「圧倒的権力者」親たちが犯すとんでもない失敗 しつけモラハラを繰り返した60代男性の末路

東洋経済オンライン / 2019年8月13日 7時30分

そして、親にとっては、まさに子どもこそがそういう相手です。子どもはあなたの人間としての成熟度を表す鏡のような存在です。鏡がありのままのあなたを映し出し、ウソやごまかしが利かないように、子どももあなたのありのままを映し出します。

もしあなたが、子どもにひどい言葉を投げつけているなら、それは、あなたがその程度の人間なのだということを表しているのです。

親は子どもを侮っています。でも、私の長年にわたる教師として経験で言わせてもらえば、子どもは決して侮れない存在です。何もわかっていないように見えますが、実は大人たちの行動をしっかり見ていて、無意識のうちに相手に対する的確な評価をしています。上司が部下を評価するより的確です。

子どもを侮っていると、子どもからも侮られるようになり、子どもをリスペクトしていれば、子どもからも同じリスペクトが返ってきます。子どもには、大人の真の姿を見抜く力が備わっているのです。それは、弱い存在が生き延びるための本能的な能力なのかもしれません。

あるいは、今はやりの言葉で比喩的に言えば、子どもはビッグデータのようなものを活用しているのではないかとさえ思えます。

それはこういうことです。例えば、親がひどい言葉で叱りつけても、翌日には子どもはけろっとしていたりすることがよくあります。こういうことが毎日よく起こるわけで、子どもは親の一つひとつの行動や言葉を覚えていないように見えます。

でも、人間はそんなに単純ではなく、もちろん、意識的に引き出せる記憶としては残らないかもしれませんが、子どもの無意識層にデータとして蓄積されて、何年も経つうちにそれはビッグデータのようなものになる、ということがあるのではないでしょうか。

そして、そのビッグデータが、子どもに「この大人はこういう人だから、このように扱うべし」と教えてくれる……。これは比喩的な表現ですが、こういったことはあるのではないでしょうか。

■子どもを1人の人間としてリスペクトすべき理由

このことを私が痛烈に感じた出来事があります。それは私が教師をしていた頃のことです。ある日の休み時間に、私は4人の子どもたちのおしゃべりを聞いていました。4人とも同じ団地の子で、いつも一緒に遊んでいるので話題は遊びのことでした。次に、話題がそれぞれの母親の噂話になり、誰にお菓子を出してもらったとか、仕事を手伝わされたりとか、片付けのことを注意されたりなど、いろいろな話が出ました。

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