北米金融大手、世界有数のタバコサプライヤーなど、5万円で買える米国高配当株5選!2025年1月権利落ち分を解説
トウシル / 2024年12月20日 7時30分
北米金融大手、世界有数のタバコサプライヤーなど、5万円で買える米国高配当株5選!2025年1月権利落ち分を解説
米国の株式市場は世界最大の時価総額を持ち、建国当初から株価は右肩上がりの成長を続けています。その理由の一つとして、常に企業の新陳代謝が起こり、時代ごとに革新的な企業を生み出していることが挙げられます。
米国株式の代表的な株式指数は、鉄道・公共事業以外の工業株30銘柄で構成される「NYダウ平均株価」、NASDAQ(ナスダック)に上場している全銘柄を対象とした「ナスダック総合株価指数」、NYSE(ニューヨーク証券取引所)とNASDAQに上場している大型株500銘柄を対象とした「S&P500種指数」があります。
これらに採用されている企業は長期間にわたり利益を出し続け、株価も上昇し、配当を増配し続けている銘柄も珍しくはありません。
そこで2025年1月権利落ちの米国株高配当5銘柄について解説します。
▼参照データ |
その前に、日本と米国の高配当銘柄への投資で、特に重要な三つの違いについて、お伝えします。
(1)米国株の配当金は、通常米国で10%、日本で20.315%の2段階、約30%の課税がされます。しかし確定申告で還付を受けることにより、日本株と同じように20.315%の税率と同じになります。
ただし、NISA(ニーサ:少額投資非課税制度)口座で購入した場合は、日本での利益・配当金はもともと非課税のため、還付を受けることはできません。この場合は米国で10%の課税のみとなります。
※米国市場で上場していても、国籍が米国籍企業以外の場合、配当金にかかる源泉税率は日本との租税条約によって異なり10%ではありません。
(2)米国株は日本株と異なり、権利落ち日が月末に集中していません。そのため、銘柄ごとに権利落ち日を確認する必要がありますので注意が必要です。
(3)米国株は日本円で買う円貨決済と、米ドルで買う外貨決済を選べます。日本円から外貨に替える為替手数料も積もれば大きな金額になるので、米国株を買い続けるなら売却時にも外貨決済で米ドルにしなければ無駄に手数料を支払うことになります。
2024年に制度改正された新NISAは、つみたて投資枠と成長投資枠に分かれていますが、米国株も投資できる成長投資枠では、年間240万円を運用期間無期限かつ最大1,200万円まで投資が可能となり、制度期間も恒久化されています。
とはいえ、米国株でNISAを必ず枠全部まで利用しなければいけないわけではありません。運用期間が無期限になったことにより、自分のペースで投資をすることができますので、無理のない範囲で長期投資の手段として有効活用していきましょう。
【2024年からの新NISA制度について、詳しい説明はこちら】
米国高配当株1:トロント・ドミニオン銀行(TD)
2,750万人を超える世界中のお客さまに、幅広い金融商品およびサービスを提供しています。
また、世界有数のオンライン金融サービス企業でもあり、1,500万人を超えるオンラインおよびモバイルアクティブユーザーを有し、カナダの3人に1人、米国では1,000万人以上のお客さまにサービスを提供しています。また、北米で第6位の資産規模を誇る銀行でもあり、世界各地の金融センターで四つの主要事業を展開しています。
トロント証券取引所とニューヨーク証券取引所では「TD」のシンボルで取引されており、168年連続配当の歴史を有しています。
時価総額は928億2,800万ドルで、日本円で約14兆1,100億円となっています(1USD=152.00円換算)。
事業の注目ポイント
事業の中心は「カナダ国内個人&商業銀行事業(Canadian Personal and Commercial Banking)で、続いて「米国リテール事業(U.S. Retail)」「ウェルス・マネジメント&保険事業(Wealth Management and Insurance)」「ホールセール銀行事業(Wholesale Banking)」となります。
「カナダ国内個人&商業銀行事業」では、1,500万人を超えるカナダの個人および法人顧客にサービスを提供しており、「米国リテール事業」では、米国におけるパーソナル・バンキング、ビジネスバンキング、ウェルス・マネジメント業務、およびシュワブへの投資が含まれており、「ウェルス・マネジメント&保険事業」では、カナダの富裕層向け事業と保険事業を通じて約600万人の顧客にサービスを提供しています。
