トランプの巧みな戦術を民主党は突破できるか 民主党はどのような大統領候補を選ぶのか

東洋経済オンライン / 2019年7月29日 7時0分

仮に民主党大統領候補が革新派である場合、ラストベルト地域のトランプ・デモクラットが支持するかどうかが極めて重要な問題となってくる。ラストベルト地域に多く集結するトランプ・デモクラットは社会思想が保守的であることからも、移民、人種、性差別などで進歩主義政策を打ち出す革新派候補には抵抗感を抱く可能性があろう。

一方、バイデン候補は自らを労働者階級の出身と位置づけ、本選での同階層の支持獲得を重視した選挙キャンペーンを展開している。バイデン氏のような主流派を民主党が選んだ場合、革新派支持の有権者が関心を失い投票しないリスクも懸念される。

だが、近年の民主党大統領と異なり、1976年以前のように政治歴が長く、アウトサイダー候補でない人物が本選では支持される可能性もある。なぜなら、今回はトランプ大統領の再選を阻むために投票するという民主党支持者が増えるかもしれないからだ。

ワシントン政治にある種の革新をもたらしてきたトランプ大統領に2期目を任せるのか、またはトランプ大統領の前の時代に戻ることを望み民主党復元派に託すのか、または新たな変革を公約する民主党革新派に託すのか、そのカギは「トランプ・デモクラット」が握っている。

渡辺 亮司:米州住友商事会社ワシントン事務所 シニアアナリスト

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