「ゲームは脳に悪い」という終わりなき論争 「尾木ママ」のブログでの発言を検証する

東洋経済オンライン / 2019年6月9日 13時0分

尾木ママこと尾木直樹氏のオフィシャルブログ「オギ♥ブロ」に掲載された「どうしてゲームがスポーツなのか!?」という記事を検証します(画像:公式ブログより)

尾木ママこと尾木直樹氏のオフィシャルブログ「オギ♥ブロ」の5月13日に「どうしてゲームがスポーツなのか!?」という記事が掲載されました。

各方面で話題となり、さまざまな見解が述べられていますが、確かに誤解の多い発言だと思います。なぜ尾木氏の発言が問題なのか、本稿で検証していきたいと思います。

まず、eスポーツが「どうしてスポーツなのかな~」と書かれています。

スポーツであるかどうかに関しては、今さら言及するのはどうかと思われるのですが、改めて説明したいと思います。スポーツという単語には、運動や体育の意味が浸透していますが、実は娯楽や競技という意味もあります。したがってeスポーツも競技性のあるゲームとしての意味を持っているわけです。

■時代にともなった外来語の広がり

例えば、最近英単語の意味合いが大きく変わったものとしてsmart(スマート)をイメージしていただければわかりやすいと思います。スマートは10年以上前であれば、「痩せている」という意味でしか使われていませんでしたが、スマートフォンの登場により「賢い」や「洗練された」という意味でも使われるようになりました。

なので、スマートフォンが「痩せている電話」ではなく「賢い電話」として捉えられるように、eスポーツも「電気的な運動」ではなく「電子機器を使っての競技」として捉えられるのではないでしょうか。ユニークという単語も「独特」「変わった人」「面白い人」という意味で使われていた人が多かったと思います。でも、インターネットのユニークユーザー数やゲームのユニークスキルなどの言葉が登場したことで、個別や個性、唯一無二という意味も浸透するようになりました。

そもそもeスポーツは海外から来た言葉なので、意味を考えるというよりは固有名詞として考えればよいのではないでしょうか。アメリカの野球リーグもメジャーリーグと呼ばれていますが、メジャーについて、大規模であるとか、広く知られているとか、長調であるとか、そういうことを考えずメジャーリーグという呼称を使っていますよね。

また、「単なる大型の【ゲームの大会】にしか見えない!」と書かれていますが、これは合っていると思います。ゲーム大会です。それは誰も異存はありません。ただ、ゲーム大会であることが、何かしろの否定材料になりうるとも考えがたいのではないでしょうか。

例えば、「全国高等学校クイズ選手権 高校生クイズ」も単なる大型のクイズ大会です。それだからといって、クイズやゲームは遊びでしかない、真剣に取り組む競技としては考えられないというのは、さすがに高校生の取り組みを軽んじている気がします。全国高校生eスポーツ選手権も取材しましたが、参加している高校生たちは、部活のように取り組み、楽しんでいました。

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