マツキヨ・ココカラ提携、「経営統合」の前触れか ドラッグ業界1位・ウエルシア包囲網の可能性

東洋経済オンライン / 2019年5月26日 7時0分

大坂・阿倍野区にあるマツモトキヨシの店舗(左)と、東京駅の駅ナカにあるココカラファインの店舗(写真:左はマツモトキヨシ提供、右は記者撮影)

ドラッグストア大手のマツモトキヨシホールディングスと同業のココカラファインはこの4月、資本業務提携に向けた協議を開始すると発表した。

マツキヨは2019年3月末現在で1654店、ココカラは同1354店を全国に展開している。ともに都市型店舗が多く、展開エリアを相互に補完できる関係もある。調剤事業に力を入れている点も共通している。マツキヨは海外に店舗を積極的に展開し、インバウンドに強い。ココカラは関東の「セイジョー」と関西の「セガミ」が経営統合してできた。

両社は今年9月までの合意を目指す。出資比率など提携の詳細は現時点では未定だ。

■「2015年ぐらいから」提携話が浮上

「2015年ぐらいから業務提携話が出ていた。都心を中心とした展開や調剤が強いなど特徴が似ている。資本業務提携をすれば、お互いにメリットが出せる」

マツキヨの松本清雄社長は4月に開催された2018年3月期の決算説明会の席上、ココカラとの提携についてこのように語った。

マツキヨはかつて、売り上げ規模で業界首位を守り抜いてきたが、ウエルシアホールディングスやツルハホールディングスと違い、大規模なM&Aを行ってこなかったため、2018年度は業界5位に転落することが濃厚だ。

ところが、採算のよい化粧品を拡張するなど利益重視の経営を貫き、2019年3月期の業績は、売上高5759億円(前期比3.1%増)、営業利益360億円(同7.3%増)、営業利益率は6%台と高水準。売上高で業界首位であるウエルシアの営業利益率3%台を上回っている。

一方、ココカラの2019年3月期は、売上高が4005億円(前期比2.5%増)だったものの、営業利益は129億円(同5.8%減)と減益に転じた。天候不順で客足が落ち、採算のよい季節物商材の販売が伸び悩んだうえ、出店費用や人件費が圧迫した。

今回の提携は、(ココカラの)収益底上げに重点が置かれると見られる。

提携第1弾として考えられるのがPB(プライベートブランド)の共有だ。マツキヨは自社会員のデータに基づき、付加価値の高いPBを開発。さらに、新しいアイデアを考案・検討する「商品開発応援プロジェクト」が軸となり、妊娠中でも食べられるカフェインが入っていないチョコレートといった斬新な商品を生み出してきた。今後、マツキヨのPBをココカラの店舗で販売する予定だ。

■物流共同化や調剤事業でシナジー

マツキヨにとっては自社PBの販路拡大につながり、ココカラにとっては品ぞろえを拡充できる。

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