ニセ健康情報を摘発!英政府メディアの威力 日本人も使える「騙されない」9の要点とは?

東洋経済オンライン / 2017年6月20日 10時0分

世の中にあふれる「健康にいい」といわれる食品の情報。食の科学の素人であるわれわれは、いったいどうやってその真偽を判別すればいいのか(写真:プラナ / PIXTA(左)、今井康一(中央)、尾形文繁(右))

「水素水を飲めば健康にいい」「酵素ジュースを飲めば“デトックス効果”がある」「オーガニック食品だから安心」――。

この世の中には、ありとあらゆる食に関するニセ情報があふれています。その裏には、さまざまなトリックや思い込み等が隠れています。食べ物は日々欠かせないものであり、日常的に接するがゆえに、誰もが語りたがるもの。ためらいもなく、自説を開陳してしまいますが、実はその実態は間違いだらけなのです。

ただ、食の科学を語ることは、いまや宇宙の話を語るのと同じくらい複雑でかつ難しく、しかもすさまじいスピードで研究が進んでいます。ただ、そのことが知られていないし、想像もされていません。その結果、安易なインチキ情報が氾濫しています。

情報のトリックは実にたくさんあって、読み解くハウツーを作るのは難しい。専門家である医師や管理栄養士などが書いた著書であっても、間違いが山積しているものがありますので、一概に専門家に聞けばいい、とは言えません。唯一、明快に言えるのは、「これを食べればいい」「あれを食べたら危険」という単純論法への警戒感は、持ち続けるべき、ということ。食情報はもはや、それほど単純ではありません。

■イギリス「Behind the Headlines」は何がスゴいのか

間違った健康情報が氾濫する状況は、日本だけでなく諸外国も同じです。そのため、海外では、政府機関や市民団体などが、メディアの間違った情報に対して即座に異議を唱えるような仕組みができつつあります。

その中でも、非常に活発に動いているのがイギリスの政府機関「国民保健サービス」のウェブサイト、NHS Choicesです。医療や保健に関する多くの情報を提供しています。

これだけなら、日本の厚生労働省等と同じ。でも、その先がかなり違います。「Behind the Headlines」というコーナーがあるのです。日本語で言えば、「見出しの裏側を読む」という感じでしょうか。

ガーディアンや、インディペンデントなど著名な新聞、BBCニュースなどテレビで紹介された健康情報を取り上げて、間違いを指摘したり、説明が足りない場合は補足したり、市民に届く情報のバイアスを是正すべく頑張っています。

■記事が出たその日のうちにすかさず否定!

たとえば、「赤唐辛子をよく食べる人は長生きする」という情報が2017年1月16日、大衆紙のデイリーメールに載りました。すると、NHSはその日のうちに学術論文を示して根拠が薄弱であることを説明し、「単独のスーパーフードに頼るのは賢いとは言えない。野菜や果物をいっぱい、食塩と砂糖、飽和脂肪酸は控えめでバランスのよい食事をしよう。それに、活動的になりたばこは避け、アルコールはほどほどに」という記事を出す、という具合です。

東洋経済オンライン

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