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「どこで相場に乗るか?トレンド相場の期待値とエントリーポイント」

トウシル / 2017年5月11日 0時0分

「どこで相場に乗るか?トレンド相場の期待値とエントリーポイント」

「どこで相場に乗るか?トレンド相場の期待値とエントリーポイント」

順張り取引の期待値は?相場のエントリーポイントはどこか?

今年のここまでの相場は度々申し上げている通り、「7の年の循環」や「大統領選挙翌年の平均サイクル」に沿って動いている。NYダウは4月下旬から上がる軌道になっているが、現在の日足相場の買いトレンドは、標準偏差の形状をみてもそれほど強くはない。しかし、短期のトレーディングという観点からは、トレンドが循環的に発生するという順張り派のトレーダーにとっては良好な相場が続いている。

NYダウCFD(日足)
上段:ボリンジャーバンド(21)±0.6シグマ=赤のバンド
下段:標準偏差ボラティリティ(26)=青いライン

(出所:MT4 DVD「相場で道をひらく7つの戦略トレード戦略編」石原順)

NYダウCFD(1時間足)
上段:ボリンジャーバンド(21)±0.6シグマ=赤のバンド
下段:標準偏差ボラティリティ(26)=青いライン

(出所:MT4 DVD「相場で道をひらく7つの戦略トレード戦略編」石原順)

NYダウと<7の年の平均サイクル>(ラリー・ウィリアムズ作成)

今年のここまでのNYダウは概ね7の年の循環で動いている

(出所:「ラリー・ウィリアムズのフォーキャスト2017」ラリー・ウィリアムズおよび国内代理店掲載許可をとって掲載)

米大統領選挙翌年のパターン

(出所:「ラリー・ウィリアムズのフォーキャスト2017」ラリー・ウィリアムズおよび国内代理店掲載許可をとって掲載)

さて、読者の皆さんはすでにお気づきになっていると思うが、今回のレポートに掲載しているチャートには、黄色い丸でかこっている部分がある。これが筆者の<相場にエントリーするポイント>だ。

筆者のメインの取引手法である<標準偏差ボラティリティトレード>の概要は以下の通りである。

<標準偏差ボラティリティトレードの概要>

パラメータ21のボリンジャーバンドを表示させる
(株式インデックスは±0.6シグマ・通貨は±1シグマ)

パラメータ26の標準偏差を表示させる

  • トレンドの発生(保ち合い離れの判定方法)
    標準偏差が上昇しはじめた時
  • 新規建玉のポイント
    エントリー(新規注文)は相場がボリンジャーバンド±1シグマ(株式インデックスは±0.6シグマ)の外に飛び出した時
  • 損失を限定しつつ利益を伸ばす手仕舞いのポイント
    手仕舞い(エグジット)は相場がボリンジャーバンド±1シグマ(株式インデックスは±0.6シグマ)の内側に入った時

今回のチャートには標準偏差以外に2種類のADXが表示されている。トレードにエントリーするうえで重要なのは、チャート下段のADX(8)、ADX(14)、標準偏差ボラティリティ(26)の3本のラインが一緒に上がっている局面(丸で囲った黄色い部分)を狙うことだ。3本のラインが一緒に上がっている局面はトレンドが大きくなる可能性を秘めている。

現在、NYダウやS&P500よりも明確なトレンド相場となっているのは、ナスダックと日経平均であろう。日経平均は久々の買いトレンド相場になっている。

S&P500CFD(日足)
上段:ボリンジャーバンド(21)±0.6シグマ=赤のバンド
下段:標準偏差ボラティリティ(26)=青いライン

(出所:MT4 DVD「相場で道をひらく7つの戦略トレード戦略編」石原順)

ナスダックCFD(日足)
上段:ボリンジャーバンド(21)±0.6シグマ=赤のバンド
下段:標準偏差ボラティリティ(26)=青いライン

(出所:MT4 DVD「相場で道をひらく7つの戦略トレード戦略編」石原順)

日経平均CFD(日足)
上段:ボリンジャーバンド(21)±0.6シグマ=赤のバンド
下段:標準偏差ボラティリティ(26)=青いライン

(出所:MT4 DVD「相場で道をひらく7つの戦略トレード戦略編」石原順)

米国株(個別株)の標準偏差ボラティリティトレードも好調だ。以下の銘柄は、筆者の関係する株式ファンドが抽出した<キャッシュフロー計算書に根拠を置く有望な米国の個別株>である。現在、この株式ファンドが抽出した銘柄群をスイング・トレードしている。筆者の周辺の投資家には「7の年の循環」から、4月中に以下の銘柄を仕込んでおくことを推奨していたが、5月相場できれいな買いトレンドが発生した。

アドビシステムズ(日足)ADXベースの怒涛のトレンド相場
上段:14日ADX
中段:26日標準偏差ボラティリティ
下段:21日ボリンジャーバンド±0.6シグマ

(出所:ストックチャーツ)

バイエル(日足)
上段:14日ADX
中段:26日標準偏差ボラティリティ
下段:21日ボリンジャーバンド±0.6シグマ

(出所:ストックチャーツ)

アルファベット(日足)
上段:14日ADX
中段:26日標準偏差ボラティリティ
下段:21日ボリンジャーバンド±0.6シグマ

(出所:ストックチャーツ)

標準偏差ボラティリティトレードは最適化をしない売買手法で、すべての市場と時間枠(タイムフレーム)に拡張が可能である。上記の例のように筆者は個別株の売買にも使っている。

円売り相場継続か、それともドル買い相場に転換か?

