アスクル社長「ヤフーの乗っ取りは許せない」 解任を突き付けられた岩田彰一郎氏が猛反論

東洋経済オンライン / 2019年7月20日 7時30分

記者会見で支配株主のヤフーに対し、「成長事業が乗っ取られる」などと反論した、アスクルの岩田彰一郎社長(撮影:風間仁一郎)

「すべてが不可解」「成長事業が乗っ取られる」

オフィス通販や個人向けネット通販「ロハコ」を手がけるアスクルは7月18日、異例の記者会見を開いた。会見では岩田彰一郎社長兼CEOが、アスクルの筆頭株主であり約45%の議決権を保有するヤフーに対し、徹底抗戦する構えを見せた。

事の経緯はこうだ。ヤフーが7月17日、8月2日に開かれるアスクルの株主総会において、岩田社長の再任に反対の議決権を行使する予定であることを発表。それを受けてアスクルは、経営思想の違いなどを理由に、ヤフーとの提携解消を申し入れていることを明らかにした。

しかし、ヤフーはすぐさま、アスクルとの協議は不要であり、引き続き資本・業務提携関係を継続したいという意向を表明。翌18日にアスクルが記者会見を開き、支配株主であるヤフーが、ガバナンスや少数株主、ステークホルダーの利益を無視していることを訴えた。

両社の間になぜ、ここまでの亀裂が生じてしまったのか。社長解任を突き付けられている岩田氏を直撃した(取材は7月18日夜に実施)。

■ヤフーの説明は明らかに事実に反する

――18日の会見で、ヤフーによってアスクルの成長事業であるロハコが乗っ取られること、上場子会社におけるガバナンス体制の実効性が確保されてないことなどを問題提起しました。これに対し、ヤフーは、アスクルの社外取締役でアスクルの親会社プラスの今泉公二社長がロハコの事業譲渡を再三指摘していたため、ヤフーとしてロハコを譲渡する考えがあるのか意向を聞いたに過ぎないと説明しています。どちらの主張が正しいのでしょうか?

ヤフーのリリース自体はまだちゃんと読めていないが、今泉氏はある意味、かわいそうな立場に置かれている。今泉氏とは同じ大学で昔から仲がよくて、今でも友人だ。ヤフーにとって今泉氏の提案は渡りに船で、ヤフーはそれを利用したのだろう。

確かに当社の取締役会で今泉氏は前からロハコの赤字を問題視しており、撤退も含めて議論をしていた。ただ彼は、ヤフーに事業譲渡したらいいとは言っていない。ヤフーが「今泉氏の意向をうかがったに過ぎない」と説明するのは明らかに事実と反する。むしろ今泉氏の主張を好都合と捉えて、ヤフーが「ロハコをうちに事業譲渡すれば(アスクルの)時価総額は4000億〜5000億円まで上がりますよ」と今泉氏に匂わせ、今泉氏がその案に乗せられた形だと理解している(7月19日終値時点の時価総額は1432億円)。

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