秋葉原に「安倍支持旗」が立ちまくった舞台裏 自民総裁選、選挙戦最終日に何があったのか

東洋経済オンライン / 2018年9月20日 9時0分

選挙戦最終日の19日、秋葉原と渋谷で対照的な街宣が行われた(写真:共同通信)

9月20日に行われる自民党総裁選では、下馬評通りに安倍晋三首相が当選するのはほぼ間違いない。その選挙戦最終日の19日、秋葉原と渋谷で対照的な街宣が行われた。

午後5時の秋葉原駅前では、白地に赤字で「責任、実行 平成のその先の時代へ」と書かれた巨大な幟(のぼり)や日の丸がはためいた。

■「支持者」ががっちりガードしていた

筆者が注目したのは、聴衆だ。昨年7月の東京都議選では、一部の人たちが安倍晋三首相に対し、「帰れコール」を浴びせていた。この時、彼らは街宣車の正面に陣取り、「アベ辞めろ」と執拗にコールを繰り返し、これをみた安倍首相が「こんな人たちに負けるわけにはいかない」と指を差したため、安倍首相は批判を浴びた。はたして、"こんな人たち"は来ているのか。

今回、プラカードを掲げた人たちが入る隙間はあまりなかった。街宣車の周辺、特に正面はしっかりと支持者で占められ、「恥を知れ」「嘘つき 辞めろ」「安倍さんじゃないのがいい」などのプラカードを掲げた人たちは自民党関係者の巨大な幟に阻まれ、駅前広場の隅のほうに追いやられていたのだ。

安倍陣営の“動員”は完璧だった。街宣車の近くで各地区の名前が書かれたプラカードを持つ人たちもいたが、彼らが“壁”となって安倍首相を守っていた。

「もう立ち上がれないと思った。その時に背中を押したのがこの地、秋葉原だ」

在野時代の苦しさをかみしめるように、安倍選対事務総長を務める甘利明元経済財政政策担当相はこう述べた。「『シンゾーがそう言うのなら』と世界のリーダーは安倍首相に倣っている。6年後の今、安倍首相は『世界の安倍』だ」。

岸田文雄政調会長も、総裁選中にロシアのプーチン大統領の「年内前提なし平和条約の締結提案」や南北朝鮮首脳らによる事実上の朝鮮戦争終戦宣言ともいえる平壌宣言など、国際社会の変化を述べ、「外交の顔は重要だ。変えてはならない」と力説した。

■「冷や飯を食う覚悟もない」と石破陣営を批判

「明日は俺の誕生日、明後日は総理の誕生日」

ひょうひょうとした言い方の麻生太郎財務相は、秋葉原では大人気だ。「ここでは8回街宣したが、雨が降ったことはない。(安倍首相と)2人で来た時は必ず勝っている。負けたのはただ1度で、昨年の東京都議選。この時、総理はひとりで来た」。

聴衆からどっと笑いが沸いたが、笑いをとりながらも、麻生氏は相手陣営への皮肉も忘れなかった。安倍第一次政権の後継を福田康夫氏と一騎打ちで戦った2007年の総裁選を省みながら次のようなことを述べている。

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