テレ朝「ドラえもん」「しんちゃん」改編の大疑問 視聴率王狙いのなりふりかまわずは短期視点

東洋経済オンライン / 2019年8月30日 7時0分

大幅な番組改編に疑問や批判の声も上がっています(撮影:尾形文繁)

この1週間、「金曜の家族だんらんを奪うな!」「国民的アニメを何だと思っているのか!」「『Mステ』の歴史を壊すな!」など怒りの声がネット上に飛び交っています。

多くの人々から問題視されているのは、テレビ朝日が先日発表した秋の番組改編。10月からアニメ「ドラえもん」が金曜19時から土曜17時に、「クレヨンしんちゃん」が金曜19時30分から土曜16時30分に、「ミュージックステーション」を金曜20時台から21時台に移動することが発表されました。

【2019年9月5日10時50分追記】初出時、上記番組の現行放送時間に一部誤りがありましたので修正しました。

「ドラえもん」「クレヨンしんちゃん」が放送されている金曜19時台には現在金曜21時台の「ザワつく!金曜日」、金曜20時台には現在水曜23時20分から放送している「マツコ&有吉 かりそめ天国」を移動。金曜のゴールデンタイム(19~22時)をすべて刷新する、まさに大改革です。

どんな番組改編にも一定の批判はつきものですが、今回は怒りの声が飛び交うという異様な状況。テレビ朝日にはどんな狙いと誤算があるのでしょうか?

■ファミリー層のテレビ離れを加速か

とりわけ強い不満の声を上げているのは、子どもを持つ親たち。

「ドラえもん」「クレヨンしんちゃん」が放送されている金曜夜は、子どもにとって唯一無二のゴールデンタイムであり、1週間のごほうびとも言える時間です。今回の改編によって、親たちはそんな子どもたちに「1日待て」と言わなければいけませんし、これまでドラえもんやしんちゃんが登場していた時間帯に長嶋一茂さんや石原良純さんが毒舌を吐いていたら、びっくりしてしまうのではないでしょうか。

秋以降、金曜日に「ドラえもん」「クレヨンしんちゃん」を見せるとしたら、1週間前に録画しておいたものか、ネット配信されているものに変えざるをえません。ファミリー層のテレビ離れを進めかねないものであり、子どもという近未来の顧客を大切にしない戦略です。

また、「ドラえもん」「クレヨンしんちゃん」の移動先となる土曜の夕方は、すでに日本テレビが17時30分から「MIX」、18時から「名探偵コナン」を放送している時間帯。つまり、テレビ朝日は日本テレビの「MIX」「名探偵コナン」の直前に「ドラえもん」「クレヨンしんちゃん」を放送しようとしているのです。

2時間4つのアニメが続くことで喜ぶ子どもがいる反面、親としては「2時間ぶっ通しで見せたくない」と困ってしまう人も少なくないでしょう。そもそも土曜夕方は、金曜夜と比べると、イベント、レジャー、習い事など外出の多い時間帯だけに、「親子そろって見るのが難しく、スケジュールの調整を求められる」というデメリットがあります。

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