイントだと、500株ではその5倍の3万ポイントですが、それが4万ポイントになるのもいいところ。資金に余裕があるなら500株保有するといいでしょう。

 同社のオンラインショップにはドライヤーやヘアブラシ、シャンプー、スキンケア商品、サプリメントなどさまざまな商品がそろっているので、トレーニング機器に関心がない人でも問題ありません。私は『ReFa』ブランドのドライヤーをもらいました。

日本調剤(3341)

権利付き最終月:3月、9月[貸借銘柄]
株価:1,243円(2024年08月23日終値)
配当利回り:2.01%
優待発生株数:100株以上
最新情報は企業HPからご確認ください

イチ押し理由!

 私は、毎朝、朝食代わりにミックスナッツを食べるのですが、お金を出して買うことはほとんどありません。大手調剤会社、日本調剤の株を買って株主優待の権利を取得、同社のオンラインストアで利用できる優待券をもらえます。私はそこで朝食用のミックスナッツを購入しているからです。

 優待は年2回あり、それぞれ100株以上500株未満の保有だと1,500円分、500株以上保有していると7,500円分、年間1万5,000円分の優待券を受け取ることができます。私は500株購入するので、大量のミックスナッツを、現金ではなく優待券で手に入れることができます。

 調剤会社のオンラインストアというと、薬品かマスクくらいしか買えないのでは?と思うかもしれませんが、ここはミックスナッツ以外にもプロテイン、サプリメントなどいろいろそろっているので、使い勝手がとてもいいので、気に入っています!

キーコーヒー(2594)

権利付き最終月:3月、9月[貸借銘柄]
株価:2,109円(2024年08月23日終値)
配当利回り:0.57%
優待発生株数:100株以上
最新情報は企業HPからご確認ください

イチ押し理由!

 私はコーヒーも好きで、デロンギのコーヒーメーカーでコーヒーを入れて飲むのが毎日の習慣になっています。そのコーヒーメーカーも、どこかの優待でもらったポイントを貯めて入手したのですが、実は豆も優待で賄っています。

 キーコーヒーの株主優待の権利を保有していると、同社のレギュラーコーヒーの詰め合わせをもらうことができます。最低単位は100株以上保有なのですが、もし余裕があるなら200株購入することを勧めます。その詰め合わせには、数種類の商品が入っていて、その中に『アロマフラッシュ』という株主限定のコーヒーがあります。

 私はこれが一番おいしいと思うのですが、この商品は100株で受け取れる詰め合わせには入っていないんです。ともあれ、コーヒー好きにはうってつけの優待といえるでしょう。

丸大食品(2288)

権利付き最終月:9月[貸借銘柄]
株価:1,778円(2024年08月23日終値)
配当利回り:1.12%
優待発生株数:200株以上
最新情報は企業HPからご確認ください

イチ押し理由!

 9月に権利確定日がある株主優待銘柄は、通常11月から12月にかけて優待品が届きます。その意味で、私のお気に入りの一つが、ハムやウインナーソーセージでおなじみの丸大食品の優待です。

 同社の主力製品であるロースハムが優待品なので、ちょっと豪華に過ごしたいお正月用にぴったり。しかも、こちらの優待はとてもおいしくて高額な食品を送ってくれるので、毎年楽しみにしている優待の一つです。

 200株以上保有が条件になりますが、3,000円相当の自社商品がもらえます。味も申し分ないですし、家族にも喜ばれています。

レシップHD(7213)

権利付き最終月:9月[貸借銘柄]
株価:590円(2024年08月23日終値)
配当利回り:1.44%
優待発生株数:200株以上
最新情報は企業HPからご確認ください

イチ押し理由!

