「65歳以上のシニア」を活用できない会社は傾く 不安なく一生働ける環境をどう整えるか

東洋経済オンライン / 2019年5月22日 8時20分

宮島:私が1973年に社会人になったとき、定年は55歳でした。でも、その頃の男性の平均寿命は71歳。今や男性が81歳、女性は87歳に延びているわけですから、65歳まで定年が延びてもまったくおかしくない。実際、今の人たちは65歳でも70歳でも元気だから働けるし、働きたいし、それに対応して当社はアクティブシニア社員制度を設けたのです。

これからの日本企業はたぶん、同様の制度を導入するところが増えていくのではないでしょうか。私自身は、もうすぐ70歳になります。さすがにもう若くないんです(笑)。

中原:以前よくご一緒させていただいた塾のメンバーの中では、宮島さんはかなり若いほうですよ(笑)。半年くらい前にその塾で講師をさせていただいたときは、出席メンバー10人くらいの平均年齢は80歳前後だったと思います。日拓グループの西村昭孝さん、森ビルの渡邊五郎さん、オンワードの松尾信武さんといった方々とご一緒させていただきました。

宮島:皆さん、元気で勤勉で働く意欲がまだまだありますね。私自身も含め、そういう人たちがもっと働ける場を作っていかなければならないと思います。これからの日本では、定年を迎えても経験や知識をまだまだ十分に生かせる、という人たちがどんどん増えていくわけですから。

中原:おっしゃるとおりです。60代になっても70代になっても、モチベーションの高い人たちが遠慮なく働ける社会を、企業が率先してつくっていくべきでしょうね。

■従業員が安心して働ける会社でなければならない

中原:「アクティブシニア社員制度」のほかに、ファンケルが今取り組んでいること、あるいはこれから取り組んでいきたいことはありますか。

宮島:やはり根底にあるのは、従業員が安心して働ける会社でなければならない、従業員が夢を持ってやっていけるような会社でなければならないと思っています。従業員の価値観は多様です。若い社員の中には、管理職になりたくないという人もいる。地域に根づいて働き続けたいという人もいる。また、従業員が問題を抱えていることもあります。親の介護が大変だという人もいる。少ないですけど、心を病んでいる人もいるんです。

そういった人たちを会社としてどのようにカバーしてあげられるのか、真剣に考えていかなければならないと思っていますね。本人の問題だと切り捨てるのは簡単ですが、ファンケルとしてはそういった問題を取り除いてあげないといけないと考え、新しい制度をいくつも作っています。

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