中学受験失敗から「早慶合格」した子のリベンジ 中学3年間で子どもはたくましく成長する

東洋経済オンライン / 2019年2月21日 7時30分

中学受験での失敗からリベンジしたある高校3年生に話を聞きます(写真:筆者撮影)

今年も中学受験のシーズンが終わった。夢の志望校に合格した人、望んだ結果が得られなかった人、まさかの全落ちを経験した人――。いま首都圏、とくに23区に住む親子の間では、さまざまな感情が飛び交っていることだろう。

周囲を見渡すと、難関校、上位校にすんなり合格した“秀才”たちの成功談ばかりが目立つかもしれない。だが、第一志望校に受かるのは4人に1人とも言われる。望む結果が得られなかった親子は、これからをどう考え、どういった心持ちで過ごしていけばいいだろうか。中学受験に全力で挑んだがゆえに、受験後、抜け殻のようになってしまう子どももいる。だが、人生は中学受験がすべてではない。中学受験の失敗の影を引きずりながらもそれをバネにし、奮起する子どももいるのだ。

今回は中学受験に失敗したが、その後、公立中学に通う中で再度、奮起。早慶の附属高校のひとつに合格というリベンジを果たした、高校3年生に話を聞く。

年末の東京、正月を控えた街は慌ただしさを増していた。中学受験家族にとって正月からの1カ月がどれほど長く感じることだろうか。

ふとそんなことを思いながら、ある私鉄沿線の駅へと向かった。首都圏に住む高校3年生の青木拓真君(18歳、仮名)との待ち合わせ場所だ。

拓真君と会うことになったきっかけは、この連載宛てに届いた1通のメールだ。送られてきたメールにはこう書いてあった。

「自分は中学受験をしたうえで、公立に行くという選択をしました。中学受験の最中、あるいは、これからしようか迷っている方たちに、もう1つの選択肢として自分のような体験があることを知っていただければ」

いったい、拓真君のこれまでの歩みはどのようなものだったのか。

■お試し模試で入塾を決意

「高校受験のほうがコスパがいいです」

話を聞き始めてすぐに彼の口から出てきたのは、そんな言葉だった。

筆者も子どもが中学受験の経験者だが、一度中学受験を志すと、どこかの学校に絶対に入らなければというプレッシャーに親も子どももかられることがある。中学は義務教育であり、無理に受験する必要はないにもかかわらず、追いつめられていく親子は少なくない。ところが、拓真君はそうではなかった。

「僕の子どもの頃の夢は、東大に入ることでした。僕が通学可能な地域で、東大に多くの合格者を出す学校は男子御三家と海城くらいです。子ども心に、それ以外は受ける必要がないなと思っていました」

終始、気さくで感じのいい拓真君だが、勉強についてはもともと自信があるタイプだったのだろうか。無鉄砲とも、大人びた判断をする子ともいえるが、潔く言い放つ拓真君は事実、チャレンジ校のみを受験。不合格となり、公立中への進学を選んだ。

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