勤務中に送別会の準備で「処分」は妥当なのか 公用メールで呼びかけていたことも問題視

東洋経済オンライン / 2019年8月6日 7時40分

勤務中に送別会の準備をすることはなぜダメなのでしょうか(つむぎ/PIXTA)

大阪府が勤務中に上司の送別会の準備をしていた職員らの処分を検討していることが報じられています。いったい何が問題で、はたして処分することは妥当なのでしょうか?

6月に退職した大阪府幹部の送別会の開催に関し、職員が公用メールで案内状を送り、一部のメールは職務中に送られたものであったことが問題視されており、関係者の処分が検討されているということです。

大阪府で職員の懲戒処分を担当している、人事局人事課考査・退職管理グループの担当者に確認したところ、8月1日現在、処分の重さや対象者などはまだ決まっておらず、事実関係を調査中とのことでした。

今回の送別会の件が問題化した背景としては、以前から忘年会や送別会のような内部行事の準備について、どこまでが職務として許容されるのかがグレーゾーンになってしまっており、曖昧なまま運用されていたところ、外部からの指摘を受け、問題として認識したということです。また、今後の改善に向け、職務として許容される基準を明確にしていく検討を始めた旨、担当者から説明をいただきました。

■公務員の職務専念義務

本稿では、公務員の職務専念義務と忘年会・送別会の開催や準備の在り方について、法的見解も踏まえながら考察をしてみたいと思います。

大阪府の職員にも適用される、地方公務員法の第35条には次のように定められています。

職員は、法律又は条例に特別の定がある場合を除く外、その勤務時間及び職務上の注意力のすべてをその職責遂行のために用い、当該地方公共団体がなすべき責を有する職務にのみ従事しなければならない。

民間企業においては就業規則などで、各会社の実情に沿った職務専念義務が定められ、運用されています。これに対し、公務員は、職務専念義務が法律上の義務として厳格に定められているのです。

公務員の給与が国民の租税から支払われる以上、民間企業より厳しく職務専念義務が求められることには必然性があります。しかし、公務員の1人ひとりが生身の人間であることは、民間企業の従業員と何ら差異はありません。ですから、いくら法的な職務専念義務があるとはいえ、公務員に対してロボットのような働き方を強いるというのは極論です。公務員が身内の送別会を行うこと自体については、大半の国民に異論はないはずです。

問題となるのは、今回の事件のように、送別会の幹事を任せられた職員が職務中に「準備」を行うことが許されるのかどうかということです。

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