ユニクロ、見えた「世界ブランド」化への秘策 2019年度は海外ユニクロの利益が国内を抜く

東洋経済オンライン / 2018年10月12日 8時0分

国内ユニクロは好調。ヒートテックなどの季節商材が牽引している(記者撮影)

「発展途上国から先進国までやっているブランドはわれわれ以外にほとんどない。グローバルブランドとして確立されたんじゃないかなと思います」。カジュアル衣料「ユニクロ」を傘下に持つファーストリテイリングの柳井正会長兼社長は、決算説明会でこう胸を張った。

同社は10月11日、前2018年8月期の決算を発表した。売上高は2兆1300億円(前期比14.4%増)、営業利益は2362億円(同33.9%増)と、ともに過去最高を更新した。

原動力となったのが、ユニクロ事業の国内外での好調ぶりだ。国内の既存店売上高はヒートテックやエアリズムなどの季節商材が牽引して前期比6.2%増を記録。海外では積極出店を続ける中国と東南アジアが大きく伸び、海外ユニクロの売上高が国内を初めて突破した。今2019年8月期には売上高・営業利益ともに海外ユニクロが国内を上回る見通しで、来秋にはインドやベトナムにも進出する予定だ。

■世界首位「ZARA」の背中遠く

国内のアパレル企業では2位のしまむら(2017年度売上高5660億円)を大きく引き離し、圧倒的首位に君臨するファーストリテイリング。ユニクロの国内店舗数がほぼ横ばいにある中、同社の今後の成長のカギを握るのは海外事業であり、柳井氏が見据える先は世界トップのアパレル企業だ。

だが今のところ、世界では「ZARA」を展開するスペインのインディテックスとスウェーデンのH&Mに次ぐ3位にとどまっている。

H&Mの2017年度売上高は2317億スウェーデンクローナ(約2.9兆円)、営業利益は205億スウェーデンクローナ(約2550億円)。一方、インディテックスの売上高は253億ユーロ(約3.3兆円)、営業利益は43億ユーロ(約5600億円)と、トップの背中はまだ遠い。現状、海外ユニクロの売り上げの8割はブランド認知が進んだアジアとオセアニアで稼いでいる。トップを目指すうえでは、ZARAやH&Mが地盤を置く欧米での業績拡大が欠かせない。

手ごろな価格でデザイン性の高いトレンド商品を高頻度で投入するZARAに対し、ユニクロはベーシック商品が基本。ヒートテックやエアリズム、ウルトラライトダウンなど、主力商品は防寒や軽量といった機能性をウリとする。ファーストリテイリングは高機能な「未来の服」を作るに当たり、各分野の先端技術を持つトップ企業のノウハウを取り入れることを得意技としてきた。

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