野村克也氏「超二流なら天才や一流に勝てる」 凡人でも努力次第で「超二流」に到達できる

東洋経済オンライン / 2019年8月26日 7時30分

現在84歳の野村克也氏(写真:荒川雅臣)

一流は無理でも「超二流」にはなれる――。自分の才能を眠らせたままにせず、解放させることができた「超二流」は、時に天才、一流にさえも勝つことができると野村克也氏はいいます。野村氏の著書『超二流 天才に勝つ一芸の究め方』をもとに、一流に勝つことのできる「超二流」について紹介します。

「超二流」という言葉は、私の尊敬する三原脩監督が作り出したものだ。

一流の選手になるためには、生まれ持った素質や才能が欠かせない。もちろん、プロ野球選手なら誰しも才能は持っているのだろう。だが、その中でも一流になれるだけの才能を持っている選手はそうはいない。

だが、確かに一流にはなれないけれど、「超二流」ならば努力次第で誰しもなることができるのだ。

そもそも、プロになれる時点でその選手には野球の才能がある、素質があると見込まれたということだ。その中でのわずかな差が超一流と一流、そして二流のままで終わるのかどうかを隔てる。

ただ、プロに入れるだけの素質があれば、野球に対する考え方、取り組み方次第で「超二流」にならば必ずなることができる。

「超二流」をあえて定義するならば、自らの強み・長所と弱点を理解して、強みを活かせるように頭を使う選手のことだろう。そういう選手がたくさんいるチームは、間違いなく強い。それは私が率いたヤクルトスワローズというチームを見ても、わかっていただけると思う。

■指導者として活躍する「超二流」たち

2018年シーズンから、宮本慎也がヤクルトのヘッドコーチに就任した。

高津臣吾はヤクルトの二軍監督。稲葉篤紀も代表監督になったし、埼玉西武ライオンズの辻発彦監督、東北楽天ゴールデンイーグルスの平石洋介監督、そして阪神タイガースの矢野燿大監督も私の教え子だ。おかげで最近は「ノムさんの教え子が監督の考え方を脈々と伝えていくんですね」などと言われることが増えた。素直にうれしいことだと思う。

私の教え子が、各チームで監督やヘッドコーチなどに就任したというのは、ある意味必然であろう。

私が監督として彼らに接していた頃、どれだけ野球の本質を必死に伝えようとしたか。どれだけ「超二流」としての生き方を伝えようとしたか。彼らの名前を見れば、決して超一流ではなく、むしろ「超二流」とは彼らのためにあるのではないかと言いたくなるような連中ばかりだ。

辻に関してはすでに大ベテランになってからヤクルトに移籍してきたから、接した期間は短いし、私の薫陶もさほど受けていないのかもしれない。ただ、宮本や土橋勝征ともよく似て自分のすべき仕事をよく理解して、考えて野球ができるタイプの選手だった。だから監督やコーチにはふさわしいだろうなと当時から思っていた。ほかの選手たちは、私が育て上げたと言っても許してもらえるのではないか。

■「準備」の一流になればいい

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