トランプの巧みな戦術を民主党は突破できるか 民主党はどのような大統領候補を選ぶのか

東洋経済オンライン / 2019年7月29日 7時0分

民主党が進歩派の候補を選定する場合は、共和党と民主党の接戦州である南部のサンベルト(北緯37度以南で日照時間が長い地域)で勝利することによって、ホワイトハウスを奪還する戦術もありうる。若年層・マイノリティ・大卒の民主党支持者が増加しつつあるからだ。ただし、この地域はいまだに共和党、トランプ大統領の人気が根強いため、ラストベルト地域での戦いと比べて民主党にとってははるかに難しいものになる。

注)ブルーウォールとは民主党の牙城の州を指す。シンボルカラーが青の民主党が大統領選で勝利を重ねてきた州。

民主党の大統領候補者による第1回民主党テレビ討論会(2019年6月26~27日)までは、支持率は知名度に基づくものだった。2017年まで副大統領であったジョー・バイデン氏や2016年大統領選に出馬したバーニー・サンダース上院議員が先頭を走っていた。だが、今やその先頭集団にはエリザベス・ウォーレン上院議員、カマラ・ハリス上院議員、インディアナ州サウスベンド市のピート・ブティジェッジ市長などがくい込み、トップ争いは激しさを増している。

今日、民主党は大きく2つのグループに分けることができる。1つが「革新派」、もう1つが「復元派」だ。

革新派とは既存の政治体制の破壊、一新を望む進歩派のグループだ。ウォーレン、ハリス、サンダース、ブティジェッジなどが入る。対する「復元派」は、トランプ大統領のみを問題視し、既存の政治体制の一新までは望まない穏健派・主流派のグループだ。同グループには、バイデン氏のほか、エイミー・クロブチャー上院議員、マイケル・ベネット上院議員、ジョン・ヒッケンルーパー前コロラド州知事などが含まれる。だが、先頭集団に入っている復元派候補はバイデン氏のみであり、復元派グループは同氏がほぼ独占している状態だ。

■選ぶのはバイデン氏かアウトサイダーか

NBCテレビ-ウォールストリートジャーナル紙の世論調査(2019年7月7~9日)で、民主党候補の政策について民主党予備選の有権者を対象にした質問に次のようなものがある。「費用がかかり、法律にするのは難しい可能性があるものの、大幅な変化をもたらす大規模な政策を提案する候補を支持する」か、「費用は比較的抑えられ、法律にするのはより容易であるものの、変化はわずかな小規模な政策を提案する候補を支持する」か。

前者と答えたのは54%で、後者と答えたのは41%であった。つまり前者が革新派支持、後者が復元派支持といえ、民主党有権者は革新派支持者のほうが多い。だが、54%を4人で争う一方、41%をバイデン氏が独り占めするかぎり、同氏は予備選で当面残る可能性が高い。

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