ドル高「チキンレース」。今夜の米雇用統計がピークか
トウシル / 2025年1月10日 10時19分
ドル高「チキンレース」。今夜の米雇用統計がピークか
今日のレンジ予測
[本日のドル/円]
↑上値メドは158.55円
↓下値メドは157.55円
スウェーデン:温室効果ガス排出量の目標を2025年までに「10%減」に引き上げ
米大統領選:トランプ氏の制裁関税案は「政策というより感情的」
フランス:ビルロア仏銀総裁「3年以内に財政赤字をGDP3%以下にするのは不可能」
日本経済:OECD、日本のGDPを大幅に下方修正。-0.1%
ドイツ:景気見通しさらに厳しく。景況感調査がコロナ以来最低
前日の市況
今年最初のマーケットのテーマはドル高である。マーケットは1月20日のトランプ大統領の就任式に伴うドルの上昇を期待した大量のロングポジションを維持している。ポジションが積み上がるほどドル急落リスクもまた大きくなっていることを知りつつも、まだチキンレースを続けている。
ドルに次いで人気だったポンド/ドルのチキンレースは、この日終わった。ポンド急落の理由は英国の財政に見通しに対する懸念が強まっていることだ。英国は新型コロナ大流行の際に大規模な財政支出を行ったが、労働党政権は財政赤字から脱却するための政策を見いだせずにいる。英資産に対する投資家の信頼感が低下するなかで、ポンド/ドルは1.23台後半から一時1.22台前半まで下落した。ポンド円も195円台後半から193円台半ばへ下げた。
1月9日(木曜)のドル/円相場の終値は158.12円。前日終値比0.24円の「円高」だった。今夜発表される米雇用統計の発表を控えて様子見ムードが強まった。
2025年6営業日目は158.27円からスタートした。東京朝に158.40円まで円安に動いたが前日の高値(158.40 円)は超えられなかった。
米国の米10年債利回りは、トランプ次期米政権の貿易関税政策によるインフレ再燃懸念で、約9カ月ぶりの高水準となる4.7%台まで強含んでいたが、この日は上昇が一服して4.6%台まで低下した。これに伴いドル/円は158.00円を割り夜遅くに157.58円まで円高になる場面もあったが。押し目買いは強く、158円台に戻して引けた。
11月雇用統計レビュー
11月の米国雇用統計では、NFP(非農業部門雇用者数)は22.7万人増加し、市場予想の20.0万人増を上回った。港湾ストとハリケーンの影響による減少の反動が雇用者数を10万人近く押し上げたとみられる。また前月分についても、1.2万人増から3.6万人増へ上方修正された。
直近2カ月の平均は13.2万人。それ以前の平均が15.0万人前後であることを考えると雇用の伸びは、悪化したというほどではないとしても、やや減速傾向している。
失業率は4.2%に上昇し、前月の4.1%からの小幅な増加となった。この上昇は、労働参加率の低下が影響していると考えられる。失業率は7月に今年一番となる4.3%まで上昇して、これがFRB利下げの理由のひとつになった。平均労働賃金は前月比で0.4%、前年比で4.0%増加して、前月と同じ水準を維持した。賃金の伸びは、インフレ率を上回る実質賃金の伸びを示している。
11月の雇用統計は、雇用者が大幅増加した一方で失業率は上昇し、平均労働賃金は高止まった。全体としてはFOMC(米連邦公開市場委員会)の政策方向を変えるほど良くも悪くもなかった。賃金上昇率が今後とも高止まりするようであれば、(利上げするよりも)利下げペースを四半期に1回に減速させることで対応できるとFRB(米連邦準備制度理事会)は考えているようだ。
米雇用統計の事前レポートについてはこちらもご覧ください。
12月米雇用統計 詳細レポート: 雇用者は増加、失業率は低下。利下げはもう「必要ないか」 12月米雇用統計 詳細レポート
週末から来週前半のドル/円 サポートとレジスタンス
短期【1カ月】:円安 高値と安値の50% =155.86円
12月15日から1月9日までのドル/円のレンジは153.16円から158.55円。
レンジ幅は、4.76円。
高値と安値の50%(中間点)は、155.86円。現在のレートは中間点よりも「円安」。
長期【1年】:円安。高値と安値の50% =150.77円
2024年6月1日から1月9日までのドル/円のレンジは161.95円から139.58円。
レンジ幅は、22.37円。
高値と安値の50%(中間点)は、150.77円。現在のレートは中間点よりも「円安」。
2025年 主要指標 終値
今日の為替ウォーキング
今日の一言
人は負けることを知りて、人より勝れり。 - 徳川家康
Is There Something I Should Know?
セルフサービスと賃金の関係
FRBが考える雇用市場の問題とは、雇用者数が増えることではなく、求人数に対して雇用者数が足りないことだ。企業は従業員繋ぎ止めのためにより高い賃金を払う必要が生じ、そのコストは最終的に価格に転嫁されてインフレ率が下がらないことがFRBの悩みなのだ。
ここ数年で飲食店やスーパーでセルフレジが急速に普及している。セルフレジとは、自分の買い物を自分でスキャンしてレジに読み取らせて会計をするシステムだ。日本のコンビニでは、店頭でのふれあいや暖かさが減ってしまうという理由で後ろ向きのところもあったが新型コロナでソーシャルディスタンスが求められるようになったことで導入が一気に進んだ。
飲食店では、人手不足を理由に水のセルフサービスは以前からあったが、最近では注文も客がスマホを使って自分でするスタイルが増えてきている。これが便利か面倒かは意見が分かれるが、労働の観点からすれば、客は店にタダ働きしていることになる。
スマホというインフラや通信費も客側の負担であることを考えると、お金を払って働いているようなものだ。店側にとってはセルフサービスを利用してくれるほど自分たちの仕事が少なくなるわけで、人手不足解消と同時に従業員の時間当たり給料は上昇することになる。
今週の注目経済指標
注目テクニカルレベル
ヒートマップ分析
(荒地 潤)
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