幹線扱いされず残念!「元気な地方交通線」10選 大都市の近郊で通勤・通学の利用者が多い

東洋経済オンライン / 2019年7月17日 7時10分

JR札沼線の石狩太美駅。北欧スウェーデン風の駅舎が目を引く(筆者撮影)

前々回の「過去のにぎわいが懐かしい『残念な幹線』10選」、前回の「新幹線や車に主役を譲った…『残念な幹線』10選」の記事で、「幹線」に分類されながらも実態は「地方交通線」という残念な路線を合わせて20路線紹介した。

今回は逆に、地方交通線に分類されながらもJR各社の経営努力や沿線の開発により「幹線」に再分類してもおかしくない元気な路線を取り上げてみた。

■JR北海道の希望の星?

1)札沼線の桑園―北海道医療大学間(北海道)

経営不振にあえぐJR北海道において、希望の星と言えるのが札沼線の札幌近郊区間、桑園―北海道医療大学間である。かつては、札幌近郊にありながらものどかな田園地帯を走ることもあってか、2時間に1本列車が走る程度の閑散路線であった。

ところが、沿線にニュータウンの建設、北海道教育大学札幌校、北海道医療大学が設置されたことからにわかに利用客が増加。駅の新設、複線化、高架化、列車本数の増加と好循環を繰り返し、2012年には桑園―北海道医療大学間の電化が完成、電車が走り始めた。

現在、昼間は札幌発20分ごと、夕方のラッシュ時は15分ごとと、とても地方交通線とは思えない。地方交通線としては、一部の区間としては全国で最大の輸送密度を誇るとの統計もある。

なお、北海道医療大学―新十津川の非電化閑散路線は、2020年5月をもって廃止されることが決まっている。また、札沼線という名称は、札幌と石狩沼田を結んでいたことに由来するのだが、すでに実態に合っていないため学園都市線という愛称が一般的には普及している。

2)田沢湖線(岩手県・秋田県)

岩手県の盛岡駅と秋田県の大曲駅を結ぶ田沢湖線は、いわゆる秋田新幹線「こまち」が1時間に1本は走るのに、地方交通線のままである。

もともとは地味なローカル線をつないで東北横断線の1つとしたのだが、東北新幹線盛岡開業で、秋田への近道として脚光を浴び、電化、その後ミニ新幹線のルートと躍進を続けた。「こまち」以外の普通列車は本数も少なく、赤渕―田沢湖間は1日4往復しか列車が走っていない。

しかし現在、どの幹線でも特急重視で、田沢湖線の一部区間以上に普通列車の本数が少ない区間はあるので、これだけで地方交通線にしておいてよい理由とはならないであろう。

■新潟・名古屋の近郊路線

3)越後線の新潟―内野間(新潟県)

新潟市の近郊路線としての役割を果たす越後線。区間によって列車本数のバラつきはあるけれど、新潟―内野間は、昼間でも1時間に3本の設定がある。

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