 鉄道などの電装機器の開発、製造を手掛けるレシップホールディングスの優待は、丸大食品と同じく「正月優待」と名付けている優待品の一つです。この会社の地元、岐阜県特産の柿か、もしくはハムがもらえます(ほかに岐阜県への寄付を選択することも可能)。

 私は『天下を治める』という意味を持つ『富有柿』と名付けられた、この柿が大好物なので、毎年柿のほうを選びます。甘くて実が引き締まっていてとてもおいしいし、大ぶりで食べ応えも十分なので、果物好きにはたまらないと思います。

 ただし、200株以上の株を1年以上継続して保有している株主が対象(2025年からは500株以上を3年継続が条件です。2024年9月段階で500保有の場合は特例で1年で3年継続と認められます)なので、この9月に500株を買っても優待を受け取れるのは来年になります。個人的には1年待つ価値は十分あると思います。

エフ・シー・シー(7296)

権利付き最終月:3月、9月[貸借銘柄]
株価:2,286円(2024年08月23日終値)
配当利回り:3.24%
優待発生株数:200株以上
最新情報は企業HPからご確認ください

イチ押し理由!

 同じ冬の果物なら、柿よりみかんがいいという人は、自動車やオートバイのクラッチなど機械部品を手掛けるエフ・シー・シーの優待をおススメします。

 年に2度、3月と9月に優待がありますが、本社が静岡県ということもあり、3月は新茶、9月はみかんが届きます。みかんは『三ヶ日青島みかん』という温州みかんを代表する品種で、味は申し分ありません。

 ただし、ここも200株以上、1年以上継続して株主であることが条件なので、今年の9月に株を新規保有しても、みかんを受け取れるのは来年になるのでご注意ください。

ヨシックスHD(3221)

権利付き最終月:3月、9月[貸借銘柄]
株価:3,090円(2024年08月23日終値)
配当利回り:0.78%
優待発生株数:100株以上
最新情報は企業HPからご確認ください

イチ押し理由!

 通年で保有している優待銘柄は、約150銘柄あるのですが、その中でも多いのが「飲食チェーン」系の銘柄です。我が家は夫婦そろって外食好きなので、優待券を使って外食できるのは、本当にありがたい。今も週に1度か2度は、優待券を使って、お出かけしています。

 飲食チェーン優待の中で、お気に入り銘柄の一つがヨシックスホールディングスです。ここも年に2度、3月と9月に優待があるのですが、1単元100株保有でもそれぞれ食事券3,000円分と20%割引券10枚が届きます。また、300株以上保有していると、食事券が1万円分にグレードアップします。年間にすると2万円分の外食費が浮き、その上割引券もついてくるので、かなりおトクなんです。

 私は『や台ずし』という寿司居酒屋をよく利用するのですが、ここは夕方の早い時間はビールなどのドリンク代が半額になります。これに、20%割引券と優待券を併用できますので、かなり安く済みます。家の近くにヨシックスの店舗がある人は検討してみるといいでしょう。

一家HD(7127

権利付き最終月:3月・9月[信用銘柄]
株価:695円(2024年08月23日終値)
配当利回り:ー%
優待発生株数:100株以上
最新情報は企業HPからご確認ください

イチ押し理由!

 もう一つ、いつも優待券で利用している飲食チェーンが、一家ホールディングスが経営する居酒屋『にのや』です。

 この会社も3月と9月に優待があり、それぞれグループ内の全ての店舗で利用する優待券が届きます。保有株数によって金額が異なりますが、自分は400株保有しているので、年間2万円分の優待券をもらっています。

 ちなみに「一家」というと、九州・博多の屋台を再現した居酒屋『屋台屋 博多劇場』が有名かと思いますが、私は『にのや』派です(笑)。大人の酒場という雰囲気のお店で、おでんや寿司などの料理も絶品、加えて日本酒の品ぞろえが豊富なので、お酒好きにはたまらないですね。

ヤマダHD(9831)

権利付き最終月:3月・9月[貸借銘柄]
株価:447.1円(2024年8月26日終値)
配当利回り:2.68%
優待獲得株数:100株以上
最新情報は企業HPからご確認ください

イチ押し理由!

