ZOZO前澤社長、「第2の創業期」の不安な船出 成長のカギ握るプライベートブランドが未達

東洋経済オンライン / 2018年11月4日 8時0分

7月の会見では自信満々の前澤友作社長だったが…(撮影:梅谷秀司)

10月1日にスタートトゥデイから社名変更し、“第2の創業期”をスタートさせたZOZO。だが、その船出は不安を伴うものとなった。

国内最大のファッション通販サイト「ZOZOTOWN(ゾゾタウン)」を運営するZOZOは10月31日、2019年3月期の中間決算を発表した。売上高は537億円(前年同期比25%増)、営業利益は100億円(同27%減)の増収減益となった。

主力のゾゾタウン事業は出店ブランドも増え、手数料収入が拡大した一方、足を引っ張ったのが今年始めたPB(プライベートブランド)事業だ。同社のPB「ZOZO」の商品は、無料配布中の採寸用ボディスーツ「ZOZOSUIT(ゾゾスーツ)」での計測データに基づき、オーダーメード生産に近いかたちで顧客の体型に合ったサイズを届けるのがウリ。今年1月以降、ジーンズやシャツ、ビジネススーツなど商品のバリエーションを拡充してきた。

■PBの売り上げ目標は未達に

しかし、4~9月末までのPBの累計売上高は6.5億円で、計画した約16億円には届かなかった。通期計画の売上高200億円も未達となる可能性がある。ゾゾスーツの開発・仕様変更や、無料配布に伴うコストもかさみ、会社全体の利益を大きく圧迫した。

「また発送が延期されたんですよね」。ZOZOのビジネススーツを7月7日に注文した20代の会社員の男性はため息をつく。同商品が発売された7月3日、前澤友作社長は「(初回受注分は)8月にお届けする」と語っていたが、想定を上回る受注があったためか、男性が注文した時点では9月末から10月上旬のお届けと案内された。

それが10月4日に「お詫び」と書かれたメールが届き、「当初の予定より商品の生産に時間を要している」ため、発送が11月上旬に遅れる見通しになったという。遅延のお詫びとして、500円分のクーポンも送られてきた。

PB事業が計画未達となった要因の1つは、こうした発送遅延が相次いだことだ。生産工程上の問題が生じ、多数の商品が受注が入っても発送できない状態となっている。さらに、ビジネススーツは発売当初は注文が殺到したものの、数カ月先の納期を提示した影響で、その勢いも徐々に失速。前澤友作社長は決算説明会で「(生産委託した海外の)工場とのデータのやりとりがうまくいかないなどプロダクト面の不具合があったが、すべての遅延は年内に解消する予定」と釈明した。

ビジネススーツは通常3万9900円のところ、2万1900円のお試し価格で提供しており、ZOZOブランドの宣伝効果を狙った破格の値段設定でもあった。それに加えてお詫びクーポンを配布することで、PB事業黒字化のハードルはさらに高くなってしまう。同様の事態を防ぐため、今後は社内に立ち上げた実験用の生産ラインで商品製造のテストを徹底したうえで、大量生産につなげる計画だ。

■アパレル各社はオーダー生産に注力

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