競合他社
競合他社として、カナダを拠点とする会社で幅広いパーソナルバンキングサービスを提供するバンク・オブ・モントリオール(BMO)、カナダの公認銀行であるバンク・オブ・ノバスコシア(BNS)、多角的な金融会社であるPNCファイナンシャルサービシーズ・グループ(PNC)、カナダを拠点とする金融機関であるカナディアン・インペリアル・バンク・オブ・コマース(CM)などがあります。
株式の注目ポイント
株価は年初の水準を下回って推移していますが、配当は1月の配当から増配の予定です。
米国内で展開する銀行事業において、2014~2023年にかけてマネロン対策の不備があり、18兆ドルに及ぶ顧客取引の監視を怠ったとして、計30億9,000ドルの罰金を支払うことで米当局と和解するなど米国事業の不振が響き、業績が芳しくないことから株価は下落しています。
直近の決算で会社側は、「厳しい四半期ではありましたが、当行の基本的なファンダメンタルズには満足しており、当四半期は市場関連事業で手数料収入が増加し、カナダでは取引高が増加、米国では預金残高が安定しました」と発表。株価が下落したことで配当利回りは5%台半ばとなっていることもあり、配当を目的として保有を検討されてもよいのではないでしょうか。
業績動向
2024年12月5日開示の四半期決算では、1株利益は市場予想を下回り、売上は市場予想を上回りました。
「カナダ国内個人&商業銀行事業」では、主にローンおよび預金量の伸びと預金利ざやの拡大を反映し、前年同期比7%増の50億6,400万カナダドルとなり過去最高の収益を記録しました。
また、「米国リテール事業」では、チャールズ・シュワブへの投資からの当期純利益が前年同期比22%減、調整後ベースでは当期純利益は前年同期比12%減の9億4,100万カナダドルとなりました。
「ウェルス・マネジメント&保険事業」では、カルガリーでの大規模なひょう嵐、ケベック州での悪天候などにより保険金請求費用が増加したことで、収益は39億3,700万カナダドルと33%増加したものの、純利益は前年同期比29%減の3億4,900万カナダドルとなりました。
直近の決算で会社側は、「これからの1年で戦略を刷新し変革を推進し、効率的な執行を強化することで、株主の皆さまをはじめ全てのステークホルダーの皆さまに利益をもたらすことができると確信しています」と発表しており、今後の業績回復が期待されます。
次回2025年2月27日に開示予定の四半期決算で、市場予想を上回る決算を発表できるか注目です。
注意点
米国においての罰金の影響から業績回復が遅くなった際に、株価反転に時間がかかる可能性がある点には注意が必要です。
株価動向、配当利回り紹介
配当:2.99ドル
配当利回り:5.59%
株価:53.46ドル(約8,100円)
この銘柄、権利落ち日は1月10日(権利実施は1月31日)です。
配当利回りは12月12日時点で5.59%、株価は12月12日終値が53.46ドルでおよそ8,100円から購入できます(1USD=152円計算)。
2022年からの最高値は85.00ドル、最安値は51.96ドルとなっています(終値ベース)。
米国高配当株2:ユニバーサル(UVV)
世界有数の葉たばこサプライヤーとして、100年以上にわたってお客さまの進化するニーズを満たす製品と、革新的なソリューションを供給してきた経験を持つグローバルな農産物会社です。
5大陸30カ国以上で事業を展開するユニバーサルは世界的なネットワークを活用し、多様で信頼性の高い植物由来原料の供給にアクセスできる独自の立場にあります。
サプライチェーンの専門知識、総合的な加工能力、持続可能性へのコミットメントを組み合わせることで、お客さまにとって不可欠な、高品質でカスタマイズ可能、かつトレーサビリティのある付加価値農産物をお届けしています。
時価総額は14億100万ドルで、日本円で約2,100億円となっています(1USD=152.00円換算)。
事業の注目ポイント
事業の中心は「たばこ事業(Tobacco Operations)」で、続いて「食材事業(Ingredients Operations)」となります。
