西武が乗り出す「とんがり」新事業は成功するか 鉄道、ホテル、不動産に次ぐ第4の柱になる?

東洋経済オンライン / 2019年6月20日 7時10分

ダイヤゲート池袋2階の「ダイヤデッキ」から撮影した「ラビュー」(中央)(筆者撮影)

銀色の円筒のような「ラビュー」という特急列車を走らせ、鉄道のダイヤグラムのようなオフィスビル「ダイヤゲート」を池袋に建設するなど、最近の西武ホールディングスは、実にとんがっている。

そのとんがりぶりは、経営でも存分に発揮されている――。

■第4の柱が必要

西武ホールディングス(HD)の2019年3月期の連結決算は、営業収益は前年同期比353億円増の5659億円。また、営業利益は同90億円増の733億円、経常利益は同99億円増の654億円となり、過去最高を記録した。

足下の業績は好調だが、西武HDが掲げる、2030年前後に連結営業収益を1兆円、連結営業利益を1500億円にするというチャレンジターゲットの達成に向けては、成長をさらに一段加速させる必要がある。

西武HDの広報担当者は、「都市交通、ホテル・レジャー、不動産というこれまでの3つの柱となる事業領域に加え、新たな第4の柱を打ち立てて、チャレンジターゲットを達成していく」と話す。この第4の柱になりうる事業の芽を探し出すことを期待されているのが、2017年4月に発足した「西武ラボ」という組織だ。

西武ラボの役割を一言で表現するなら「オープンイノベーション推進部署」ということになる。オープンイノベーションとは、自社だけでなく他社や異業種が持つ技術やアイデア、サービス等を組み合わせ、革新的なビジネスモデルの構築やサービス開発等を行うことを指す。現在8人が所属し、特徴ある人材が社内外から集まりつつあるという。

例えば、部長の田中健司氏は異色の経歴を持つ。元々は、ペットケアを専門とするベンチャー企業の社長を務めていたが、2008年に会社を西武グループに売却。現在も「西武ペットケア」と社名を変えて事業を継続しており、代表は今も田中氏が兼務している。

ほかにも、新規事業創出を推進する会社の元社長をはじめ、「能動的に事業を進められる人材をアサインし、その横に若手を付け、新たに事業を起こすのがどういうことかを学ぶ、人材育成の役割も担っている」と田中氏は話す。

西武ラボが手がける事業の中で、今まさに進行中であり、社内外から注目を集めているのが、事業創造プログラムの「SWING(スウィング)」だ。個人・法人、社内外を問わず、広く事業アイデアを募集し、西武グループが事業の実現までをサポートする同プログラムは、ベンチャー企業と大手企業をマッチングする既存の「アクセラレータープログラム」の枠を越えるものだという。

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