あのスシローが手がける「すし居酒屋」の正体 「飲めるサーモン」など不思議メニューが続々

東洋経済オンライン / 2019年6月4日 7時0分

スシローグローバルホールディングスが手がける大衆寿司居酒屋「杉玉」。写真は5月下旬にオープンした綱島駅近くの店舗(撮影:大澤誠)

東急東横線の綱島駅(神奈川県横浜市港北区)の近くを歩いていると、真新しい外観の飲食店が目に入る。店の入り口には「鮨・酒・肴 杉玉」という看板が掲げられている。実はこの店舗、回転ずしチェーン最大手「スシロー」を展開するスシローグローバルホールディングスが手がける大衆寿司居酒屋なのだ。

店内にはカウンター席やテーブル席、座敷など合計60の座席が用意されている。店の奥では、伊勢えびが大きく描かれている壁が存在感を放つ。スシローのように回転レーンがあるわけではないことから、何も知らないまま店に入れば、スシローグループということに気づくことはないだろう。

■「不思議メニュー」がずらり

メニューに目を移すと、すしを中心とした海鮮系が中心で、大半の商品が299円(税抜き、以下同)という設定。中でも人気なのが杉玉ポテトサラダ(399円)。刻んだガリの入ったポテトサラダに、あおさのりの入ったパン粉をまぶしている。それを球体の器に入れて提供しているのは、いわゆる“インスタ映え”を狙ってのものだ。

ほかにも「飲めるサーモン」「キャビア寿司」「おでんの大根なのに天麩羅」といったユニークなメニューが数多く目立つ。杉玉を運営するスシロークリエイティブダイニングの金井智秀社長は「あえて不思議な名称にすることで、お客様と従業員との間でコミュニケーションが生まれるきっかけになる」と、その狙いを語る。

すしを中心に据えている、という点についていえば杉玉とスシローは共通している。だが、商品そのものは回転ずしで提供されているものとはかなり違う。ネタは厚切りにしてボリューム感を打ち出すほか、杉玉のシャリについては黒酢やバルサミコ酢を加えるなど、差別化も図っている。

今回オープンした綱島の店舗は神奈川県では初、全国では7店舗目となる。スシローと言えば、直近の業績は競合のくら寿司やかっぱ寿司を引き離し、業界内で“独走状態”にある。本業が好調にもかかわらず、なぜ居酒屋業態に進出する必要があるのだろうか。

「回転ずし事業は順調に推移している。ただ、(従来の)ロードサイドを攻めるだけでは成長に限りがある。高い成長性を維持するためにも、都心や繁華街に目をつけて新しいことにチャレンジしていかなくてはならない」。金井氏は杉玉を展開する狙いについてそう語る。

今回の杉玉で7店舗目の出店となるわけだが、1店舗目は2017年8月に兵庫・西宮市に、2店舗目を2018年1月に東京・神保町に出店。その後、2018年3月に東京・神楽坂で3店舗目をオープンしたが、マスコミへのお披露目は3号店のオープン時が最初で、1号店が開店して約半年間は、あえてスシローの社名を明かさずに営業を続けた。

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