中学受験で教育虐待しやすい親の2つの特徴 「あなたのため」が子どもを追いつめる皮肉

東洋経済オンライン / 2018年12月7日 9時30分

他人と比べない、頑張りすぎない、子どもを潰さないのが中学受験で果たす親の役割です(写真:Greyscale / PIXTA)

わが子に中学受験をさせようというような親は、例外なく教育熱心です。わが子のためなら何でもする。そんな覚悟が感じられます。しかし皮肉にも、教育熱心すぎる親が、子どもを過度に追い詰めてしまうことがある。それを近年「教育虐待」と呼びます。いわば「中学受験のダークサイド」です。

■理性の皮を被った感情による暴力

「虐待」などというとひどい親を思い浮かべるでしょうが、拙著『中学受験「必笑法」』でも詳しく解説しているように、教育虐待をしてしまう親のほとんどは、わが子に対して「あなたのため」だと本気で思っているのです。中学受験生の親であれば、誰でも加害者になる可能性を秘めています。

「これくらいのことができないなら死んでしまえ!」とか、「あなたはクズ」などとむやみに怒鳴ったりたたいたりする親は、実は少数派ではないかと思います。多くの親は、子どもをしかるのに十分な理由を見つけてから、その正論を振りかざします。「この子が約束を破ったから、そのことをしかっている」などと、親には親なりの理屈があるのです。そうやって「自分は感情的に怒っているのではない」と自分に言い訳しながら、しつけや教育的指導と称して罵声を浴びせたり、罰を与えたりするのです。

結局のところわが子に対して言外に伝えているメッセージは、「あなたは自分で言ったことも遂行できないダメ人間だ。だから成績が悪いのだ」です。子どもに反論の余地はありません。子どもには逃げ場もありません。完全に追い詰められる。

いわば、理性の皮を被った感情による暴力です。

自律を学ばせるために、親子でルールを話し合い、それを守らせること自体は立派な教育です。ところが、やりすぎれば約束を盾にした容赦ない攻撃になってしまいます。どこからが「教育虐待」なのか、明確な線引きはきっとありませんが、親であれば誰でも一度や二度、「もしかして、必要以上に傷つけてしまったかも……」と思い当たるフシがあるのではないでしょうか。

■成功体験と屈辱体験の融合、歪んだ期待

子どもを追い詰めてまで勉強させる親には、大きく分けて2つのタイプがあります。

1つは学歴に対するコンプレックスがあること。

自分には学歴がなくて苦労したという親は、子どもになんとしても高学歴を授けようとします。若い頃に自分が勉強しなかったこと、あるいはいい学校に入れなかったことを強烈な失敗体験として自分の人生に刻んでおり、同じ失敗を子どもに味わわせたくないと強く願ってしまうのです。

東洋経済オンライン

トピックスRSS

ランキング