「たばこ事業」では、世界中の消費者向けタバコ製品メーカーに販売する葉タバコの契約、調達、加工、梱包、保管、出荷を行っており、煙道熟成たばこ、バーレー種たばこ、濃色空気熟成たばこ、オリエンタル種たばこなどを取り扱っています。「食材事業」では食用およびペット用の幅広い植物性原料を顧客に提供しています。
競合他社
競合他社として、持株会社であり米国の21歳以上のタバコ消費者にタバコ製品のポートフォリオを提供するアルトリア・グループ(MO)、国際的なタバコ会社であるフィリップ・モリス・インターナショナル(PM)、欧州、アフリカ、中東において、フレッシュカットフルーツと野菜の垂直統合型の生産、マーケティングと販売会社であり、調理済み食品の生産、販売も行うフレッシュ・デルモンテ・プロデュース(FDP)などがあります。
株式の注目ポイント
株価は年初の水準を下回って推移していますが、配当は今年に入って増配しています。
株価は業種柄大きな変動は少なく、自社株買いなどを行うことでここ数年間一定の範囲内で株価は推移しています。
直近の決算で会社側は、「「たばこ事業」において顧客の強い需要と、アフリカにおける高品質な葉タバコの収穫量が拡大したことでまたも堅実な業績を達成しましたが、当社のたばこ事業部門は当社の会計年度下半期も引き続き好調な業績を維持するものと考えています」と発表しています。
また、「新たに拡張した原料施設が生産量の増加を支え、2026年度の業績に大きく貢献することを期待しており、今後はたばこ事業を最大限に最適化し、原料事業を継続的に拡大すると同時に両事業のさらなる連携方法を模索していきます」と発表。今後の業績拡大と株価上昇が期待されます。
業績動向
この銘柄は、市場予想が開示されていません。
第2四半期連結業績はタバコの販売量と価格の上昇により、売上高と営業利益が伸びており、「たばこ事業」では継続的な強い顧客需要、アフリカにおける作物の大型化、高品質化、収穫量の増加や、南米と北米でのタバコの調達とマーケティング活動が成功したことなどで業績は好調に推移しています。
また、第1四半期について会社側は、「「たばこ事業」において継続的な強い需要が続いており、この需要は2025年度も引き続き同部門の堅調な業績を支えるものと考えており、たばこ作物の購入を加速するという当社の戦略的決定により多くのたばこを確保することができ、顧客の需要に応える態勢が整ったことでこれまでの会計年度と同様にたばこの出荷時期と関連する収益認識は、2025年度の後半に向けてより重視されるものと予想しています」と発表していることから、今後の業績拡大が期待されます。
次回は2025年2月5日に四半期決算の開示予定ですが、前年同期の業績を上回る数字を出せるか注目です。
注意点
タバコの需要は高まっているものの、健康面への懸念はあることから健康志向の高まりによる需要減の影響には注意が必要です。
株価動向、配当利回り紹介
配当:3.24ドル
配当利回り:5.74%
株価:56.42ドル(約8,500円)
この銘柄、権利落ち日は1月13日(権利実施は2月3日)です。
配当利回りは12月12日時点で5.74%、株価は12月12日終値が56.42ドルでおよそ8,500円から購入できます(1USD=152円計算)。
2022年からの最高値は67.32ドル、最安値は44.02ドルとなっています(終値ベース)。
米国高配当株3:スター・グループ(SGU)
家庭用および商業用顧客向けの暖房など、空調製品・サービスの販売を専門とする総合エネルギー供給会社です。
スター・グループは、暖房および空調機器の修理・販売も行っており、特定の地域では配管サービスを提供するとともに、配送のみのディーゼル燃料、ガソリン、家庭用暖房油の販売も行っています。
同社は販売量では全米最大の家庭用暖房油小売販売業者であり、北東部および中部大西洋岸一帯で事業を展開しています。
時価総額は4億600万ドルで、日本円で約700億円となっています(1USD=152.00円換算)。
事業の注目ポイント
事業は単一事業で構成されています。
その中で売上の中心は「石油製品(Petroleum Products)」で、続いて「機器設置&アフターサービス(Installations and Services)」となります。
「石油製品」では、家庭用暖房油、プロパン、軽油、ガソリンの販売などで構成されており、「機器設置&アフターサービス」では、主に暖房機器、空調機器、天然ガス機器の販売などで構成されています。
