JALがハワイの「マイナー路線」開拓を急ぐわけ ANA「エアバス」ショックで決死の巻き返し策

東洋経済オンライン / 2019年5月27日 7時10分

JALのイメージキャラクターを務める嵐のメンバーがプリントされた飛行機。イベントにはメンバーの大野智さんと松本潤さんが駆けつけた(撮影:尾形文繁)

常夏の楽園・ハワイと日本を結ぶ路線は航空会社にとって収益性の高い“ドル箱”だ。そこで圧倒的な存在感を示してきた日本航空(JAL)がいま、大きな戦略転換を迫られている。

JALは5月22日、イメージキャラクターを務める人気アイドルグループ・嵐とコラボレーションした特別塗装機のお披露目イベントを開催した。嵐メンバーの大野智さんと松本潤さんらも同席。当日夜の成田=ホノルル便には早速この機材が使用された。

■ハワイ路線の情報発信を強化

JALは今年に入り、ハワイ路線の情報発信を急加速している。

4月21日には東京ミッドタウン日比谷で、JTBやエイチ・アイ・エスなど多くの旅行会社と共同でイベント「JAL HAWAII フェス」を開催。5月14日には、初日の出を飛行機に乗って上空から鑑賞する「初日の出フライト」を、2020年の元旦にハワイ諸島上空で初めて実施すると発表した。

中でも注目を集めたのは、3月29日に開かれた新たなハワイ旅行コンセプトの発表である。大自然の中で夕陽や星空を堪能するキャンプ型宿泊サービス「グランピング」、高級別荘をレンタルして自分の家のように過ごす「バケーションレンタル」などを動画で紹介した。

ただ、この動画の主な舞台となったのはワイキキビーチや人気商業施設「アラモアナ・センター」のあるオアフ島ではなく、ハワイ諸島主要8島のうち最大の島であり「ビッグ・アイランド」の愛称で親しまれるハワイ島だった。4月のイベントもハワイ島の紹介ブースが設けられており、5月発表の初日の出フライトもハワイ島上空を旋回する内容となっていた。

なぜいまJALはハワイの情報発信を強化し、中でもハワイ観光の王道であるオアフ島ではなく、ハワイ島を重視するのか。その背景には、ライバル・全日本空輸(ANA)の急拡大がある。

JALが日本からホノルル(オアフ島)への定期直行便を就航したのは1959年、つまり今から60年も前のことだ。日本の航空行政が主要な国際線を長くJALに限定していたこともあり、ライバル・全日本空輸(ANA)のハワイ線就航(1991年)より32年も先行している。

2010年の経営破綻でJALは国際線縮小を余儀なくされたが、ハワイ路線は例外で、現在でもJALはホノルルへ、成田から1日4便、ANAにはない関西国際空港と中部国際空港からも1日1便運航している。

2019年3月時点の日本―ハワイ間の供給座席数シェアはJALが31%で首位。2位はハワイアン航空の22%。ハワイアン航空とJALは2017年から共同運航(コードシェア)を行っており、両社を合わせたシェアは過半を超え、同13%のANAを圧倒している。

■「ハワイと言えばJAL」イメージが奏功

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