中国排ガス規制で日系部品メーカーが笑う理由 省エネ関連部品・素材メーカーに需要見込み

東洋経済オンライン / 2019年3月21日 7時20分

日産が中国に投入した「国6」基準に対応したALTIMA。中国で日本車メーカーの存在は際立っている(筆者撮影)

3月5日に開幕した全国人民代表大会(全人代)で中国の李克強首相は、大気汚染対策としての「青空を守る戦い」の成果を評価し、環境汚染車両の淘汰を徹底すると強調した。広州、深圳を含む中国の主要都市は、厳しい自動車排ガス規制「国6b」基準を全国導入時期よりも4年前倒しし、7月1日から適用する予定だ。

こうした規制を導入する都市が増えると自動車の省エネ化を求める圧力は一段と強まる。一方で、自動車メーカー各社の規制対応は省エネ関連部品の需要を喚起する。この流れは日系を含む外資系自動車部品メーカーにとって追い風となりそうだ。

■「青空を守る戦い」計画で成果、より規制厳しく

経済発展のみを追求した結果生じた中国の大気汚染問題が昨今世界から批判を浴びている。石炭の燃焼による微小粒子状物質「PM2.5」が大気汚染の源といわれるが、北京、深圳(しんせん)などの大都市では、自動車による排ガスが「PM2.5」発生の主要な原因であると中国生態環境省が発表した。

中国政府は2018年7月、大気汚染対策として「青空を守る戦い」と銘打つ3年計画(2018~2020年)を発表した。「窒素酸化物(NOx)など有害物質の排出量を2020年には2015年比15%以上削減、新エネルギー車(NEV)の販売台数を200万台、バスや特殊車両のNEV比率を80%」とする目標を掲げた。

また、京津冀(北京・天津・河北)、長江デルタ地域などの地域は、自動車排ガス規制の第3段階「国3」標準以下のディーゼルトラック100万台を2020年までに廃棄することを表明した。

中国政府は欧州基準を参考にした自動車排ガス規制を2001年から施行し、現在は第5段階目となる「国5」基準を設けている。「国6」基準は現行基準と比べ排出規制値に対する要求がより厳しくなっており、窒素酸化物(NOx)に対する排出規制値は50%の向上が求められる。

また政府は「国6」基準を「国6a」(「ユーロ6」より厳格)と「国6b」(アメリカ・ティア3規制に相当)の2段階に設定し、自動車メーカーに基準をクリアするまでの猶予期間を与える。そして中国で販売・登録されるすべての軽型自動車(総重量3.5トン以下の乗用車と商用車)が2020年7月までに「国6a」基準、2023年7月までには「国6b」基準を満たす必要があると規定した。

モータリゼーションの進展に伴い、中国の自動車保有台数は昨年末2億4000万台に達し、中国27都市の自動車保有台数は200万台を超えた。これは東京23区の保有台数に相当する。一方、珠江デルタ地域や四川・重慶など大気汚染対策の重点地域は「国6」基準を全国導入時期より4年前倒して今年7月から適用する。

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