競合他社
競合他社として、石油精製、物流、パイプライン、再生可能燃料の資産を持つ多角的な下流エネルギー会社であるデレクUSホールディングス(DK)、米国西部に再生可能エネルギーと従来型燃料の両方を提供するエネルギー会社であるパー・パシフィック・ホールディングス(PARR)などがあります。
株式の注目ポイント
株価は年初近辺の水準で推移していますが、配当は今年に入って増配しています。
業種柄、株価の変動はあまり大きくなく株価は一定の範囲内で推移しているものの配当は6%近くあります。
直近の決算で会社側は、「暖房シーズンに入り新年度を迎える今こそ、この1年間の業績を振り返るのにふさわしい時期で、2024年度の気温は前年とほぼ同じで、販売量と販売価格が若干低下したため総収益はわずかに減少したものの、家庭用暖房油およびプロパンの1ガロン当たりの利益率の増加と、サービスおよび設置の収益性の向上を反映し、通年の調整後EBITDAは増加しており、当社は引き続きコスト抑制と魅力的な買収の追求に重点的に取り組んでいます」と発表しており、今後も堅調な業績とそれに伴う株価の動きが期待されます。
業績動向
この銘柄は、市場予想が開示されていません。
直近の決算では、「2024年度の総収益が前年同期比で9.6%減少した」と発表しています。
これは販売総量の減少と卸売製品コストの低下に対応した販売価格の低下を反映したものですが、販売量については「買収分やその他の要因による増加分があったことで一部相殺された」と発表しています。
また、「第4四半期は家庭用暖房油およびプロパンの1ガロン当たりの利益率の増加、サービスおよび設置の収益性の向上、買収によるEBITDAの増加により営業費用の増加および家庭用暖房油およびプロパンの販売量の減少を相殺し、またはそれを上回る結果となった」と発表しており、今後も堅調な業績が期待されます。
次回2025年2月11日に開示予定の四半期決算で、市場予想を上回る決算を発表できるか注目です。
注意点
温暖化による、家庭用暖房油、プロパンなどの使用量の減少による業績への影響には注意が必要です。
株価動向、配当利回り紹介
配当:0.69ドル
配当利回り:5.88%
株価:11.73ドル(約1,800円)
この銘柄、権利落ち日は1月中旬の予定(権利実施は1月下旬)です。
配当利回りは12月12日時点で5.88%、株価は12月12日終値が11.73ドルでおよそ1,800円から購入できます(1USD=152円計算)。
2022年からの最高値は15.10ドル、最安値は8.10ドルとなっています(終値ベース)。
米国高配当株4:リンカーン・ナショナル(LNC)
リンカーン・ナショナルは、子会社を通じて複数の保険事業およびリタイヤメント事業を展開する持株会社です。
子会社を通じて、財産の蓄積、財産の保護、グループ・プロテクション、リタイヤメント・インカムなど幅広い商品とソリューションを販売しています。
2023年12月31日現在、約1,700万人のお客さまにサービスを提供するとともに、2024年9月30日現在、リンカーン・ナショナルの期末口座残高は再保険控除後で3,240億ドルとなっており、人々が自信を持って成功する財務的未来のビジョンを計画できるよう支援し続けています。
時価総額は55億9,900万ドルで、日本円で約8,500億円となっています(1USD=152.00円換算)。
事業の注目ポイント
事業の中心は「生命保険事業(Life Insurance)」で、続いて「損害保険事業(Group Protection)」「年金保険事業(Annuities)」「リタイアメントプラン・サービス事業(Retirement Plan Services)」となります。
「生命保険事業」では、定期保険、インデックス型ユニバーサル生命保険、変動型ユニバーサル生命保険、ユニバーサル生命保険に介護費用を補償する特約を付加したリンクド・ベネフィット商品など生命保険商品を通じて富の創造と保護に注力しています。
「損害保険事業」では短期・長期障害保険、法定障害保険、有給家族医療休暇管理・休業管理サービスなどを従業員負担および雇用者負担の各種プランを通じて雇用主市場に提供しています。
競合他社
