サンドラッグ「銀座一等地」に進出する真の狙い 銀座のど真ん中に店を構えたが採算は合う?

東洋経済オンライン / 2019年2月20日 7時10分

1月にオープンした銀座中央通りにあるサンドラッグ銀座6丁目店(記者撮影)

東京・銀座中央通りには、数多くの高級ブランド店や複合商業施設「GINZA SIX」が店を構える。この地に、東京西部を地盤とするドラッグストア大手のサンドラッグが「サンドラッグ銀座6丁目店」を1月19日に開店した。GINZA SIXの通りを挟んだ真向かいという、まさに銀座の“一等地”である。

銀座は訪日中国人にとって、特に人気のある観光スポットだ。中国検索サイト大手のバイドゥが直近1年で日本に旅行経験のある北京市と上海市在住の約1000人にアンケートを取ったところ、関東圏で買い物に費やした時間が最も長かったのが銀座だった(2018年4月中旬~5月初旬調べ)。その銀座の中心部に、サンドラッグが攻め込んできたのだ。

■考えられる「2つの思惑」

ローコストオペレーションと安売り戦略を貫くサンドラッグは、これまで郊外型店舗を数多く出店してきた。現在は、直営店の約7割を郊外型店舗が占める(2018年12月末時点)。今回はなぜ、銀座の一等地に出店したのか。

会社側に銀座への出店理由をたずねると、「たまたまいい空き物件があったので、手を挙げただけ」との素っ気ない回答だった。ただ、この言葉を真に受けるわけにはいかない。出店理由として、2つの戦略的な狙いが考えられる。

1つ目が、競合チェーンのひとつであるマツモトキヨシへの対抗だ。マツモトキヨシは銀座の中心部に5店舗以上を構え、ドミナント戦略を展開している。日本不動産研究所の古山英治氏は「ライバルの銀座での拡大戦略に待ったをかけることが、サンドラッグの狙いだろう」と見る。

2つ目が、訪日外国人への認知度向上である。多くの観光客、特に中国人で賑わう銀座で出店することは、宣伝効果が期待できる。「銀座の新店舗に、広告塔としての役割を持たそうとしているのではないか」(古山氏)。

この新店は免税対応しており、訪日中国人を意識した店作りになっている。2月10日に実際に店舗を訪れると、多くの中国人観光客でにぎわっていた。店頭には「最大約13%OFF」と中国語で書かれた特別クーポン券が、ずらりと並べられていた。店内に進むと、中国人に人気のある日本ブランドの化粧品が陳列されていた。中国語のPOP(店内掲示)も貼られている。もちろん、中国語が話せるスタッフも配置されていた。

サンドラッグが力を入れている新店舗とはいえ、何と言っても銀座の一等地である。「家賃負担を吸収できるのか」といった採算性が気になるところだ。

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