リクシル、「取締役総入れ替え」でも深まる混迷 会社案と瀬戸案、株主はどちらを選ぶのか

東洋経済オンライン / 2019年5月17日 7時10分

中期経営計画を説明する山梨広一氏。取締役の退任を決めている(記者撮影)

ついに全面対決へーー。

LIXILグループは5月13日、2019年3月期決算と同時に、定時株主総会にかける会社側の取締役候補者を公表した(現状は社内取締役8人、社外取締役4人の計12人で構成されている)。

同社の指名委員会が提示したのは「全員総入れ替え」し、新たに8人の取締役候補を立てた上で、そのうち2人からは当人の承諾も得ていない、という衝撃的なものだった。

■瀬戸氏の辞任以降、続く対立

LIXILグループでは、昨年秋にCEO(当時)の瀬戸欣哉氏が辞任したことをめぐって、ガバナンス上の手続きに問題がなかったか、対立が続いている。

海外の機関投資家らは3月20日、リクシルにはガバナンス上の問題があり、旧トステム創業家の潮田洋一郎氏と山梨広一氏を解任すべく臨時株主総会の招集を請求。4月5日には瀬戸氏が自身を含む8人を取締役に選任するように株主提案を行う考えを示した。

ところが、4月18日に欧州の建材会社ペルマスティリーザが巨額の赤字に陥ったことで「CEOだった瀬戸氏の任命責任をとる」と言う理由で潮田氏が辞任を表明。山梨広一氏も取締役を辞任すると明言したことから、後任の人事案に注目が集まっていた。

今回、会社側が新任の取締役候補として提示したのは、瀬戸氏とともに株主提案を行った伊奈啓一郎氏や川本隆一氏ら3人を除く9人が交代をする内容。

新たな候補者として、社内からは旧トステム出身で事業会社リクシルの社長を務める大坪一彦氏を選んだ。残り7人は元リコー社長の三浦善司氏、JVCケンウッド元会長の河原春郎氏、ベネッセHDの福原賢一・副会長らのほか、瀬戸氏が提案した取締役候補者のうち、元最高裁判事の鬼丸かおる氏、公認会計士の鈴木輝夫氏を取り込んだ

13日に会見した指名委員会のメンバーである菊地義信・取締役は、現在の経営の混乱から脱却するために「現任取締役を刷新し、取締役メンバーを一新することが経営正常化に向けた最善策だという結論に至った」と説明した。

■取締役の人数は8人に減らす

経営の混乱を招いた反省を踏まえ、取締役体制も見直す。取締役の人数を現状の12人から8人程度へ減らし、独立社外取締役を過半数以上に増員。さらに創業家の出身者や特定の分野を担当しない社内取締役も削減するという。

そして、新任取締役候補には大規模な上場企業や製造業で経営の経験があること、海外M&Aや子会社の管理、財務会計や内部統制の知見・経験があることを資質として求め、「人材斡旋会社に紹介の依頼をした」(菊地氏)。

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