競合他社として、金融サービスプロバイダーであり、グローバルな投資マネージャーであるプルデンシャル・ファイナンシャル(PRU)、米国における退職金ソリューションと保険商品のプロバイダーであるコアブリッジ・ファイナンシャル(CRBG)、カナダを拠点とする国際金融サービスプロバイダーであるマニュライフ・ファイナンシャル(MFC)などがあります。
株式の注目ポイント
株価は年初の水準を上回り、配当は横ばいで推移しています。
直近の決算について会社側は、「第3四半期の業績は予想を上回り当社の規律ある戦略的実行が強化されましたが、「損害保険事業」の第3四半期業績は記録的で収益は前年同期比で倍増以上となり、「年金保険事業」の収益は15%増加し、売上高は25%近く増加、「リタイアメントプラン・サービス事業」は第3四半期も連続増益を達成し、年初来の累計売上高は前年同期比で80%近く増加、「生命保険事業」は2四半期連続で連続増収となった」と発表しています。
また、「リンカーンの持続的かつ長期的な価値創造に向けた再配置を継続する中で、収益性の高い成長、経営効率の向上、資本の柔軟性を構築するために、競争上の優位性を活用していきます」とも発表しており、今後も堅調な業績とそれに伴う株価の推移が期待されます。
業績動向
2024年10月31日開示の四半期決算では、1株利益は市場予想を上回り、売上は市場予想を下回りました。
直近の決算で会社側は、「「年金保険事業」の営業利益は口座残高の継続的な増加、好調な市場、スプレッド収入の増加を反映して前年同期比15%増の3億ドルとなり、「損害保険事業」の営業利益は1.1億ドルとなり、長期障害保険が好調である事および好調な業務遂行によって2023年第3四半期の営業利益から倍増以上となり、「生命保険事業」の営業利益は前年同期の2,300万ドルに対し、1,400万ドルとなり営業利益は予想通りだったが死亡率がやや増加したこともあって営業利益が悪化し、「リタイアメントプラン・サービス事業」の営業利益は口座残高の増加、株式相場の上昇、継続的な経費節減により、前年同期比2%増、前四半期比10%増の4,400万ドルとなりました」と発表しています。
第4四半期の決算では、1株利益・売上ともに前年同期を上回る予想となっており、今後も堅調な業績が期待されます。
次回2025年2月6日に開示予定の四期決算で、前年同期を上回る決算を発表できるか注目です。
注意点
当社の事業は激しい競争下にあり、状況によって収益性を維持または向上させる能力に悪影響を及ぼす可能性があると会社側は発表しています。
株価動向、配当利回り紹介
配当:1.80ドル
配当利回り:5.48%
株価:32.81ドル(約5,000円)
この銘柄、権利落ち日は1月10日(権利実施は2月3日)です。
配当利回りは12月12日時点で5.48%、株価は12月12日終値が32.81ドルでおよそ5,000円から購入できます(1USD=152円計算)。
2022年からの最高値は74.39ドル、最安値は19.11ドルとなっています(終値ベース)。
米国高配当株5:バンク・オブ・ノバスコシア(BNS)
お客さまにとって最も信頼のおける金融パートナーとなり、持続可能で収益性の高い成長を実現し、株主総利益を最大化することをビジョンに事業を展開しています。
「あらゆる未来のために」という理念の下、幅広いアドバイス、商品、サービスを通じて、お客さま、そのご家族、そして地域社会の成功を支援しています。
2024年10月31日現在、総資産約1兆4,000億ドルを誇るバンク・オブ・ノバスコシアは、トロント証券取引所(TSX:BNS)およびニューヨーク証券取引所(NYSE:BNS)に上場しています。
フィナンシャル・タイムズ紙が発行する『ザ・バンカー』誌の「バンク・オブ・ザ・イヤー・カナダ」に再び選出され、また、同誌の「トップ・バンク・オブ・ザ・イヤー」にも選ばれています。
時価総額は694億8,000万ドルで、日本円で約10兆5,600億円となっています(1USD=152.00円換算)。
事業の注目ポイント
事業の中心は「カナダ国内銀行事業(Canadian Banking)」で、続いて「国際銀行事業(International Banking)」「グローバル・ウェルス・マネジメント事業(Global Wealth Management)」「グローバル金融市場部門事業(Global Banking and Markets)」となります。
