日本がはまり込んだ深刻な「貧富格差」の現実 所得格差のレベルは先進国でワースト8位

東洋経済オンライン / 2019年1月22日 18時0分

世界の貧困層は減少傾向にあるが…(写真:MaCC / PIXTA)

世界第3位の経済大国でありながら、日本には高い貧困率という問題が存在している。7人に1人が貧困にあえぎ、1人親世帯では半数以上が貧困に苦しんでいる。

■先進国の中で最悪のレベルに近い日本の貧困率

日本では貧困率のデータは3年ごとに調査されている。最新の数字は2015年に発表された15.6%。ひとり親世帯の貧困率では50.8%となっており、先進国の中では最悪のレベルに近い。

最新情報となる2018年の調査で改善されているかどうかが注目されるが、現実問題として賃金が増えていない状況では大幅に改善しているとも思えない。「有効求人倍率」は大きく改善して、業界や職種によっては人手不足が深刻だが、相変わらず正規社員と非正規社員との間には給与面での大きな溝がある。

今年の4月から実施される「働き方改革」いわゆる「同一労働同一賃金制度」が、どの程度賃金体系に影響を与えるのか。その結果を見守るしかないだろう。

とはいえ、安倍政権になって以来、年金の給付額や生活保護の給付金の減額が実施されており、日本の貧困問題は悪化して大きな格差になっていると考えるのが自然だろう。

そもそも日本の貧困率はバブル崩壊以来、継続して悪化を続けており、たとえば貧困率算定のベースとなっている「可処分所得」の推移をみてみると、日本ではこの20年間ひたすら下がり続けている。

日本の1人当たり可処分所得は年間245万円(中央値=平均値、2015年現在)だが、この平均値の半分しか所得のない世帯を貧困層と呼んでいる。日本では、この貧困率の算定基準となる可処分所得の金額が、1997年からの20年間で52万円も下落した。失われた20年と呼ばれるが、日本の貧困率の状況が厳しさを増している証拠ともいえる。

一方で、日本以外の状況を見ると違う風景が広がっている。世界中の貧困層は減少し続けており、とりわけ、この20年間で中国の貧困層の多くが、先進国の中流階級並みの仲間入りを果たし、この20年程度の間に6億人が貧困から解放されたとも言われている。

日本と世界の貧困をテーマに、時代の流れを考えてみよう。

一口に貧困と言っても、国や地域によってその事情は大きく異なる。周知のように「貧困」には大きく分けて2種類あり、必要最低限の生活水準が満たされていない「絶対的貧困」と大多数の平均に比べて貧しい「相対的貧困」がある。

日本で言うところの貧困とは、言うまでもなく相対的貧困層だが、経済的な問題だけではなく、「教育の機会や就業の機会が得られない」「病院や住居など生活に必要な公共サービスを受けられない」といった形でさまざまな貧困が存在している。

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