"知の巨人"が「どんどん書く」ことを続ける理由 佐藤優が教える「知的アウトプット」のすすめ

東洋経済オンライン / 2019年6月15日 8時30分

アウトプットのためのツールとしては、ノートのほかに、「手帳」も有用だ。私は、予定管理には「2年手帳」を毎年愛用している。

1年手帳にも翌年3月くらいまでは入っているが、1年も後半に入ってくると、翌年の後半に予定が入ってくることがある。

そこで、例えば2019年には「2019年・2020年」の2年手帳を使い、2020年には「2020年・2021年」の2年手帳を使う。すると、つねに翌年後半にも予定を書き込むことができる。「2年手帳」は、最強の予定管理ツールと言えるだろう。

■アウトプットでは「やり直し」厳禁

仕事において、予定管理を怠らないことはもちろん大切だが、「着手するタイミング」も重要である。

書いた文章や企画書などといったアウトプットを、なるべくそのままの形で提出できれば、1回のアウトプットにかける手間は1度ですむ。

ただし、時間の経過とともに状況が移り変わるものを扱っている場合は、早く着手しすぎると、後々「やり直し」が生じやすい。

時事問題などはその代表格だ。締め切りに余裕をもって早く仕上げすぎてしまうと、締め切り直前になってから、世の中の状況の変化に応じて修正する必要が生じてしまう。

そのため私は、時事問題に関する執筆の大半は締め切り当日にとりかかり、一気に仕上げることにしている。2000字以内のコラムであれば、2時間以内で十分に仕上げられるとわかっているから、締め切りの前日か当日に着手する。

一般的に仕事は、なるべく前倒しで着手したほうがいいと思われがちだが、実はそうとも言い切れないのである。私のような専業作家に限らず、これは、どんな仕事にも通じることだ。

仕事では、「明日できることを、今日済ませる」という心がけは大切だ。しかし、仕事内容によっては、今日やったことが明日にはほぼ無駄になってしまうこともある。

前倒しはよいこともあるが、それだけが能ではない。「明日できることは、今日やらない」という発想もあわせもっておけば、仕事の緊急度も含めて「今やるべきこと」を判断できるようになる。

考える力を鍛えるために、私がすすめたいのは、あるテーマについてネットなどの情報を参照せずに、文章を書いてみることだ。

本やネットなど、外部の情報をいっさい参照せず、純粋に自分の頭の中に定着している材料だけで考えをまとめてみる。すると、知識が抜けているところや、自分の考えが甘いところが浮かび上がってくる。

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