映画「ひとよ」は家族の再生を描く人間ドラマだ 俳優たちが出演熱望する白石和彌監督の新作

東洋経済オンライン / 2019年9月10日 10時0分

11月8日より全国公開される映画『ひとよ』は、多くの俳優たちが出演を熱望する白石和彌監督の最新作だ(東洋経済オンライン読者向け試写会への応募はこちら) © 2019「ひとよ」製作委員会

父親の度重なる暴力から子どもたちを守るため、母は父を殺害し、罪を背負うことを決意した。

「もう誰もあんたたちを殴ったりしない。これからは好きなように暮らせる。自由に生きていける。何にだってなれる」。だが、そんな母の願いとは裏腹に、3兄妹の運命はあの夜を境に大きく狂ってしまった――。

第42回日本アカデミー賞で最多12部門の優秀賞に輝いた『孤狼の血』の白石和彌監督の最新作・映画『ひとよ』は11月8日より全国公開される。ひと夜の事件をきっかけに人生が狂ってしまった家族の、葛藤や戸惑いなどを通じて「家族の絆」「究極の愛のかたち」を問いかけるヒューマンドラマだ。

■「家族の絆」を問いかけるヒューマンドラマ

原作は鶴屋南北戯曲賞、読売文学賞戯曲・シナリオ賞などを受賞した劇作家・桑原裕子率いる劇団KAKUTAの代表作となる同名舞台である。

この舞台を見た、映像制作会社ROBOTの長谷川晴彦プロデューサーは、「白石監督の内面的な優しさ、そのパーソナルな部分から本作を描いてもらったら面白いのではないか」と感じ、当時、『凶悪』などハードな作品のイメージが強かった白石監督に、あえてパブリックイメージとは違う、家族を題材にした物語をオファーすることにした。

対する白石監督も「僕自身、家族の話はどこかでやらないといけないだろう、という思いがあった」と感じていたそうで、このオファーを快諾。くしくも白石監督の前作で、香取慎吾が主演した『凪待ち』が、血のつながらない家族をテーマにした作品となっていたが、そうした流れを本作にも感じることができる。

今、多くの俳優陣が出演を熱望する白石作品ということで、次男・雄二役の佐藤健、長男・大樹役に鈴木亮平、長女・園子役に松岡茉優、母・こはる役に田中裕子と、主役級のキャストが共演する。

さらに音尾琢真、筒井真理子、浅利陽介、韓英恵、MEGUMI、大悟(千鳥)、佐々木蔵之介など、まわりを固めるキャストもそうそうたるメンバーが集結している。

物語は15年前、どしゃ降りの雨降るある夜。「稲村タクシー」の営業所に帰宅した母・こはるは、子どもたちに向かって「お母さん、さっきお父さんを殺しました」と衝撃の言葉を口にする。それが父親の暴力に苦しんでいた子どもたちの幸せとなることを信じていたからだ。

こはるは「15年たったら必ず戻ってくるから」と言い残して警察に自首をする。それから時は流れ、次男・雄二(佐藤健)、長男・大樹(鈴木亮平)、長女・園子(松岡茉優)という稲村家3兄妹は、事件の日から抱えた心の傷を隠したまま、大人になった。

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