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【日本株編】トウシル連載陣&専門家が2025年マーケットを大予想!

トウシル / 2025年1月9日 7時30分

【日本株編】トウシル連載陣&専門家が2025年マーケットを大予想!

【日本株編】トウシル連載陣&専門家が2025年マーケットを大予想!

2025年マーケットはどうなる?アナリスト大予想!

 2024年のマーケットは良いことも悪いことも多く、波乱の年でした。

 新NISA(ニーサ:少額投資非課税制度)をきっかけに投資を始めた初心者の方に限らず、投資を長年続けてきた経験者の方も、昨年の波乱を過ごして2025年のマーケット事情が不安になっているのではないでしょうか。

 そこで、トウシルで連載を持つアナリストや専門家に、2025年の見通しについてアンケート形式でお聞きしました。

 注目点や警戒すべきサプライズを知り、少しでも2025年投資戦略の参考になれば幸いです。

※アンケートの回答は2024年12月時点のものとなります
 

回答者

株式コメンテーター 岡村友哉
トウシル連載:ラブ!中小型株 ハイライト&HOTトピック
 

金融文筆家 田代昌之
トウシル連載:田代くん注目!気になる5銘柄
 

・パラソル総研 執行役員副社長 倉持靖彦
楽天証券トウシルYouTube

 

1.日本株市場についてお聞きします。2025年の見通し(1年を通しての値動きのトレンドや注目イベント)を教えてください

(岡村)
 トランプ・ラリーの勢いに相乗りして、年前半は好調維持を想定します。

 ただ、トランプ劇場に翻弄(ほんろう)されたりしながら、年後半は低迷が続くようにも思います。

 ドル/円が前年比では円高になるような気がしているので、その分も重しになるのではないでしょうか。

(田代)
 下記が2025年のポイントと考えている。

  • 国内政治の安定化
  • 防衛を重視した外交戦略
  • 地方創生を含めた脱デフレの流れ

 日本株が大きく崩れる展開は想定していないが、プライム市場優勢でグロース市場は動意に欠ける展開を想定している。グロース市場の有望銘柄は早いタイミングでプライム市場に移ることから、グロース指数250指数の低迷は継続すると考える。

(倉持)
 トランプ大統領の関税政策が穏健なものであれば、2024年度利益の上方修正やバリュエーションの割安さ、需給面の良好さが下支えとなり、春まではボックス圏がやや上方にシフト。

 夏場は足踏みするも、政策効果による内外景気の回復、トランプ税制改革の進展などを評価し、年末に向けて上昇をたどる。
 

2.見通しについて、期待や注目するプラス材料を教えてください

(岡村)
 中期経営計画は企業によって発表するタイミングは違いますが、新中計の中の株主還元増強策を市場は特に注目します。今後の還元方針を劣化させる企業はまれでしょうから、そうした話題も含め、株主還元の改善余地みたいなものがまだ残っている分の上昇期待はあるように思います。自社株買いそのものも下支え要因になります。

(田代)
 石破茂首相とトランプ大統領の蜜月ぶりが明確となればプラスになると思います。

(倉持)

  • 世界景気の少数与党の中で経済政策は自公、国民、維新との部分連合で景気、企業フレンドリーな政策が期待される
  • 米国の経済政策や、欧州の利下げ、中国の経済対策や利下げにより世界景気が回復を継続
  • 経営改革の継続とアクティビストの圧力で資本収益性が向上
     

3.見通しについて、懸念や警戒するマイナス材料を教えてください

(岡村)
 コストプッシュ型のインフレにある日本で、日本銀行が利上げをぶつけることで実体経済が疲弊するリスクを感じます。ただ、実体経済と株価はリンクしないのも日本ですので、コスト増に苦しむ一部企業の株価などにネガティブに表れる程度でしょうが…。

(田代)
 プラス材料とは逆で、日米関係の冷え込みと想定を超える米中、米欧貿易摩擦。あとは、下記のような想定外の地政学リスクです。

  • 米ソフトランディング期待のはく落
  • トランプ大統領の暗殺
  • ロシアによる核攻撃懸念の高まり
  • 北朝鮮による韓国への侵攻
  • 中東情勢の混迷化で米国イランの代理戦争スタート

(倉持)