4月以降の円相場の動きは円安相場であり、ドル高相場ではなかった。ユーロ/ドルの動きに代表されるように、ドルインデックスは下落していたからである。運用者の間では、これまでの円安相場(円売り相場)から、ドル高(ドル買い)相場に転換するのか否かに注目が集まっている。

ドルインデックス(ドル指数)は、総合的なドルの価値を示した指数で、ユーロ57.6%・円13.6%・ポンド11.9%・カナダドル9.1%・スウェーデンクローネ4.2%・スイスフラン3.6%で構成されている。

現在、ユーロ/ドルやポンド/ドルの日足の買いトレンド相場はピークアウトしており、豪ドル/ドルの日足は売りトレンド相場になっている。ドルと逆相関関係にあるゴールドの日足にも売りトレンドが発生している。

ユーロ/ドル(日足) ユーロ買いトレンドはピークアウト
上段:ボリンジャーバンド(21)±1シグマ=赤のバンド
中段:標準偏差ボラティリティ(26)=青いライン
下段:ドルインデックス(赤)

(出所:MT4 DVD「相場で道をひらく7つの戦略トレード戦略編」石原順)

ユーロ/ドル(1時間足)
上段:ボリンジャーバンド(21)±1シグマ=赤のバンド
中段:標準偏差ボラティリティ(26)=青いライン
下段:ドルインデックス(赤)

(出所:MT4 DVD「相場で道をひらく7つの戦略トレード戦略編」石原順)

ポンド/ドル(日足) ポンド買いトレンドはピークアウト
上段:ボリンジャーバンド(21)±1シグマ=赤のバンド
下段:標準偏差ボラティリティ(26)=青いライン

(出所:MT4 DVD「相場で道をひらく7つの戦略トレード戦略編」石原順)

豪ドル/ドル(日足) 売りトレンドが発生
上段:ボリンジャーバンド(21)±1シグマ=赤のバンド
下段:標準偏差ボラティリティ(26)=青いライン

(出所:MT4 DVD「相場で道をひらく7つの戦略トレード戦略編」石原順)

豪ドル/ドル(4時間足)
上段:ボリンジャーバンド(21)±1シグマ=赤のバンド
下段:標準偏差ボラティリティ(26)=青いライン

(出所:MT4 DVD「相場で道をひらく7つの戦略トレード戦略編」石原順)

ゴールド(日足) 売りトレンドが発生
上段:ボリンジャーバンド(21)±1シグマ=赤のバンド
中段:標準偏差ボラティリティ(26)=青いライン
下段:ドルインデックス(赤)

(出所:MT4 DVD「相場で道をひらく7つの戦略トレード戦略編」石原順)

ゴールド(4時間足)
上段:ボリンジャーバンド(21)±1シグマ=赤のバンド
中段:標準偏差ボラティリティ(26)=青いライン
下段:ドルインデックス(赤)

(出所:MT4 DVD「相場で道をひらく7つの戦略トレード戦略編」石原順)

基本的に5月いっぱいはリスクオン相場となりそうだが、総楽観相場の危うさも孕んでいる。円売りからドル買い相場に転換すると、現在、怒涛の買いトレンド相場となっているユーロ/円やポンド/円などのクロス円相場の動きにも調整安などの変化が生じるかもしれない。トレーリングストップ注文を利用して利益の確保をしておくべきだろう。

ユーロ/円(日足)
上段:ボリンジャーバンド(21)±1シグマ=赤のバンド
下段:標準偏差ボラティリティ(26)=青いライン

(出所:MT4 DVD「相場で道をひらく7つの戦略トレード戦略編」石原順)

ポンド/円(日足)
上段:ボリンジャーバンド(21)±1シグマ=赤のバンド
下段:標準偏差ボラティリティ(26)=青いライン

(出所:MT4 DVD「相場で道をひらく7つの戦略トレード戦略編」石原順)

ドル/円(日足)
上段:ボリンジャーバンド(21)±1シグマ=赤のバンド
下段:標準偏差ボラティリティ(26)=青いライン

(出所:MT4 DVD「相場で道をひらく7つの戦略トレード戦略編」石原順)

標準偏差ボラティリティトレードをバージョンアップ

新しいDVD『相場で道をひらく7つの戦略 ~トレード戦略編~』

http://books.rakuten.co.jp/rb/14916748/

を4月末に出版しました。標準偏差ボラティリティトレードは、いっさい最適化をしない売買手法で、すべての市場と時間枠(タイムフレーム)に拡張が可能です。

また、日足と週足の標準偏差ボラティリティのピークアウト時は、オプション(ボラティリティ)の売りにも威力を発揮します。

「相場をどう認識するか?」という手段の一つとして、現在ではテクニカル分析の手法を理解することは不可欠です。

私は30年近く相場の世界に身を置いていますが、システマティックなアプローチと損切りを使わないと、相場で長期的に利益を上げることは難しいと思っています。

今回のDVDでは私が相場の世界に入って以来、ずっと使っている標準偏差ボラティリティトレードを<より実践的なものにバージョンアップ>しています。売買手法のロジックは簡単なので、初心者でも簡単にトレードできます。

標準偏差ボラティリティトレードで現実の相場にエントリーする際、あいまいな場面に出くわしますが、パラボリックが相場の方向性を示唆する補助ツールとして大きな役割を果たしてくれるでしょう。

新しいDVD『相場で道をひらく7つの戦略-トレード戦略編』(石原順) が楽天ブックスで好評発売中です。

日々の相場動向についてはブログ『石原順の日々の泡』を参照されたい。

(石原 順)

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