「今年の夏は猛暑か冷夏か」を読み解くカギ 気温は「平年並み」大雨や台風への備えを

東洋経済オンライン / 2019年7月8日 16時0分

あの強烈な暑さは今年もありえるのでしょうか?(写真:EKAKI/PIXTA)

日本列島が記録的な猛暑に見舞われ、「災害級の暑さ」となった昨年(2018年)の夏。最高気温35℃以上の「猛暑日」となった地点数は過去最多を記録し、熊谷(埼玉)では41.1℃を観測して国内における最高気温の記録を更新しました。東日本では昨年7月の月平均気温は、1964年の統計開始以来1位を記録。同月の熱中症による国内の死亡者数は、1000人を超えました。

気象庁は、昨年7月中旬以降の記録的な高温と、西日本を中心に大きな被害をもたらした「平成30年7月豪雨」は、「異常気象」だったとしています。

異常気象とは、「過去に経験した現象から大きく外れた現象のこと」であり、気象庁では「ある場所(地域)・ある時期(週、月、季節)において30年に1回以下で発生する現象」としています。

■今年の夏は冷夏?猛暑?

一方、今年は活発な梅雨前線の影響で、昨年と同じ時期に九州を中心とする記録的な大雨となりましたが、気温については昨年のような猛暑にはならないと予想されます。

気象庁から発表された3カ月予報の平均気温によりますと、7月は北日本で平年並みか低い、東・西日本はほぼ平年並み、8月は北・東・西日本でほぼ平年並み、9月は平年並みか高いと予想されています。エルニーニョ現象発生期間中の夏ではありますが、今年は極端な冷夏も予想されてはいません。

それは、暑さのカギとなる太平洋高気圧の本州付近への張り出しが、期間の前半(7月〜8月前半)は平年より弱いものの、後半(8月後半〜9月)は平年並みになりそうだからです。

前半は太平洋高気圧の本州付近への張り出しが弱いことにより、梅雨前線がなかなか北に押し上げられず、梅雨明けが遅れるかもしれません。それに加えて、東・西日本には太平洋高気圧の周りから、雨雲のもととなる湿った空気が流れ込みやすくなります。湿った空気が梅雨前線に流れ込むことによって、前線の活動が活発になり、大雨をもたらすおそれがあります。

気象庁の3カ月予報の降水量は、7月は東・西日本は平年並みか多いと予想されています。8月と9月は、北・東・西日本でほぼ平年並みの見込みです。

さらに、太平洋高気圧の張り出しが弱いと、台風が日本に接近・上陸するコースをとりやすくなります。

■台風は自ら進路を決めるものではない

日本の南で発生した台風は、太平洋高気圧の縁辺流に流されて北上し、偏西風にのって東よりに転向して速度を上げて進みます。台風自身が進路や速度を決めているのではなく、気圧配置や偏西風などの「場」が決めているのです。

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