東京モーターフェスに見える深刻な世代断絶 老害と若者が車に求めるものはどう違うのか

東洋経済オンライン / 2018年9月25日 18時0分

東京モーターショー開催年のはざまに開かれる(イラスト:東京モーターフェス2018公式HP)

あなたは東京モーターフェスを知っているだろうか?

隔年で開催される東京モーターショーの合間の年に開催されるモーターイベントで、国内外の四輪、二輪メーカー26社が協賛し、日本自動車工業会(自工会)が主催する「クルマとバイクのお祭り」である。今年は10月6~8日にかけて東京・お台場で開かれる。

ご存じのとおり、昨今は「若者の◯◯離れ」といういささかワンパターンな物言いで、笛を吹いても踊ってもらえない悲しみをおっさんたちが嘆いているわけだが、クルマもバイクもその◯◯に入る筆頭である。

筆者も十分以上におっさんであり、若い人のリアルな気持ちが全部わかるわけではない。若者の代弁者としては偽物もいいところだ。しかしその筆者が「そうじゃない」と思うほどに、東京モーターフェスはズレている。

若い人のことを本気で考えていない企画を、メディアが拡散さえすればなんとかなると思っているあたりに無理がある。本当に若者のクルマ/バイク離れを何とかしたいなら、おっさんたちは、一度全部自己否定をしないとダメだと思う。われわれはもはや老害であり、若者のクルマやバイクに対する楽しみ方も思い入れもわれわれとは違うのだ。今回はそのことを書いてみたい。

■スピード違反は犯罪である

衝撃的かつショッキングなことかもしれないが、「スピード違反は見つからなければOK」な時代は終わった。筆者を含む40~50代以上のおっさん世代は、ともすれば取り締まりをやっていなければスピードは出していいものだと思っているフシがある。

ちょっと飲酒運転のことを思い出してほしい。かつて、世の中が飲酒運転に今ほど厳しくなかった時代、地方都市を中心として、多くの人がお酒を飲んでも平気でクルマを運転していた。どう見てもお酒を飲むのがメインの居酒屋チェーンに広い駐車場が用意されていたぐらいだ。

もちろん法律上は当時だって違法である。しかし罰則は今に比べれば軽かったし、飲酒運転で捕まったとしても社会的制裁はないに等しかった。筆者はたまたま酒を飲む習慣がないからこれを批判できるが、誰もが相身互いで回っていたのである。若いときから車を運転してきている今の40代以上の人で、これにドキッとしている人は少なくないだろう。

しかし、よもや今の時代にそんな風に考えている人はいまい。飲酒運転が原因となる悲惨な事故が相次ぎ、飲酒運転は厳罰化。「飲んだら乗らない、乗るなら飲まない」。自分の人生を崩壊させないためにそれはもう常識になっている。少なくとも若い人たちから見れば、「取り締まりがなければ飛ばしてOK」という感覚は「捕まらなければ飲酒運転する」というのとほぼ同じことになっている。彼らにとって、むしろそれが当たり前でない人のことが理解不能なのだ。

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