ゴーン解任へ、動き出す「ポストゴーン体制」 反ゴーン機運高まり、フランス政府も大転換

東洋経済オンライン / 2019年1月19日 8時0分

ゴーン氏はとうとう、フランスのルノーから会長兼CEO職を解任される見込みとなった(撮影:尾形文繁)

日産自動車のカルロス・ゴーン前会長の命脈がついに尽きようとしている。昨年、ゴーン氏の会長職を解任した日産と三菱自動車に続き、不正の十分な証拠がないことを理由に、これまで解任を見送ってきたフランスのルノーも方針転換することが濃厚になった。

ゴーン氏の刑事責任の有無とは別に、ついに3社がゴーン氏の処遇をめぐって足並みをそろえることになる。日産とルノーの対立で停滞していた「ポスト・ゴーン」体制構築の動きが今後本格化することになりそうだ。

■フランス政府も「カリスマ」に見切り

「会社の利益を守り、ルノー日産アライアンスを強化するため、将来のガバナンス体制の最善の解決策を見つけようとしている」。ルノーは17日、声明を発表し、ゴーン会長兼CEO(最高経営責任者)を近く解任して新たな経営体制に移ることを示唆した。

前日の16日には、ルメール経済財政相がルノーの筆頭株主であるフランス政府として、ゴーン会長の解任を求めることを表明。昨年11月19日の逮捕後すぐにゴーン会長を解任した日産と三菱自とは対照的に、フランス側は一貫して解任に反対していたが、会社の頂点に長年君臨してきたカリスマについに見切りをつけた格好だ。

フランス側が方針を転換した最大の理由は、50日以上勾留されているゴーン氏の保釈請求が15日に却下され、身柄拘束がさらに長期化する可能性が高まったことだ。ゴーン氏の弁護人によると、一般的に否認事件では初公判まで保釈が認められないことが多く、初公判まで半年以上かかる可能性が高い。保釈された後でも、仮に裁判で特別背任罪が認定されれば実刑判決になる事例が多く、その場合は再び収監される。最高裁まで争えば数年を要する。

ゴーン氏をめぐる不正が次々と明るみになってきたことも大きい。日産社内での不正だけでなく、日産と三菱自との折半出資会社から約10億円の不正報酬がゴーン氏に支払われていたことが18日、両社の合同調査で判明した。

「ルノー社内では不正は見つかっていない」ことを盾にしてきたルノー側の風向きも変わった。ゴーン氏最側近の一人であるルノー副社長に対し、アライアンス統括会社から不透明な報酬が支払われていたことも発覚。「日産と日本政府による陰謀」説さえあったフランスの世論も、もともと高額報酬に批判的だったこともあり、「反ゴーン」へ変化の兆しが出てきた。

■日産社内では「ゴーン派」追放の動き

そんな風向きの変化を敏感に察したのか、日産ではゴーン氏に「寵愛」されてきた外国人幹部の間で離職する動きが出ている。その筆頭格がホセ・ムニョス氏だ。

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