東長崎、江古田…西武線"地味な駅"にある風情 椎名町、桜台にも各停でこそ味わえる下町感

東洋経済オンライン / 2019年8月10日 7時10分

西武鉄道池袋線の東長崎駅。池袋―練馬間には各駅停車しか停まらない駅ならではの風情がある(筆者撮影)

西武鉄道池袋線は、JR山手線や東武東上線と接続する池袋駅から西に走って練馬や所沢、飯能を経て吾野駅までを結んでいる路線だ。言うまでもなく首都圏を代表する通勤路線にして、西武鉄道の路線網の中核を成す、いわば“本線格”というべき存在。地下鉄有楽町線や副都心線、そして副都心線よりさらに先の東急東横線・みなとみらい線との相互直通運転も行っている。

と、ここまでは東京に住んでいる人ならたいてい知っていることである。今年の3月に新型特急Laviewがデビューして秩父観光を担っているということもおなじみだろうか。地下鉄からの直通列車が乗り入れてくる練馬―石神井公園間は複々線にもなっていて、まさに通勤通学の大動脈にふさわしい運転本数を誇っている。

■ベテラン社員に聞く沿線の風景

だが、忘れてはいないか。西武池袋線は、池袋が起点である。ところが地下鉄からの直通電車は池袋―練馬間をすっ飛ばし、ようやく練馬から乗り入れてくる。おかげでこの池袋―練馬間、すっかり地味な存在になってしまった。

さらにこの区間を走る電車はぜんぶ各駅停車だから、池袋から急行とか快速に乗る人にとっても通り過ぎるだけで縁がない。結果、池袋という国内有数の大ターミナルの近くにもかかわらず、いくらか“ローカル”な趣も感じられるのである。

というわけで、今回は西武鉄道のベテラン社員に話を聞きながら、そんな池袋線池袋―練馬間の各駅停車の旅を提案してみたいと思う。インタビューに応じてくれたのは池袋駅管区長の田口文雄さんと練馬駅管区長の幸田篤司さんだ。

4面4線頭端式の、つまりはターミナル然とした西武の池袋駅を出発した各駅停車はダイヤゲート池袋の下をくぐり抜け、大きく右にカーブしてJRの線路をまたいで西へ向かう。

1929年から戦時中まで営業していたという上り屋敷(あがりやしき)駅の跡も気が付かぬうちに通り過ぎると、池袋から1つ目の椎名町駅である。相対式ホーム2面2線の橋上駅舎で、外に出るといきなり地元の商店街に通じるような、下町感漂う小さな駅だ。

「駅前に新しいデザイナーズマンションができたりして、朝夕のラッシュ時には通勤のお客さまで混雑しますね。それはどの駅も同じなんですけど、特に最近は乗降人員も増えている駅です」(田口管区長)

ターミナルの隣の小駅というと、小田急の南新宿駅を思い出す。あちらは新宿駅や代々木駅と駅勢圏が重なることもあって乗降人員は4000人そこそこ。ところが、こちらの椎名町は池袋からやや離れていることもあって、2万人を少し超えるくらいだという。

■地域住民との触れ合いがある

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング