日産ノートが「2018年1位」でも喜べない事情 商品力は高いが他に買いたい日産車も少ない

東洋経済オンライン / 2019年1月18日 7時50分

日産自動車「ノート」e-POWER MEDALIST ブラックアロー(写真:日産自動車ニュースルーム)

カルロス・ゴーン前会長の逮捕・起訴で揺れる日産自動車に明るいニュースが流れた。

日本自動車販売協会連合会(自販連)が1月10日に発表した2018年(暦年)の乗用車ブランド通称名別新車販売ランキング(登録車対象、軽自動車は除く)で、日産のコンパクトカー「ノート」が約13万6300台でトップに輝いた。2位のトヨタ自動車「アクア」(約12万6500台)に1万台近い差をつけ、2016~2017年の王者だったトヨタ「プリウス」(3位、約11万5400台)も抑えた。

■暦年1位は「ブルーバード」以来の快挙

日産は年度(4~3月)ベースでは1968年度に「ブルーバード」で登録車販売のトップを飾ったことがあるが、暦年ベースは過去に例がなかった。登録車と軽自動車を合わせた2018年暦年の新車販売ランキングでトップだったホンダの軽自動車「N-BOX」(約24万1800台)には及ばなかったものの、日産として史上初の「悲願」がついに達成された。その割にこのニュースが目立たないのは、やはりゴーン事件の影響か。日産も本音はもっと大々的にアピールしたいに違いない。

振り返れば一昨年の2017年暦年はプリウスが約16万0900台で2年連続の1位。ノートは約13万8900台で2位に甘んじていた。デザイン面の不評、ハイブリッド車の多様化、競合激化などの理由から失速していたプリウスに迫っていたノートだったが、2017年秋に発覚した日産の完成検査不正問題の影響で1カ月近く生産・出荷が止まったことは痛かった。

そして2018年上半期はノートが登録車1位。日産にとって1970年上半期の「サニー」以来、48年ぶりとなる快挙だった。かといって、2018年後半にかけてノートの地位が盤石だったわけではない。アクアという壁が立ちはだかったからだ。

プリウスと同じくハイブリッド専用車のアクアは2018年4月に一部改良を施し、特別仕様車も新たに設定された。現行ノートよりもさらに古い2011年末のデビューながら、トヨタはアクアをカローラ店、ネッツ店、トヨタ店、トヨペット店といったレクサス店を除くトヨタ国内4系列すべての併売車種として、5000店ともいわれるネットワークを駆使して拡販した。国内販売店が2000拠点程度とされる日産・ノートが、アクアに逆転される可能性もあっただろうが、その猛追をかわした格好だ。

現行ノートは2012年7月にデビュー。2016年11月には、新開発のパワーユニット「e-POWER」を導入した。ノートe-POWERはノートのベースモデルと同じ1.2L直列3気筒エンジンに、電気モーターを組み合わせている。ただしエンジンは走行には使用せず、発電機を回すことに徹しており、前席下に収めたリチウムイオンバッテリーに貯蔵し、この電力で走る。後席や荷室まわりはガソリン車のノートと共通なので、広さや使いやすさはそのままだ。

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