「カナダ国内銀行事業」では、リテールバンキング、スモールビジネスバンキング、ビジネスバンキングなどの事業で構成され、小売、中小企業、商業銀行の何百万人もの顧客に対して金融アドバイスと銀行ソリューションを提供しています。
「国際銀行事業」では、メキシコ、ペルー、チリ、コロンビア、ウルグアイ、カリブ海諸国、中米など、中南米に重点的に取り組む包括的な金融商品、ソリューション、アドバイザリーサービスを提供しています。
競合他社
競合他社として、世界的金融機関のRBC(RY)、多角的な金融会社であるPNCファイナンシャルサービシーズ・グループ(PNC)、デジタルバンキングおよび決済サービス会社で、銀行持株会社であると同時に金融持株会社でもあるディスカバー・ファイナンシャル・サービシズ(DFS)、北米で銀行業を行うトロント・ドミニオン銀行(TD)などがあります。
株式の注目ポイント
株価は年初の水準を上回って推移しており、配当は今年に入って増配しています。
直近の決算で会社側は、「2024年はバンク・オブ・ノバスコシアにとって基盤を固める年となり、私たちは新たな戦略を打ち出し早期に成果を上げることができ、当行は北米全域の重点市場に資本を再投資しながら、堅実な収益成長と通年での営業レバレッジのプラスを実現することができました」と発表しています。
また、「これまでの戦略的進展には勇気づけられますが、各事業部門の収益性を向上させるため、顧客第一主義のイニシアチブに重点的に取り組む上で今後は多くの課題が待ち受けていますが、2025年の投資家向け説明会で掲げた目標を達成する軌道に乗っていると確信しています」とも発表しています。
好調な業績に伴って株価は上昇しており、今後もさらなる株価の上昇が期待されます。
業績動向
2024年12月3日開示の四半期決算では、1株利益・売上ともに市場予想を下回りました。
直近の決算で会社側は、「「カナダ国内銀行事業」では、取引量の増加と利ざやの拡大による純受取利息の2桁成長に支えられ2024年度の調整後利益が42億7,700万カナダドルと前年度から7%増加し、「国際銀行事業」では、利ざやの拡大、継続的な経費管理、為替の好影響による堅調な収益成長によって、2024年の調整後利益は28億6,200万カナダドルとなり、前年から11%増加。「グローバル・ウェルス・マネジメント事業」では、運用資産残高3,730億カナダドル(前年比18%増)からの手数料収入と、カナダおよび国際的なウェルス事業全体における純受取利息の増加によって2024年の調整後利益は16億1,200万カナダドルとなり前年から10%増加。「グローバル金融市場部門事業」では、手数料収入の増加と貸倒引当金の減少により2024年の収益は16億8,800万ドルであった」と発表しています。
第1四半期の決算では、前年同期と同程度の市場予想となっており今後も堅調な業績が期待されます。
次回2025年3月4日に開示予定の四半期決算で、市場予想を上回る決算を発表できるか注目です。
注意点
直近の決算でも、中国における西安銀行との関連会社への投資に関連する減損費用3億7,900万カナダドルを計上しており、海外展開の状況によって業績に影響を及ぼす可能性がある点には注意が必要です。
株価動向、配当利回り紹介
配当:3.01ドル
配当利回り:5.44%
株価:55.25ドル(約8,400円)
この銘柄、権利落ち日は1月7日(権利実施は1月29日)です。
配当利回りは12月12日時点で5.44%、株価は12月12日終値が55.25ドルでおよそ8,400円から購入できます(1USD=152円計算)。
2022年からの最高値は74.58ドル、最安値は39.93ドルとなっています(終値ベース)。
■著者・西崎努氏の著書『やってはいけない資産運用 金融機関のカモにならない60歳からの資産防衛術』(アスコム刊)、『老後資産の一番安全な運用方法 シニア投資入門』(アスコム刊)が大好評発売中です!
【要チェック】
楽天証券「トウシルの公式YouTubeチャンネル」では、同筆者が執筆した「やってはいけない資産形成」のコラムを動画で視聴できます。
また、リーファス社の公式YouTubeチャンネル『ニーサ教授のお金と投資の実践講座』では、同コラムの他にも動画でお金と投資の知識を学ぶことができます。
(西崎努)
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