フィリピンに留学する人が増え続けている理由 英語を学習する目的は変わりつつある

東洋経済オンライン / 2019年6月13日 8時10分

フィリピンの中でも、短期留学先として人気のあるのがセブ島だ(写真:りーふ/PIXTA)

一般社団法人海外留学協議会(JAOS)が発表した最新の日本人留学生数調査によると、フィリピンへの語学留学生の数が、イギリスを抜きアメリカ、オーストラリア、カナダに次ぐ4位となりました。アメリカ、オーストラリアへの留学生が大きく減少したのに対し、フィリピンへ留学する人の数は増加。2016年の3918人から6238人と、約1.6倍に膨らみました。

筆者は10年前からフィリピンのセブ島でオンライン英会話も展開する英会話学校を経営しています。セブ島では年間5000人の留学生を受け入れ、オンライン英会話では2万人が勉強しています。なぜ、フィリピン留学だけが急成長しているのか、フィリピン留学の経験とオンライン英会話の数字から探ってみました。

■フィリピン留学3つの特徴

フィリピンの留学が伸びているのには、3つの理由があります。1つは日本から4~5時間で行ける英語が公用語の国で、なおかつ日本から直行便が多く飛んでいるという立地的な理由です。2つ目は、アメリカ、オーストラリア、カナダの留学と比べると、生活費まで含めて半額以下の料金で留学できるというコストの安さ。

そして3つ目は、ほかの留学先と比べて人件費が安いため、レベルや目的に合わせたオーダーメイドの授業をマンツーマンレッスンで学べるという点です。

フィリピンに来る留学生のうち7~8割がセブ島に来ています。フィリピンというと治安の悪いイメージがありますが、世界的なリゾート地であるセブ島はきれいなビーチがあり、治安が比較的安定しているからです。また、フィリピン第2の都市であるセブ島はインフラが整い、セブ・マクタン国際空港は国内線で30都市、国際線で37都市へ就航しています。

筆者がセブ島留学を始めた頃は、英語の「特訓」ができる場所として人気でした。グループレッスン中心の欧米留学と比べるとマンツーマンレッスンなので効率よく学べるからです。例えば10名ほどのグループレッスンだと自分が話せる時間は1時間のレッスンで数分しかありませんが、マンツーマンだとレッスンを通じてずっと英語を話すことができます。

当時は、欧米に行くより近く、安く、効率よく学べるというので、日本からの留学生は学生が中心でした。中には社会人もいましたが少数派で、英語を覚えて就職を有利にしたい、海外の大学に行きたいという学生がほとんどでした。

ところが最近は、セブ島に留学をする社会人目的が大きく変わってきています。実際、現在セブ島のQQEnglishに留学に来ている生徒と、過去に来ていた人の学習目的を比べると、2012年は試験対策が58%と最も多く、実用英会話力の向上はわずか13%だったのに対し、2018年には試験対策は41%にまで減った一方、実用英会話力の向上は31%に増えています。ちなみに、ビジネス利用と答えた人の水準は約3割でほぼ変化がありません。

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