  • トランプ氏が大統領に就任し、早い時期から大幅な関税の引き上げを実施すること
  • 台湾問題の緊迫化
     

4.2025年の日本株市場において注目の投資テーマ、銘柄、企業を教えてください

(岡村)
 TOBに注目。勢力を増したアクティビストの行動により注目が集まりそうです。

(田代)
 防衛と地方創生を含めた脱デフレの流れ。

・防衛
三菱重工、川崎重工、IHI、日本製鋼所、三菱電機、東京計器

・脱デフレ
メガバンク、トップ地銀、財閥系不動産、ゼネコン、地方建設

 つまりグロース市場の中小型内需株ではなくプライム市場の大型内需株が本命とみている。

(倉持)
・注目の業種・投資テーマ
金融、エネルギー安全保障、リショアリング、量子コンピュータ、原子力、核融合、水処置、国防・宇宙、ソフトウエア&サイバーセキュリティ

・注目の銘柄
メガバンク各社、NTTデータ、NTT、KDDI、鹿島、関電工、高砂熱学、コムシスホールディングス、古河電工、フジクラ、SWCC、住友ベーク、北海道電力、九州電力、三菱重工、栗田工業、オルガノ、IHI、日立製作所、NEC、ディスコ、アドバンテスト、総合警備保障、サイバーエージェント
 

5.2025年の日経平均の最高値はいくらになると思いますか

(岡村)
 4万2,000円

(田代)
 高値圏でのもみ合いを想定して、2024年高値水準の4万2,000円

(倉持)
 4万3,000円
 

6.最安値はいくらになると思いますか

(岡村)
 3万4,500円

(田代)
 2024年8月急落時の安値までは突っ込まないが、問3で触れたような何かしらのショックで3万5,000円水準

(倉持)
 3万7,000円
 

7.2025年末に日経平均はいくらになっていると思いますか

(岡村)
 3万6,000円

(田代)
 2024年の上昇相場が毎年続くことはないと考えているので、2024年と同じくらいの水準を想定して3万8,000円

(倉持)
 4万3,000円
 

その他、2025年で気になることやトウシル読者・個人投資家に伝えたいことがあれば教えてください

(岡村)
 上がる株が正義、モメンタムが正義、といった地合いが長く続いています。上がる株は割高など無視でどこまでも上がり、下がる株は割安など無視でどこまでも下がる。需給を考えて動くプレーヤーが増えている結果だと思います。

 割安だとか下げ過ぎているといった思い込みにとらわれず、「何が起きてもおかしくない」といったフラットな気持ちで2025年をスタートしたいですね!


(田代)
 20歳から40歳前半の若い方は、知識・経験はこれからでも、時間という最大のメリットを持っていますので、長く無理のない投資を行っていってください。投資を長く続けることで、「あの時はこうだったな、今度はこうしようかな」といった経験を経たことによる新たな投資の考えが生まれますので。

 もう一点、ライフプランを年に1回程度アップデートしますと、先々の不安や不透明感は解消できますので、年度が替わる4~5月ごろにアップデートしてみてはいかがでしょうか。
 

(倉持)
 インデックスファンドを軸に十分に分散されたポートフォリオを構築し、それをコア資産として長期継続投資をすること。
 

株式コメンテーター 岡村友哉

トウシル連載:ラブ!中小型株 ハイライト&HOTトピック

・1980年6月生まれ。関西学院大学経済学部卒業後、大手証券会社に入社。株式や投資信託などの営業を経験後、金融情報会社・株式担当アナリストに。IPO企業の調査レポート作成、先物・オプションなどデリバティブ市場のリアルタイムコメントを機関投資家向けに配信。2010年11月、金融ジャーナリストとして独立。経済番組のコメンテーターとして出演するほか、マネー誌、各種セミナー講師として活動。投資情報会社・カブ知恵の客員アナリストも務める。

金融文筆家 田代昌之

トウシル連載:田代くん注目!気になる5銘柄

・1979年生まれ、北海道出身。中央大学文学部史学科日本史学科卒業。新光証券(現みずほ証券)やシティバンクなどを経て、金融情報会社に入社。アナリスト業務やコンプライアンス業務、グループの暗号資産交換業者や証券会社の経営に従事。IFTA国際検定テクニカルアナリスト3次資格(MFTA®)を保有。酒と古地図と歴史をこよなく愛する。ラジオNIKKEIでパーソナリティを務めている。

パラソル総研 執行役員副社長 倉持靖彦

楽天証券トウシルYouTube

・早稲田大学卒業後、1988年、和光証券(現みずほ証券)に入社。 (財)郵貯資金研究協会投資分析部、新光総合研究所投資調査部出向を経て、エクイティ情報部に復帰。定量分析や日本経済エコノミスト、日本株、米国株ストラテジスト業務に従事、2009年、投資情報部長。2020年、商品企画部副部長現商品業務部、2024年4月より現職。
みずほ証券公式YouTube、楽天証券トウシルYouTubeにて毎月、日本株、米国株見通しを発信。

(トウシル編集チーム)

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