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高校生に負けてはいられない!個人投資家も「金融経済教育」を受けてみよう

トウシル / 2024年9月6日 11時0分

高校生に負けてはいられない!個人投資家も「金融経済教育」を受けてみよう

高校生に負けてはいられない!個人投資家も「金融経済教育」を受けてみよう

※本記事は2022年4月26日に公開したものです。
 

2022年度から「金融経済教育」が充実!高校生に負けていられない

 2022年度より高校の教科書が改訂されます。学習指導要領の見直しに伴う定期的なアップデートが行われるものです。

 アクティブ・ラーニングの本格的導入などいろんな話題がありますが、マネーの世界としては「金融経済教育」の充実が注目されています。

 お金について学ぶのは、経済の教科書、家庭科の教科書に当たりますが、今回の充実は、実は家庭科のほうです。

 まず、経済の教科書は株式市場をベースとした資本主義経済の仕組みと課題、起業の意義や資金を集める方法など、実体経済を社会全体の立場から学びます。今回の改訂ではSDGs(持続可能な開発目標)の考え方もずいぶん反映されており、社会の持続的発展という視点から経済を見据えて学習するのも特徴です。

 パーソナル・ファイナンス、つまり個人の資産形成については家庭科が受け持ちます。家計管理の考え方と、長期的なマネープランニングの考え方が盛り込まれており、その要素として「投資信託」というキーワードが登場します。

 といっても預金と並んで複数の金融商品のメリットデメリットを理解しつつ活用方法を学ぶ、といった視点です(なお、学習指導要領ではなく、その内容を詳述する学習指導要領解説で「投資信託」の言葉が登場する)。

社会人にとってのお金の知識は、むしろ実経験が強みになる

 学校教育における金融経済教育が重要なのは当たり前ですが、一方で社会人になっていない人が学んでも、机上の空論になりがちだ、という問題もあります。

 学校の先生が悩んでいることのひとつに、教えても忘れてしまうこと、ピンとこないため理解が浅くなることがあるそうです。

 確かに、実際に1カ月仕事をして給料を得る体験、そこから実際に1カ月の生活をやりくりした経験もないままに、住宅購入や老後を見据えたマネープランニングの重要性や投資の必要性を語っても、学生目線では「?」となってしまうかもしれません。

 本コラムの読者の多くは社会人だと思います。すでに社会での実経験があることは、お金について学ぶ人にとって大きな強みです。失敗経験もまたお金の知識を補完する意味で役立つことでしょう。

「高校生はお金の勉強しているみたいだけど、まあもう我々には関係ないよね」と考えず、私たちもむしろ積極的にマネーリテラシーの向上を目指してみたいところです。

体系的に学びたい人はFP資格を取ってしまおう

 あなたがもし、体系的にお金の知識を獲得して、かつアップデートもしていきたいと考えているのなら、FP(ファイナンシャルプランナー)の資格を取ってしまうのは選択肢のひとつです。

 FPというと専門的知識のように思えますが、実のところ内容の多くは実用的なものが多く、「一度網羅的に学んでおいてよかった!」というお金の知識ばかりです。

 あなたの会社の業種にもよりますが、資格取得支援施策の対象となっていることもあるので(うまくいけば、資格給対象で給与がアップすることも)、まずは3級を、できれば2級FP技能士(AFP[アフィリエイテッドファイナンシャルプランナー])を取ってみてはいかがでしょうか。

 2級(AFP)まで行けば、履歴書の資格欄に書くこともできます。あなたの未来において、ひょんなところで転職の決め手になるかもしれません。

 自分で投資をしている人は、金融カテゴリーの学習は難しくないと思うので、ライフプランに関する知識、税に関する知識、社会保険や相続に関する知識など、関連領域の理解を深めるツールとしてFP資格の学習を使ってみてもいいでしょう。

 また、日本FP協会で資格を取った場合(AFP)、定期的に継続教育を受けて情報のアップデートをすることが求められます。これも法律改正や最新知識のアップデートにつながると思えば、悪くないと思います。

大人の金融経済教育は自分で動く!ネットで自由にいろんな情報を集めてみよう

 社会人がお金について学ぶとき、基本的には自ら情報を集めに行くことになります。書店で本を選んだり、ネットの記事を読んだり、動画で役立つ情報がないか検索するという行動がありますが、その「行動」こそが知識を深める源泉です。

 一方で、自分から情報を取りに行くアクションをサボり始めると、あなたの近くに情報は集まらなくなります。仕事やプライベートで忙しいときは仕方がありませんが、余裕があるときは、自分からニュースを読みに行く「アンテナ」を張り巡らせておくようにしましょう。

 例えばニュースアプリなどで、経済ニュース、家計のヒント、いろんなコラムをクリックしていくと、アプリのサジェストが充実していき、お金の最新情報を学ぶアプリに育っていきます。

 ファッション記事ばかり読む人にはファッション記事、スポーツニュースばかり読む人にはひいきチームの記事のように、自分の好みを学習していくのが最近のニュースアプリの特長でもあるからです。

 大人のマネーの学びは、求めた人にたくさんの知識や情報が与えられる世界です。ぜひ自分から情報を取りに行く姿勢を崩さず、お金について学び続けてほしいと思います。

 そうした知識はきっと、あなたにとって有意義な財産となるはずです。

(山崎 俊輔)

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