学生が軽蔑した面接担当者の「ひんしゅく発言」 セクハラや就職差別につながる質問が横行

東洋経済オンライン / 2019年5月16日 7時40分

就職活動の面接では採用担当者から耳を疑う不用意な発言を聞くことがある(写真:mits/PIXTA)

人は成長するにつれて人間関係を広げていく。最初は両親、祖父母、兄弟・姉妹という家族の中で育つ。小中高の時代は地域の友だちと遊んで育つ。大学に入ると同級生の出身地が多様性に富んでいるので強い刺激を受けて育つ。ここまでの人間関係は家族、友だち、そして先生によって構成されており、いわば身内だ。

一方、まったく知らない他人に接するのが就活だ。OB・OGや採用担当者がどんなに親切であっても、学生の身内ではない。だから学生は面接で緊張する。

緊張した状態では学生の素の姿を見ることができないから、面接官は穏やかな言葉で緊張をほぐしてあげるべきだが、そういう配慮ができない面接官もいる。

そんな面接官の無思慮な言葉を、HR総研が2019年卒業予定の大学生・大学院生を対象に行った「楽天みん就」との共同調査から紹介しよう。「説明会や面接を通じて、企業の社員や人事に言ってほしくなかった言葉(実際に聞いたもので)」という設問に対する回答だ。

■「顔の傷について聞かれた」

「言ってほしくなかった言葉」で目立つのは、女子に対する不用意な発言だ。不用意発言とは、よく考えずついうっかり口にした言葉が多くの問題を持っているもの。政治家や官僚の不用意発言がマスコミで報じられ、辞任に追い込まれる事例もある。

今回の調査でも学生を傷つける不用意発言が目立つ。面接官自身は「悪意はない。気になったことを聞いただけ」と言うかもしれないが、想像力に欠けている。

「顔の傷どうしたの? と言われた。幼稚園生の頃などは男の子に聞かれることがあったが、最近久しぶりに聞かれてショックでした。どうすることもできない体のことには触れてほしくなかった」(文系・中堅私立大)

悪意がないからといって、どんな質問でも許されるわけではない。女性の顔の傷に言及するのは論外だ。面接室は密室だから外に漏れないと思っているのかもしれないが、このような質問が公になったら、コンプライアンス不全と指弾されるだろう。

女性活躍推進は安倍政権の重要施策だが、面接官の発言には差別発言が少なくない。「大卒の女」(文系・その他国公立大)という言い方がいまだに残っていることに驚く。「女の子だから一般職で来てくださいね」(文系・中堅私立大)、「女だから結婚したら仕事続けなくていいもんね」(文系・その他私立大)と、古めかしい男女差別意識が残っている企業は多そうだ。

その企業の文化が古いというだけではない。日本の企業社会全体が古めかしい。クライアントとのやり取りに女性が有利、不利であることはあるかとの質問に「『なめているのか、担当を代えろ』とお客様に言われることがある」(文系・上位私立大)と発言した面接官がいる。

■「女性は一般職」

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