遅延に混雑…首都圏「残念な直通ルート」10選 便利になるはずが、どうしてこうなった?

東洋経済オンライン / 2018年9月21日 6時30分

東横線を走る西武の電車(右)。相互直通運転で便利になった一方、遅れが他社線にまで影響しやすくなった(筆者撮影)

首都圏では近年、新たな直通ルートが続々と開業し、乗り換えなしで長距離移動ができると、利便性が向上したかに喧伝されている。

しかし、本当のところはどうなのだろうか?

電車が以前にも増して混雑する、始発駅だったものが中間駅となってしまったので、確実に座れなくなった、縁もゆかりもなかった路線の事故の影響を受ける、などなど否定的な意見が述べられることもある。今回は利便性向上の一方で、「残念な状況」となっている事項を利用者の立場から見ていきたい。

■直通で便利にはなったけれど…

1)東武東上線・西武池袋線―東京メトロ副都心線―東急東横線―みなとみらい線

2013年に東京メトロ副都心線を介して東武東上線、西武池袋線、東急東横線、横浜高速鉄道みなとみらい線の5社が乗り入れ運転を始めるという複雑極まりない直通ルートが開業した。東武・西武沿線から渋谷や横浜へ、東急東横線沿線からダイレクトに新宿、池袋へ行けるという利便性向上が図られたものの、不満の声もよく耳にする。

そのひとつは、渋谷駅が不便でわかりにくくなったというものだ。かつては地上2階にあった東横線ホームは、地下深くに移設された。その結果、東横線から山手線、銀座線への乗り換えは以前よりも時間がかかり、かえって不便になった。

また、始発駅から中間駅へと変わったため、わずかな始発電車をのぞいて渋谷駅からの着席が困難になったとも聞いている。渋谷駅での乗り換えを極力させないようにとの意図が見え隠れするのだが、渋谷駅での乗り換えを避けようとする人は多いわけではない。列車ダイヤの乱れが多く、電車の行き先にも慣れない人も増えて、混乱に拍車をかけているのではないだろうか。

また直通列車ができたとはいえ、ほとんどがロングシートの通勤型車両なので、長時間の乗車は苦痛に思う人が多いと思われる。土休日には、有料座席指定の「Sトレイン」が、西武線―副都心線―東横線―みなとみらい線と駆け抜け、クロスシート車での旅は保証されるけれど、やはり特急形車両には及ばない。4社直通運転のため料金は割高でその面でも魅力的とは言い難い。「残念なルート」との表現に賛同する人は結構いるようだ。

2)東急東横線―東京メトロ日比谷線

東急東横線と東京メトロ日比谷線の直通運転は、1964年に始まった。長らく東横線日吉駅まで15分間隔で運転されていたが、2001年の東横特急運転開始時に30分間隔となり、近年は東横線の菊名駅まで直通運転を行っていた。東横沿線から六本木や銀座へ向かう時に重宝する電車だったが、2013年の東横線と副都心線の直通運転開始と引き換えに日比谷線との直通運転は廃止された。ほぼ半世紀続いた歴史に終止符を打ったのである。

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