職と給料を失う「定年Hanako」に居場所はあるか Hanako世代を襲う「サラリーマンロス」の正体

東洋経済オンライン / 2019年5月21日 7時50分

仕事に人生を捧げた女性ほど、定年後は“抜け殻”になりやすい。どうすればいいのか(写真:KY/PIXTA)

昔と違い、女性も男性並みに働く世の中になっています。結婚や出産を経て、その後、親の介護を掛け持ちしながらでも働く人も少なくないようです。ずっと働き続けてきたサラリーマン女性の「定年」がこれから急増します。男女雇用機会均等法が施行されたのが1986年、雑誌『Hanako』が創刊されたのが1988年で、そのころ社会に出た女性たちは現在、60歳を間近に控えています。

「定年」は男性だけでなく、女性にとってもかなり大きな一大イベントです。私自身45歳目前でサラリーマンを辞めたときに、相当なストレスと葛藤がありました。そんな私の経験も踏まえ、サラリーマン女性の定年準備についてこれから5回に分けて解説していきます。

■定年後の長い人生で「居場所がない」

現在、定年が目前に迫る50代の女性は、男性優位の職場環境の中で「会社を辞める」「仕事を辞める」という選択をせず、30年以上頑張ってきたことになります。朝から晩まで仕事をしているわけですから、職場、場合によっては自宅でも仕事モードで過ごし、人生の大半を仕事に費やしてきました。定年後は会社を離れて自由になれる期待感や楽しみはあるものの、これは休暇とは違います。

定年後の時間は、人生90年とすれば60歳から30年、100年とすれば40年もあります。ですから、これまで働いてきた年数並みの余生が待ち受けているとわかれば、驚かれるのではないでしょうか。多くの方が最初に直面するのが、「何をすればいいのだろうか?」という戸惑いです。もちろん、定年後に再雇用される方もこれからはたくさんいると思います。しかし、その先を見据えると、職場以外に「自分の居場所といえるところがない」という不安を抱くようです。

そして、2つ目の大きな不安は、自分の存在意義や生きがいです。これは居場所に通ずる話ですが、サラリーマンをしていると正当な対価かどうかは別として自分の仕事に対して給与が支払われます。業績や評価によってはボーナスが上乗せされたり、昇進昇格で働きが会社から認められたりします。 30年以上、当たり前のように自分を認めてくれた会社という存在、そして、世の中への貢献の対価としてのお金が得られなくなるのはやはり不安です。

このあたり男性も同じだと思われるかもしれませんが、女性にはすでに自分の中で折り合いをつけ、自立して生きている「専業主婦」「パート主婦」という存在がいます。専業主婦の場合、自分で家事のレベルを決め、お金でなくても自分で達成感を得られるような生活の体制を物心両面で整えていると言えます。

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