iPhone Xの本質は「夢を実現する遊び場」だ 発展のカギは「アプリ開発者が面白がるか」

東洋経済オンライン / 2017年9月13日 18時50分

9月12日のアップルイベントでは、新しいiPhoneとともに旧機種の値下げが発表された(筆者撮影)

アップルが米国時間9月12日に開催した発表会について速報(iPhone Xが「記念碑的モデル」といえるワケ)でお伝えしたが、本稿ではこれらの製品をについて同社の戦略意図を掘り下げてみよう。

まず、新製品のラインナップを見直して少しばかり驚いたのが、iPhone SEを値下げとともに現行モデルとして残したことだ。

かつては1製品だけで幅広いユーザー層をカバーしてきたが、iPhoneが発売される地域も広がり、消費者層も極めて幅広くなってきている。細かく価格帯を刻んで製品を提供しなければ、消費者ニーズを満足させることが難しくなっているということなのかもしれない。

■正常進化モデルがiPhone 8/8 Plus

かつては毎年のように買い替えていたアーリーアダプター層も、少しずつ脱落してきていることは想像に難くない。実はその象徴がiPhone SEだ。iPhone SEはiPhone 5Sのリメイク版ともいえるモデルだ。

そのiPhone 5SはTouch IDが導入され、個人の生体認証をカジュアルに使いこなせるようになった。初代iPhoneから続いた一連の進化が、ひとつの完成形として結実したものともいえるだろう。

iPhone 6は画面サイズの展開を広げ、現在の基礎となる形状を作り、6S以降では3D touch、決済(Apple Pay)、iPhone 7 Plusにおけるカメラ機能の広張など、進化の方向を模索する動きを毎年重ねてきた。そんな模索の結果、得られたノウハウをまとめ直した正常進化モデルがiPhone 8/8 Plusだ。

それだけにやや地味なアップデートに感じるかもしれないが、着実に歩を進めている。もちろん、iPhone 7/7 PlusからiPhone 8/8 Plusへと買い替えるべきか?と問われれば、“べき”とは答えない。

しかし、Apple Watchなども含めアップル製品が向かう方向が、今回の発表ではっきりと見えてきたのではないか。

■iPhoneの利用フィールドを広げようとしている

たとえばiPhone 7の目玉機能だった防塵防滴仕様。これは、iPhoneの利用フィールドを広げていく一環という見方ができる。新たに発表されたApple Watch Siries 3はLTEを搭載し、iPhoneの一部を切り出して、限定されたフィールド――たとえばマリンスポーツやランニングなどをしている際の通信手段に広げてくれる。従来からFelicaなどによる決済にも対応していることを考えれば、腕時計ひとつといえどもできることは意外に多い。

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