「ボイコットジャパン」で韓国LCCに赤信号 「ドル箱」日本路線にキャンセルが相次ぐ

東洋経済オンライン / 2019年7月25日 8時30分

日本旅行への需要全体が縮小するとの見方も広がっている。韓国航空大学経営学部のホ・ヒヨン教授は「日本が輸出規制措置を発表する前に日本行きの航空券を予約した人は、旅行自体をそれほどキャンセルしないかもしれない。しかし、反日感情の高まりで日本への旅行を選択肢から外す人が増えてくるだろう」と指摘する。そして、「景気全体の悪化でただでさえ韓国航空業界への影響が心配されている中、日韓関係の悪化は業界にとってさらなる重荷となるだろう」と付け加える。

航空業界だけではない。旅行代理店でも、日本への旅行客の減少がはっきりしてきた。韓国人の海外旅行取り扱いでは韓国トップのハナツアーでは、1日平均1100人程度の日本旅行予約者数が最近では600~700人にまで減少した。日本旅行に関する問い合わせも一気に減った。同じ旅行代理店のモドゥツアーは、昨年夏の旅行シーズンには1日平均1000人程度だった日本旅行客が、今年は半減したという。

LCC業界にとっては稼ぎ時となる今年第3四半期(7~9月)の業績悪化が、すでにささやかれ始めるなど業界は戦々恐々とし始めた。日韓関係の悪化が収益の足を強く引っ張るのではないかと見られているためだ。

2018年第3四半期には、チェジュ航空やジンエアー、ティーウェイ航空の各社は、日本で発生した地震や台風などの影響などで繁忙期の運航に支障が出て、営業利益が前年同期比6.5~54.3%の減益となった。日本製品不買運動が長期化すれば、今年の繁忙期の業績はさらに悪化しそうだ。

韓国CAPE投資証券のホン・ジュンギ研究員は「安全保障問題をめぐって、中国が韓国に対して経済的圧力をかけるなど韓国と中国の関係が悪化した2017年当時、訪中した韓国人数は前年比19%減少した。この前例から考えると、日韓関係の悪化がLCC各社の業績を悪化させる可能性も排除できない」と指摘する。

日本が輸出規制措置を発表する前となる今年第2四半期(4~6月)にはすでに、韓国LCC業界に業績悪化の陰が忍び寄っていた。韓国観光公社によれば、今年1~4月に日本を訪問した韓国人観光客は264万7400人と、前年同期比4.4%減少した。昨年は逆に5.6%増だったこととは対照的だ。

韓国LCC各社の株価も下落しており、訪日客数の減少が主な原因となっているのは間違いない。

■チェジュ航空の株価は15%下落した

チェジュ航空の株価は今年6月28日に3万3150ウォン(終値、約3000円)だったが、7月上旬には2万8000ウォン(約2600円)と15.5%下落した。同期間、ジンエアーとティーウェイ航空の株価もそれぞれ17.5%、8.9%下落している。

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