ベンツ、BMWが日本で意外に苦戦し始めた事情 好調な輸入車だがドイツ車シェアは低下傾向

東洋経済オンライン / 2019年1月22日 18時10分

国内では輸入車販売が好調の中、メルセデス・ベンツやBMWなどのドイツ車勢が苦戦している(撮影:鈴木紳平、大澤誠)

2008年に約70%だったのが、2018年約64%に低下――。

これは日本でのドイツ車トップ4にして、輸入車トップ4でもあるメルセデス・ベンツ、フォルクスワーゲン(VW)、BMW、アウディの輸入車全体の新車販売に占める比率である。日本では輸入車の好調が伝えられる一方、見方によっては1割近くも彼らのシェアは低下しているのだ。

1月10日、JAIA(日本自動車輸入組合)が発表した2018年12月度輸入車新規登録台数統計によると、輸入車全体の新車販売台数は前年比4.3%という順調な伸びを示したが、外国メーカー製乗用車に限るとその伸びは1.1%にとどまった。

さらにメルセデス・ベンツは前年比1.0%減(6万7531台)、BMWは2.9%減(5万0982台)、アウディは6.6%減(2万6473台)と、意外にも苦戦を強いられている。6.0%増だったVWも、ディーゼル車スキャンダルによる深刻な販売不振の反動によるもので、ピーク時(2014年:6万7438台)の8割弱(5万1958台)までに回復したにすぎない。

■なぜドイツ車は苦戦しているのか

順調に景気が拡大して高級品が売れているはずの日本で、なぜドイツ車は苦戦を強いられているのか。

原因はいくつか考えられる。1つはレクサスの好調だ。レクサスは2018年、前年11月発売の現行型「LS」が初のフル・イヤーを迎えたほか、年末には「UX」や「ES」を発売し、前年比20.8%増の5万5096台と、BMWをしのぐ水準まで販売を伸ばしてきた。年に1万台も増えたということは、同価格帯のドイツ車メーカーから相当な需要を奪ったのは間違いないだろう。

ドイツ車以外の輸入車勢も2018年は勢いづいた。ボルボ(前年比10.3%増:1万7392台)、ジープ(同13.2%増:1万1438台)、ランドローバー(同10.2%増:3964台)、ジャガー(同24.7%増:3260台)、アルファ ロメオ(同36.6%増:2510台)など、軒並み前年比で大幅アップを達成している。

これらのメーカーはいずれも新型SUVの投入で台数を稼いだのに加えて、ナビゲーションシステムや自動運転支援システムの充実で再びユーザーの注目を集め始めている。2~3年前まで、ドイツ車以外の多くの輸入車は純正装着のインフォテインメント・システムが明らかに時代遅れで、そもそもカーナビとしての性能が低かったほか、後付け品ゆえにほかの車載システムとの統合が図られていなかった。

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