 優待ファンなら誰もが知っている人気銘柄ですが、私も好きで、もう何年も保有しているので、最後に挙げておきます。

 この銘柄の魅力は、なんといっても使い勝手がいいことでしょう。ヤマダデンキは全国のあちこちにありますし、それに家電以外にも日用品や医薬品などさまざまな商品を扱っています。せっかく優待券をもらったのに使い損ねるということはないはずです。

 さらに、株価が500円前後と安いのも魅力。100株なら5万円程度で株主になれます。これから優待を始めるという人にはうってつけの銘柄といえるかもしれません。

8月の波乱相場、夕凪さんが逃げられた理由

 前述したように夕凪さんが最も得意とするのは「イベント投資」などの短期取引です。優待銘柄は常時、約150銘柄を保有していますが、1銘柄当たりの保有株数が少ないので、それら全て合わせても金額的には資産全体の2割程度だそう。日頃は、残り8割の、株式などの金融資産を売買し、着実に利益を増やしています。

「ただし、今年8月初めの大暴落のときは、多くの個人投資家同様、肝を冷やす思いをしました」

 株価の下落を優待品がカバーしてくれるため、比較的下落ショックをスルーしやすいのが優待投資の魅力の一つですが、「それにしても、あらゆる銘柄が値崩れを起こすのを目の当たりにし、リーマン・ショックの恐怖がよみがえってきた」と夕凪さん。投資経験が豊富な夕凪さんは、8月の波乱相場でどう動いたのでしょうか?

「私は日経平均株価の動向をいつも注視していますが、3営業日中、2営業日、目立った反発なくそれぞれで3%に近い下げが現れたなら、経験上、これは相当の[危険]信号なのです。今回も、今回も8月1日、2日とそれぞれの日に値を3%前後(8月1日は2.5%程度)下げました。その時点では、大暴落が起こると断定はできませんでしたが、その可能性を危惧して、そのとき保有していた株の多くを手放しました。そうしたら週明けの5日にドカーンと急落したんです。手放していなかったらかなり損失を食らっていたと思いますよ」

 夕凪さんは、「たとえ株価が上がるという確信があって買った銘柄でも、少しでも含み損が生じると即座に売却を検討する」というやり方を貫いています。その慎重な姿勢が危機を救ったといえそうです。今は相場が戻ってきたため、様子を見ながら徐々に買い戻しているとのことですが、まだまだ予断を許さない、と夕凪さんは言います。

「例えば新型コロナのときは、株価が下落した要因がはっきりしていたし、コロナが収束に向かえば回復すると分かっていました。しかし、今回の暴落は原因がはっきりしません。日本銀行が利上げを行ったことが引き金といわれていますが、それだけが原因だとは言いにくい状況。なぜこんなに激しく株価が動くのか、根本的な原因が明確になっていないので、当然、今後どうなるかも予測しがたい。慎重に構えるしかありません。徐々にポジションを増やしてはいますが、少しでもよくない兆候が見られたら、すぐに売却します」

 素早い決断がチャンスを逃すことも当然、ありうる。売却してすぐ再び上昇する可能性もあるからだ。しかし、今のような波乱相場においては、最悪の事態を想定して行動することが何より大事だ…と夕凪さん。今後のマーケットを抜かりなく注視していきたい、と気を引き締めていました。

2024年、新NISAで投資デビュー組にアドバイス!

「2024年に、新NISA(ニーサ:少額投資非課税制度)で投資を始めたばかりの人にとっては、まさに[初めての波乱相場]を体験したことと思います。中には、大きな損失を食らって、投資を続けるモチベーションが下がってしまっている方もいるかもしれません。ですが、今回の下落は本当に誰にも予測ができなかったことで、あなたの投資が下手だったからではないことを、ぜひ知ってほしいです」

 投資をする以上、下落相場にぶち当たることも当然あります。さまざまな経験を積んできた夕凪さんも、大きな相場急変に振り回されて痛い思いをしたことも多々あります。

「ぜひ、今回の波乱相場について[投資を始めて早い段階で、こうした経験を積めてよかった]と思ってほしい。そして、自分がなぜ投資を始めたのか、今後、どんなスタンスで投資を続けるのか、自問自答して、自分のスタイルを整理するチャンスです。誰もが一度は通る道を、あなたも通ったにすぎません。今回の自分のショック度や立ち回りを見直して、この後の長い投資人生に、ぜひ役立ててほしいですね」

(トウシル編集チーム)

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