貸切も高速も「プレミアムバス」が増えるワケ 規制緩和に揺れたバス会社たちの生き残り策

東洋経済オンライン / 2017年8月13日 8時0分

神姫バスの「ゆいプリマ」。車両は三菱ふそうのエアロクイーンだ(写真:バスラマインターナショナル)

今年に入って、大手旅行会社が高級貸切バスを刷新したり、導入したりするケースが相次いでいる。

超豪華貸切バスの頂点に立つ「三越プレミアムクルーザー」。2008年に三越の旅行部門が上得意客を対象に、移動時間もセールスポイントにできる専用車として導入した。

大型観光バスの乗客定員は通常は45~60人程度だが、プレミアムクルーザーは2人×5列の10人に抑え、運転者、バスガイドにアテンダントも加えた3人乗務で運行する。主に首都圏の顧客を対象にしており、厳選した宿と味覚、見学場所をゆったりした時間で巡ることが売りだ。

バス業界で話題となったのは、破格の商品価格だけでなく、通年の稼働を支える需要の存在だった。リピーターも多く、2016年6月には1号車を新車に交代した。

■20~30万円の高価格ツアーも登場

兵庫県に本社を置く神姫バスは2016年10月、グループの旅行会社が企画したプレミアムブランド「真結(ゆい)」と、このツアーの専用車両「ゆいプリマ」を発表した。

ゆいプリマは車両の内外装をデザイナーに依頼しており、乗客定員は18人。おもてなしのノウハウを身に付けた専属ドライバーとアテンダントがサービスに当たる。最初に発表されたのは1泊2日・1人1室で15.2万円、7泊8日で日本三景と三名園、三名湯を回るコースは2人1室で1人37万円だった。

大手旅行会社JTB首都圏では、2017年4月から同社の最上級ブランド「ロイヤルロード銀座」が企画・販売する高品質バスツアーの専用車「ロイヤルロード・プレミアム」の運行を開始した。左右の窓側に1席ずつ配して乗客定員は11人。1泊2日は20万円台、2泊3日で30万円台のツアーが紹介されている。

また長年にわたり多彩なバスツアーを販売しているクラブツーリズムは最上級ブランド「ロイヤル・グランステージ 四季の華」の専用車両「ロイヤルクルーザー 四季の華」をグレードアップ、全車1席+2席×6~7列にした。2017年7月にデビューした最新型「碧号」(乗客定員18人)を使用して京都の川床料理と長良川の鵜飼い、琵琶湖の花火を楽しむ2泊3日で、価格設定は18万円前後だ。

これら高級志向のバスは、定年退職を迎えて時間とお金に余裕がある、いわゆる富裕層を対象にする。海外ツアーもひととおり参加したが、やはり気楽な国内旅行に回帰した人たちも多い。毎月のように参加するリピーターもいるという。

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