1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. 経済

「日銀、利上げやめるってよ」ドル/円155円目指し上昇中

トウシル / 2024年12月13日 9時56分

「日銀、利上げやめるってよ」ドル/円155円目指し上昇中

「日銀、利上げやめるってよ」ドル/円155円目指し上昇中

※このレポートは、YouTube動画で視聴いただくこともできます。
著者の荒地 潤が解説しています。以下のリンクよりご視聴ください。
「 「日銀、利上げやめるってよ」 ドル/円155円目指し上昇中」

今日のレンジ予測

[本日のドル/円]

上値メドは152.95

下値メドは152.00 

日銀:利上げは早くて来年1月。5月の可能性も
日銀利上げ:黒田前日銀総裁「日本の利上げ余地大きい。中立金利は約2%」
原油:原油需要がコロナ以降最低に。中国景気後退が大きな理由  
制裁関税:トランプ氏「国際取引でドルを使用しない国に対して100%の関税」
EV:BEV=(バッテリ式)電気自動車。HEV=ハイブリッド自動車

前日の市況

 12月12日(木曜)のドル/円相場の終値は152.65円。前日終値比0.18円の「円安」だった。

 好調な米経済指標と日銀利上げ見送り観測で、日米金利差縮小の期待は後退し、ドル高/円安傾向が継続。ドル/円は152円台まで円安が進んでいる。

 主要中央銀行は2024年最後となる政策金利を発表している。この日ECB(欧州中央銀行)は0.25%、SNB(スイス中銀)は0.50%の大幅利下げを決定した。来週は、いよいよFRB(米連邦準備制度理事会)と日銀の出番だ。

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成

 2024年249営業日目は152.37円からスタート。東京時間昼前に151.95円まで、前日の高値から約1円下げる場面もあったがその後は戻した。日銀が、来週の決定会合で利上げを見送ることが市場のコンセンサスとなるなかで、10年物国債の利回りは1.045%まで低下。夕方には152.77円まで円安に動いてこの日の高値をつけた。ただ前日の高値(152.84 円)を超えることはなかった。その後NY市場では再びドル売りが強まり、東京時間につけた安値を抜けて151.80円まで下げたが、前日の安値(151.01円)には届かなかった。24時間のレンジ幅は0.98円。

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成

 ECBは12日の政策会合で、中銀預金金利(デポ金利)を0.25%引き下げ、3.0%にすることを決定した。利下げは3会合連続、今年4回目となる。この決定は、欧州のインフレが2%の目標達成へ向けて低下していることのECBの自信を示すものである。ECBは0.50%利下げも検討したが、先行き不透明感が増す中で政策変更を急ぐべきではないという意見が多く0.25%で合意した。

 ラガルドECB総裁は記者会見で、欧州経済は勢いを失っているとの見方を示し、特にトランプ関税による貿易摩擦が成長のダウンサイドリスクとなると警告した。今後の利下げについては、引き続きデータを重視して、特定の金利方向を約束しないと述べるにとどまった。

主要指標 終値

出所:楽天証券作成

今日の為替ウォーキング

今日の一言

醜さは、時とともに失われることがないという点で、美しさに勝る – セルジュ・ゲンズブール

Off the Wall

11月CPIレビュー

 FRBはわずか1年でインフレ率を9%から3%に下げることに成功した。しかしここからの「ラストマイル」がきついのだ。FRBの目標とする2%まで下げるのは、今までの倍の時間がかかりそうだ。

 11月のCPI(米消費者物価指数)は、前年同月比で2.7%上昇した。前月の2.6%から0.1ポイント加速し、2カ月連続で上昇した。前月比では0.3%上昇して7ヵ月ぶりの上昇。変動の大きい食品とエネルギーを除いたコアCPIは、前年同月比で3.3%上昇、前月比では0.3%上昇した。今年のCPIを押し下げていた新車・中古車価格は上昇に転じた。中古車価格は2%上昇した。

 一方でCPIの約3分の1を占める重要な要素であるOER(所有者居住相当家賃)は0.2%上昇と、1年4月以来の小幅な伸びにとどまった。10月は0.4%上昇していた。OERは住宅市場の状況を反映するもので、上昇は住宅需要が高く、住宅供給が不足していることを示す。また、住宅ローン金利の上昇や建設費の高騰などもOERに影響を与える。

 今回のCPIは、12月17日から18日に予定されているFOMCにおける利下げがほぼ確実視される中で発表された。今回の結果が利下げを中止させることはないと考えられている。

 インフレの主因となってきた家賃上昇ペースが鈍化したことは、物価見通しにとって良い兆しだがコアCPIが下げ止まりはFOMCにとって懸念材料となりそうだ。FRBのパウエル議長は利下げを急がない考えを示すなかで、来年の利下げペースに多くの注目が集まっている。

今日の注目テクニカルレベル

出所:楽天証券作成

ヒートマップ分析

出所:楽天証券作成
出所:楽天証券作成

(荒地 潤)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください