「人をダメにするベッド」が客を虜にする理由 家具ECの風雲児ベガはなぜ勝ち上がったか

東洋経済オンライン / 2019年3月23日 18時0分

政府はインバウンドを2020年に4000万人、2030年に6000万人へと拡大する戦略を掲げているが、「仮に6000万人の外国人が訪日すれば、個人消費だけで10兆~12兆円くらいになるとわれわれは試算するが、そうなると家具・インテリアとアパレルを足した業界より大きな市場ができる。そこに対する日本企業の受け皿のシステムが追いつかないのではないかと、役立つ方法を考えている」(同)。

そのとき、ベガのECに出店している他社も手軽に越境ECを活用できれば、ともに世界市場を掘り起こせる。同業を巻き込んで、業界全体のプラットフォームをもくろむ、壮大な構想といえよう。

年間1000社以上の上場企業をリサーチする分析広報研究所の小島一郎チーフアナリストは、「中国ネット通販最大手のアリババ(阿里巴巴集団)をはじめ、中国マーケットで生きのびているコマース会社は相当強い。それに対抗して選ばれる商品力やブランディング、世界観を作るのは難しいし、日本のブランドだというだけで選ばれるほど甘くはない。『LOWYAを買ってるんだ、すごい』と思われるようになったら、桁が変わって売れるのだろう」と指摘する。

ベガが越境ECで同業他社を巻き込んで世界市場をねらうとき、中国や他国の消費者をうならせる現地にない圧倒的な世界観を発信できるか。その手腕が試される。

「人をダメにするベッド」の登場から5年。ベガは中長期でLOWYA事業を1000億円にする目標を大きく掲げる。まだかなり遠い目標ではあるが、家具ECの風雲児が再び市場の起爆剤となりうるか。業界も投資家も、ベガの次の一手に注目している。

岩瀬 裕子:東洋経済 記者

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