ジム・ロジャーズ氏「19年米国は深刻な事態に」 個人投資家はこれからどうすればいいのか

東洋経済オンライン / 2018年12月9日 7時30分

世界的な投資家のジム・ロジャーズ氏(左)は「バブル崩壊」がそう遠くない日に起きるという。では個人投資家はどうすべきか。経済キャスターの江連裕子氏が聞く(筆者撮影)

アップルやアマゾンなどのハイテク株が大きく売られるなど、アメリカの市場は明らかに変調を来している。「米中貿易戦争」が長期化し世界景気の下振れリスクが高まるなか、株や債券などが暴落するリスクはないのだろうか。

世界を代表する投資家のジム・ロジャーズ氏に、経済キャスターの江連裕子氏がシンガポールで聞いた。

――アメリカを中心とした世界経済は、大きな曲がり角に差し掛かっているように見えます。

その通り。私には、世界経済はすでに問題を抱え始めているように見える。往々にして大きな問題は、皆があまり注目していないようなところから起きるものだ。たとえば(リーマンショックの前の)2007年の経済危機は小国のアイスランドから始まり、世界に広がっていった。

現在はラトビアやアルゼンチン、トルコなどが危機に直面している。だから、問題はすでに始まっているんだ。(それが世界的な大きな問題に発展するまで)あと1年かかるか2年かかるかはわからないが、その兆候はすでにある。だから危機感を感じるべきだ。

――今はやはりバブル経済が破綻する「一歩手前」なのでしょうか?

そう思うね。今月破綻するわけではないかもしれないけど、もうすぐだ。

――2008年のリーマンショックのような状況になる可能性はありますか? 少なくともアメリカも日本も欧州も、国家の債務が多いにもかかわらず金利は安く債券価格が高い「債券バブル」状態では?

いや、リーマンショックのような状態にはまだならない。リーマンショックが起きたときは、すべては終わっていた。リーマンショックにつながるさまざまな問題は、その1年以上前に始まっていた。弱気相場への移行が始まっていて、リーマンショックが起きたときには、すでに皆それに気が付いていた。今は、まだその状態に達していない。

だが債券バブルであることは、疑いようもない。債券には、短期債券やヘッジファンドが投資する特殊な債券などを除いては、原則今は投資すべきではない。世界中、どこの国の債券でもだ。

――アップルのiPhoneが販売不振に陥ったように、スマートフォンが世界経済の成長を牽引する時代は終わりました。今はAI(人工知能)や自動運転技術など次の技術革新の波が訪れるまでの「はざま」にあるようにも思われます。

あなたの言うとおり。新しいテクノロジーというのは、いつの時代にもあるものだ。ブロックチェーンなり、AIなりね。だがこれらの新技術は、現代におけるスマートフォンの域にはまだ達していない。スマートフォンは20年くらいかけて、革新的な進歩を遂げた。ブロックチェーンやAIだって、いずれスマートフォンのように(私たちの生活の一部に)なるだろう。でも、まだ先の話だ。

■米中貿易戦争深刻化、世界経済に大きな影響

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